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2006年11月18日 (土)

Wetton/Downes、充実の傑作、誕生

発売即購入、ヘヴィーローテーションです。

Wetton/Downes "Icon Ⅱ - Rubicon"

Icon2ジョン・ウェットンとジェフ・ダウンズの黄金コンビによるICONプロジェクト第2弾。ここ最近のウェットンの活動充実振りはどうだろう。エイジアの再結成ツアー、その最中での本作発表である。前作が黄金コンビ復活を感じさせたもののファンが期待するあのサウンドとは少し色合いの違う、地味な印象の作品であったが、本作はW/Dのコンビに期待するサウンドが見事に表現されている。

①から期待通りのハードPOPが炸裂し、翳りのあるメロディやチェロの導入もハマっているではないか。②もPOPでバグルスすら感じさせるサウンド。③、④とバラードか続く。④は女性Voとのデュエットでよく練られたメロディだ。⑤は作曲クレジットが、Wetton/Downes/Jobson となっている。Jobsonとはやはりエディ・ジョブソンか。バイオリンの叙情的なメロディはジョブソンを感じさせるが果たして・・。⑥は明るく優しいホッとするような曲、⑦はまた叙情的で荘厳さも感じさせる。⑧はまさにタイトルの「勝利の栄光」を感じさせる、アレンジも素晴らしい讃歌。⑨も荘厳かつサビのメロディの親しみやすさが印象に残る。そして最終曲のタイトルトラック⑩、雄大で優しいメロディとアレンジがラストを飾るにふさわしい。

とにかく全体を通してウェットンのVoの魅力が十分引き出され、ダウンズのKeyのセンスもアレンジも、ダウンズらしさ全開で申し分の無い出来である。聴けば聴くほどその「らしさ」を十二分に感じることが出来る。この黄金コンビが活動することに、意味を感じる傑作が誕生した。

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2006年11月 4日 (土)

ASIAの到達点

ハードポップの超傑作だと思っているんですが・・・。

"ASTRA"

Astra エイジアの85年末発表の3rd。

83年秋のジョン・ウェットン解雇、グレッグ・レイク加入、ASIA IN ASIAライブ後の84年にグレッグ・レイク脱退、ジョン・ウェットン復帰というわずか数ヶ月の目まぐるしい人事異動は一体なんだったのか。諸説入り乱れ、メンバーからの発言もそれぞれの立場から様々に語られる。筆者が覚えている限りを挙げれば、

・POP志向のウェットンとプログレ志向のハウの対立?

・2nd"ALPHA"の売上不振(それでも全米200万枚!)の責任問題?

・当時としては画期的なMTVによるASIA IN ASIAのアメリカへの衛星中継の成功を確実にするために、ウェットンよりもアメリカで有名なレイクを起用するという政治的判断(だから終了後すぐにウェットン復帰)?

等々。最近のウェットンのインタビューでは、自身の酒の飲みすぎが原因と語っているようだがどうなんでしょう。

以上のような混乱の後、長い時間をかけて完成された本作は、ウェットン/ダウンズのソングライターチームによるこの時点でのエイジアの到達点とも言える最高傑作だと思う。

ギタリストにはマンディ・メイヤーが加入。メロディ、ポップさ、煌びやかで派手なサウンド、ちょっと作りこみすぎの感もあるがメンバー達の満足感も充足されていただろう。最近マンディ・メイヤーのサイトで貴重なグループショットを発見(↓)

Asiaastra_3   

残念ながら期待ほどは売れず、ライブツアーも行われなかった。派手すぎるサウンドが時代が合わなかったのか、マネージメント、レコード会社が見切りをつけて販促に力が入らなかったのか。ウェットンは早々にフィル・マンザネラとのアルバム作成、ダウンズはGTRのプロデュースと向かい、マネージメントもレコード会社もGTR売り出しに傾注する。

いろんな意味で時代、マーケット環境等のタイミングが合わなかったのだろうが、そういったことを抜きにして本当によくできた作品だと思う。前二作に劣らず本作も筆者の愛聴盤です。

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