« 2011年5月 | トップページ | 2011年7月 »

2011年6月26日 (日)

YES "FLY FROM HERE" レビュー

ようやくイエス新作を入手。数回拝聴したところでレビューをいってみるがその前に、日本のアマゾンに少々困らされた。EU盤BOXセットがウソみたいな安値で載っていたので疑いつつ予約してみたら二日後くらいに値段間違えてたとかで案の定、一方的にキャンセルされた。まあ仕方ないと定価より安い値段設定の国内盤DVD付き限定盤を予約したら、予約するのが遅かったからなのか発売日過ぎても届かず一時在庫切れらしく、業を煮やしてキャンセル。おなじみDUプログレ館でDU特典のオマケの紙ジャケと共にゲット。ちなみに今アマゾン見たら復活していて更に安くなってやがんの、、、。

Img_1119

DVD付き限定盤に封入されていたポスター。

Img_1121

DU特典の紙ジャケ(↓)。LP入りEU盤BOXを予約している私としては別に不要だったけどな。

Img_1120

EU盤BOXセットは別のショップでジョンウェットンのソロetcと合わせてマルチバイ30%オフで予約しておいた。

結構楽しみにしていた新作、いろいろ雑誌とかでも取り上げられているが、そうそう、10年ぶりやったな確かに。こちらは40ページ近く大特集のストレンジデイズ。

Img_1122

ツアーとかライブ音源集とか活発にリリースはあったからそんなにブランクは感じてなかった。意図的か自然の成り行きか、結果的にそれなりの話題を伴っての登場である。ジョンアンダーソンがいないこと、トレヴァーホーンのプロデュースでしかも彼の盟友ジェフダウンズも復帰とあってドラマイエス再現に近づいたこと、ドラマイエスの未発表曲 'We Can Fly From Here' が20分超えの大曲として登場することetc。トラックごとにレビューいってみよう。

YES "FLY FROM HERE" (マーキー/アヴァロン MIZP-30001)

① Fly From Here - Overture

タイトルトラック組曲の序章。やはり ホーン/ダウンズ のバグルス組の曲だけあってプリティな曲だけどそれをイエス風インストにまとめあげるのはやはりもともとイエスファンであるトレヴァーホーンの趣味でありセンスでもある。

② Fly From Here Pt I - We Can Fly

こちらがもろに80年ドラマイエスのライブで演奏されていた 'We Can Fly From Here' そのものの完成版である。ポップでメロディアスで少し哀感を湛えたいかにもバグルスって感じの曲をクリススクワイアのカッコいいベースとアランホワイトのがっしりしたドラムが支え、ハウ爺のトリッキーなギターが絡みまくる、非常に印象に残る曲となった。べノアデビッドのボーカルはトレヴァーホーンそっくり。この人はジョンアンダーソンだけでなくトレヴァーホーンの代役も勤まるんだと感心する。ハマるとしばらく脳内でヘヴィローテーションとなってしまう。

③ Fly From Here Pt II - Sad Night at the Airfield

前回の記事でも触れたが2010年に再発された81年のバグルス2ndのボーナストラックに入っていた 'We Can Fly From Here Part 2' そのものである。暗めの叙情的な曲。

④ Fly From Here Pt III - Madman at the Screens

1曲目の 'Overture' のメロディが歌入りで再演。というよりもむしろこのヴァージョンが先にあって、1曲目は組曲の序章の印象付けの為にあとから加えられたのかも知れない。1曲目と同じだから当然だがいかにもバグルスって感じの曲。

⑤ Fly From Here Pt IV - Bumpy Ride

組曲の中で唯一、ホーン/ダウンズ作では無いこちらのハウ爺の曲が組み込まれた。変拍子全開のテクニカルな、だからと言って難解さを押し付けない可愛げなアレンジはトレヴァーホーンプロデュースの賜物か。

⑥ Fly From Here Pt V - We Can Fly Reprise

組曲最後は 'We Can Fly' メインメロディが繰り返されて大団円。トータル24分に及ぶ組曲だが長さをまったく感じさせない。但し数回聴いた今現在、それは 'Close To The Edge' や 'The Gates Of Delirium' で感じる満足感とは異なる感じ。何というか軽く聴き流せるのである。バグルス的な、トレヴァーホーンプロデュースの故か。

⑦ The Man You Always Wanted Me to Be

クリススクワイアの2006年前後に進められたソロプロジェクトから流用された曲。とても普通のフォーク調なポップソング。少しの変拍子を絡ませているがそれよりもこのサビのメロディのリラックス感がなぜか印象に残る。ちなみに同時期に用意された曲は9月以降に予定されるスクワイア、スティーブハケット、サイモンフィリップスのプロジェクト作品に流用されてるようなのでそちらへの期待も持たせてくれる佳曲である。

⑧ Life on a Film Set

再びホーン/ダウンズのバグルス未発表曲。3曲目に似た叙情的なメロディで始まり、途中からポップで軽快な変拍子が明るく曲を彩る。知らずに聴けば、う~んイエスならではと思えるかもしれない、それくらいバグルスの曲はイエス的要素を組み入れたテクノポップだったのだろう。

⑨ Hour of Need

ハウ爺のペンによる牧歌的な曲。デビッドのボーカルはジョンアンダーソンそっくり。少しだけ奏でられるキーボードソロは明らかにウェイクマンの血筋を感じさせるが、オリヴァーウェイクマンのテイクが残されたかもしれない。

