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2010年4月25日 (日)

エイジア "OMEGA" レビュー

遂に遂に、オリジナルエイジア復活後の2作目、"OMEGA" が発売。仕事が忙しくてブログの記事UPもずい分ご無沙汰だったがエイジア新作となれば忙しくても疲れてても関係ありません!

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タイトルの "OMEGA" はギリシャ文字の最後の文字 "Ω" (オメガ)のことで、83年のセカンド "ALPHA" がギリシャ文字の最初の文字 "Α" (アルファ)だったこともあり、エイジアらしいタイトルとも言える。アルファはデビュー2作目、オメガは復活第2作目、こじつけかもしれないが先生は「アルファのブックエンド」「アルファとオメガは対を成す」と表現されている模様。

デビュー作以来、ロジャーディーン作のジャケットには必ず何らかの動物が登場していたが今回は干支に合わせて、虎が描かれている。それでは誠に僭越ながら全曲レビューを。

ASIA "OMEGA" (キングレコード KICP 1470)

① Finger On The Trigger (Wetton/Downes)

アルバム発売前に無料ダウンロードのサービスをしていた今作のリーダートラック。ICONの2ndに入っていた曲をエイジアヴァージョンで再録。先生は別の曲(End Of The World ?)をオープニングチューンに考えていたようだがレコード会社からするのコレなのだろう。ICONヴァージョンよりも豪快で、開放的な雰囲気すら醸し出すドライブ感たっぷりの曲に仕上がっている。ハウ爺のメロディアスなギターソロがエイジアヴァージョンであることを強調してくれる。カールパーマーのドラムはシンバル全開。

② Through My Veins (Howe/Wetton)

久しぶりのハウ、ウェットンによる共作。一曲目から一転してブルージーなマイナー調の曲。先生がじっくりと歌い上げ、ハウ爺がじっくりとギターソロを決める、ミディアムテンポな大人のロック。

③ Holy War (Wetton/Downes)

多くのファンが今作のベストトラックに挙げるかもしれない。スピーディにメロディアスに展開し、ハウ爺のギターソロが始まったかと思えば、カールパーマーのドラムソロが始まる。この手数の多さはいい意味で相変わらず、若々しい。堅実なダウンズのキーボードのバッキングにハウ爺のトリッキーなギターが絡む。この3曲目までで既に先生のヴォーカルも絶好調であることがわかる。そしてまた、この3曲目から以降が黄金の輝きを放つ名曲の連打になる。

④ Ever Yours (Wetton/Downes)

前作にもあったようなメロディアスなバラード。もう明らかにいつかどこかで聴いたようなメロディが紡ぎ合わされているような・・・、もろに "Suzanne" (Wetton/Manzanera) でしょって感じのメロディには笑えるが、オーケストラルなキーボードに美しいコーラスは心が洗われる。

⑤ Listen,Children (Wetton/Downes)

素晴らしいポップな佳曲。前向きで希望溢れるキャッチーなメロディ、そしてそれだけで終わらないインストパートの展開もあり、このあたりが他のバンドでもあるような、単なるポップではないエイジアらしさを感じさせてくれる。

⑥ End Of The World (Wetton/Downes)

個人的にはコレが今作のベストトラック。勇壮なイントロから一転してミディアムテンポで、暖かく美しいメロディで先生が歌う。サビ部分での分厚いコーラスのメロディは今作で最も印象に残る。再びの勇壮なインストパートではハウ爺のメロディアスなギターソロが存在感を示し、そしてまた暖かいヴォーカルメロディ、メロディアスで美しく分厚いコーラス、いつまでも心の中で鳴り響く。

⑦ Light The Way (Howe/Wetton)

3曲目からの名曲連打、黄金の流れがさらに続く。ハウ、ウェットンによる共作。ポップかつメロディアスに進行する曲は、ここでもサビの分厚く美しいメロディのコーラスが彩りを添える。そしてそれだけで終わらないインストパート、キーボードが、ギターが、ドラムが活躍し、再び分厚いコーラス、最後はハウ爺の曲らしくメロディアスなギターソロを縦横無尽に決める。

⑧ I'm Still The Same (Wetton/Downes)

キーボードによる荘厳系のイントロで始まったかと思えば一転して軽快なポップとなる。ここまでライトなポップは初めてか。ぼんやりしていたら聴き流してしまいそうなくらい。

⑨ There Was A Time (Wetton/downes)

エイジアとしては新しい試みか、こういうのはなんて言うのか、ケルト風って言うんでしょうか。哀感を湛えて極めて叙情的に展開される。最後まで、ヴォーカルもギターソロもキーボードのバッキングも徹してエモーショナルに叙情的。

⑩ Drop A Stone (Wetton/Downes/Howe/Palmer)

国内盤のボーナストラック。う~ん、これは無くても良かったか・・・、これまたエイジアとしては初めての試みかも知れない、もろブルースロックってやつ。先生のジャックナイフを聴いているよう。クレジットを見てメンバー4人の共作であることに過剰に期待していいけない(笑)。IPODに入れて聴くときは飛ばしまくりである(笑)。

⑪ I Believe (Wetton/Downes)

気を取り直して・・・・、これは超前向きなポップ。分厚いキーボードオーケストレーション、ひたすらに希望を感じさせるヴォーカル、分厚いコーラス、アルバムに一曲は欲しいよなって感じのキラーチューン。

⑫ Don't Wanna Lose You Now (Wetton/Downes)

充実の今作を締めるのはとてもリラックスした、ビートルズっぽい曲。暖かいメロディにコーラス、メロトロンまで登場し終盤にはトランペットまで聴こえる。案外この曲をライブの最後にやるといい感じにライブが終わるかもしれない。

以上、とりあえず7~8回通しで聴いたところでの全曲レビュー、全体を通していえるのは前作 "PHOENIX" に比べ、音像が一定していること。それによりアルバム全体のまとまりを感じる。これはマイクパクスマンによるプロデュースによるところが大きいと思われる。様々なタイプの曲にチャレンジしているが、散漫な印象はなく、先生おっしゃるところの「エイジアの伝統」を十二分に感じることができる傑作に仕上がった。メロディの充実は、先生とダウンズのICON3ではわざと使わず、エイジアのための取っておいたのではないかと思うくらい。ほぼ全ての曲において分厚いコーラスを伴って盛り上がっていく様は圧巻ですらある。またインストパートの充実も、決してかつてのような「緊張感溢れる」ってことでは無いのだがプロデューサーがエイジアの良さというのを理解した上で引き出したのではないかと思える。

"PHOENIX" は、25年ぶりのオリジナルメンバーによる新作ということで、その事実の衝撃度で、前向きに受け入れたわけだが、今になってみれば、曲のクオリティは高かったし 'An Extraordinary Life' のような名曲を世に送り出したが、全体的には、音像は一定せず、また過去のアウトテイクをリメイクといった部分もあって寄せ集め的な印象もあった。それらの要素が一掃された本作 "OMEGA" は、純粋に今のエイジアの新作として、前作は余裕で超えており、期待以上の傑作と言い切ることができる。

あ、あと国内盤のオマケ関係、載せておきます。まずはメーカー特典のポスターとクリアファイル。

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それから、ディスクユニオンの購入特典、紙ジャケ。

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今回は以上、さぁ他には特典無いか? あれば全部集めるで。

充実の傑作であるがゆえに悔しいのは5月に来日公演に行けそうにないこと。仕事忙しいねん!

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