⑩ Solitaire

ハウ爺のアコースティクギターソロ曲。これ要る? みたいな(笑)。レコード会社が全盛期イエスのアルバムをイメージして一曲入れることを求めたのかも。海辺の民宿でのんびり過ごしながら聴けそうな感じ。

⑪ Into the Storm

本編ラストはダウンズ合流前から準備されていたのであろう、スクワイア、ホワイト、ハウ、ウェイクマン、デビッド、ホーンによる共作。7分近くのテクニカルで軽快な曲調はトーマトあたりイエスを思い出させる。

⑫ Hour of Need (Full Length Version)

国内盤ボーナストラックは⑨の長尺版。っていうか想像だけどホントははじめからこれが正規で用意されていたんじゃないか? でもレコード会社の要求で3分の⑩を入れたので本編は短くされてしまったとか。こちらはエレクトリックで勇壮なハウ爺のギターソロをフィーチャーしていて、はっきりいってこのバージョンのほうがカッコいい。

以上、改めて全体を通しての印象は、長尺曲、複雑なアレンジ、滑らかなメロディとイエスらしさは全開であることは間違いない。じゃあ典型的な70年代イエスサウンドかと言われればそうでは無い。重厚さや幻想的な雰囲気が無いのである。ココが評価の分かれ目だろう。今回のイエスをプロデュースしたのがトレヴァーホーンであり全体の半分以上がバグルス組の作品であることが、イエスらしいけど全体を聴いても疲れさせないサウンドを生み出した源泉である。自分としてはこれを肯定的に捉えるしアリだと思う。イエスの名のもと、ロジャーディーンの素晴らしいジャケットも含め満足である。

但し・・・、この編成で次は無いだろうなぁ。

|

2011年6月11日 (土)

BUGGLES "Adventures In Modern Recording" ボーナストラック入り2010年再発盤

昨年に購入してあったバグルスの2nd、80年イエスのドラマツアーで演奏されていた 'We Can Fly From Here' のバグルス原曲が収録されていることが個人的に目玉だったわけだが、ここにきて俄然、このボーナストラック入り再発盤が意味を持ってきた。

Img_1113

ドラマ収録の 'Into The Lens' のバグルスバージョン 'I Am A Camera' が収録されているのは昔から有名で、オリジナル収録の9曲が音が良くなって・・・というのは当然だが、シングルB面曲、リミックス、未発表デモ、そしてトレバーホーン所蔵音源が満載されたボートラ集、これが80年イエスのドラマと、2011年イエスのフライフロムヒアを結ぶ音源集としての価値を持つことになる。これは偶然か、それともトレバーホーンの執念か。

Img_1116

まずは 'We Can Fly From Here'  、ここにパート1、パート2が収録されているがイエス新作ではこれが 'Fly From Here Pt I - We Can Fly ' 'Fly From Here Pt II - Sad Night at the Airfield ' に流用されている模様。サンプル音源を聴いただけだがパート2のメロディも明らかに登場している。

念のための確認でしかないが80年イエスのドラマツアーで演奏された 'We Can Fly From Here' は公式盤ではイエスの未発表ライブ音源集 "THE WORD IS LIVE" に収録されている。

Img_1117_2 Img_1118

ちなみに昨年だったか一昨年だったかに、ネットでこのイエス版 'We Can Fly From Here' のライブではなくスタジオデモ録音と思われる音源を入手した。音源入手時のデータでは、80年4月18日、ロンドンの Townhouse Recording Studio での録音となっている。同音源らしきものが YOUTUBE にもUPされていた。

http://www.youtube.com/watch?v=G5N_UiWI-cg&feature=related

イエスとしての録音音源であることはクリススクワイアのコーラスやリードをとる部分があることからわかる。

更にもう一曲、バグルスの "Adventures In Modern Recording" 2010年再発盤に収録されているボートラで 'Riding A Tide' というのがあるが、これもイエス新作に 'Life on a Film Set' というタイトルで流用されたようだ。ちなみにこの原曲 'Riding A Tide' は静かに始まり途中から軽快な変拍子で、イエスのマテリアルとするには結構合っていると思う。

ここまで来ると今回のイエス新作、キーボードをオリヴァーウェイクマンから強引に盟友ジェフダウンズに交代させたプロデューサーのトレバーホーンの執念がイエスに注入されたのか、あるいは現行イエスが新作製作にあたってまさかマテリアル不足で旧バグルスの力を借りざるを得なかったのか、新作の半分以上はトレバーホーン&ジェフダウンズ作曲のマテリアルなわけだから。

これで2010年再発の "Adventures In Modern Recording" が再注目されるのであればトレバーホーンは万々歳だな。

|

2011年6月 4日 (土)

JOHN WETTON 'Mighty Rivers' 無料ダウンロード公開

7月発売予定(国内盤は8月24日予定)の先生新作 "RAISED IN CAPTIVITY" から、既に名曲の予感があったラスト曲の 'Mighty Rivers' がレーベルのサイトで無料ダウンロード公開された。

http://www.frontiers.it/download/wettonrs.html

そらもう何の躊躇もなくDLして、IPODに放り込んでリピートしまくり。予感はやはり正解でどこまでも悲哀に満ちた名曲。ゲストの女性ボーカルがほとんど歌ってる感じもするけどその辺はエイジアではできないこと、ソロならではでエイジアでの 'An Extraordinary Life' の明るい前向きさはどこへやら、悲しすぎて夜も眠れないくらいの名曲やな。しばらくこればっかり聴きそう。

|

« 2011年5月 | トップページ | 2011年7月 »