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2013年6月29日 (土)

KING CRIMSON "RED" 40周年記念エディションDVD-A & HQCD

ずーーーーーっと前にそのうち記事UPするとか言って、あれから3年半も経ってしまった(苦笑)。キングクリムゾンのレッド、40周年記念エディションの国内盤。モタモタしているうちにDGMから "THE ROAD TO RED"(20CD & 1DVD-A & 2Blu-Ray)っていうとんでもないリリース計画がアナウンスされた。慌ててそのロードトゥレッドに向けて予習がてらパパッと記事UPしておきます。

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国内盤は初回LP仕様紙ジャケ&レプリカ帯にDVD-Aを、英国初回盤LP仕様紙ジャケにはCDを収めていてマニアックで完璧なパッケージの仕様。

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コレ目当てでDUで購入した、DU特典のレッドBOX。綺麗な仕上がりで非常に満足。

さすがに購入して3年以上たっているので内容的には今更ウチのブログで言うまでもない。本作についてググってみるとまぁ出るわ出るわKCファンの皆様のブログ記事。それでもあえて自分的な感想を。

まず本編のスティーブンウィルソンによる新ミックス、他のKC作品ではその新ミックス効果が素晴らしく良い方向に作用していたが本作では必ずしもそうではない。その理由はこのレッドという作品の音楽性にある。大変素晴らしい音質に仕上がっているのはその通りなのだが、この作品のそもそもの魅力はタイトル曲に象徴されるへヴィな音像が音塊となって聴き手に迫ってくるところにある。団子状態の音の塊が迫ってくる迫力に、レッドゾーンに振り切った想像力を惹起させるのが魅力であったことに逆に改めて気付かされた。それを分離の良い広がりのある素晴らしい音にするのは元々の魅力を削ぐ結果になりかねない。そういう屹立したエネルギーを湛えた作品だったのだと改めて実感。ボーナストラックの、タイトル曲やフォーリンエンジェルのトリオヴァージョンはオーバーダブやヴォーカル入れを施す前の貴重な音源。音質的に語る話ではないので音源の貴重さのみを有難がりたい。

そして本作最大のお楽しみ、ボーナス映像はフランスTVライブ映像。終幕に向かうこの時期のクリムゾンの壮絶さの一端を垣間見ることができる。この時代ならではの映像処理は今となってはウザいだけだが・・・。尊師フリップのやたらカメラ目線は何なのか、それを画面で観ているこっちが恥ずかしくなりそう。

さて、リリース計画がアナウンスされた "THE ROAD TO RED"、20CDっていうのは74年のUS&カナダツアーの、おそらく尊師が所蔵しているライブ音源をすべて一気に蔵出しするんだろう。

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レッド制作へ向かうツアーではあるが、考えようによってはライブ盤 "USA" のコレクターズエディション的な意味合いもあるのかなと。DGMLiveのダウンロード販売で小出しも良いんだが太陽と戦慄40周年BOXと同様にもうこの際こうやってまとめて一気に出してくれるほうがこちらも潔く購入できる。

こういうBOXもんってなぜか秋にリリースラッシュになるのがここ数年の傾向だが、今秋はどれだけ出るのか、ロードトゥレッドBOXだけで済めば幸いなんですがね・・・。

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2013年6月24日 (月)

YES "CLOSE TO THE EDGE" SACD HYBRID(Audio Fidelity盤)

何か月か前に購入していて、そのうち記事UPしなきゃと思いながらベースギターを買ったりゴールデンウィークで帰省したり3週連続ライブ参戦とそのレポの記事UP等ですっかり後回しになっていたイエスの危機SACDリマスター、急いでUPしとかなきゃいけない事情が出来たので記事にする。

今回のリマスターは、ロックの名盤のリマスターやSACD化でMobile Fidelity Sound Lab(MFSL)と並び定評のあるAudio FidelityからSteve Hoffmanの手によるリマスターで実現した。リリース予告から毎度毎度のリリース延期を経てようやくリリースされた本作、手持ちの危機CDと聴き比べてみました。ちなみに言っておくけど私は右耳の聴力が通常より少し弱かったり(日常生活には影響は無い)、そんなバカ耳での聴き比べなのでオーディオ的な観点の評価ではなく、自分の「聴いた感じ」でしかないことを先にお断りしておきます。

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上の写真の3枚でそれぞれに、

(左上) 1998年の国内マスターテープからのリマスターHDCD紙ジャケ
(左下) 2003年RHINOリマスターの2009年国内リマスターSHM-CD紙ジャケ(ややこしいって!)
(右) 今回の2013年Audio FidelityリマスターSACDハイブリッド

一応ウチのCDプレーヤーはSACDもDVD-Audioも対応しているコンパチプレーヤーなのでSACDはSACDのモードで聴く。それではバカ耳なので聴いた感じを簡単に。

1998年国内リマスターHDCDは音の迫力は感じるけど、そもそも劣化したマスターテープそのままをリマスターしているのか少しヒスノイズを感じる。

2003年RHINOリマスターの2009年国内SHM-CD(だからややこしいって!!)はとてもすっきりしたサウンド。1998年国内リマスターHDCDより迫力は落ちる気がするけど気持ちよく聴ける。

そして今回の2013年Audio FidelityリマスターSACD、聴く前のイメージはなんかもうSACDというだけで別次元の音でも鳴るのかと思いきや意外と普通の・・・、いや普通と言っては失礼か、とても暖かみのあるマイルドな音。以前にMFSLから出た "FRAGILE"(こわれもの)がシャッキシャキの切れ味鋭い、まさに別次元と感じる音だったので今回の危機SACDもそんな感じで来るのかと思っていたが、スティーブホフマンのリマスターは非常に耳に優しく、今回比較した3作の中では一番聴きやすい。かといって細部の音が曖昧なわけでは無く例えばタイトル曲の導入部のSEは比較した3作の中では最も綺麗に細かく再現されているように感じる。エイジアの1stのAudio Fidelity盤でも同様の暖かみを感じたし、危機も普段愛聴するのは多分今回のAudio Fidelity盤になると思う。

ちなみにボーナストラックは無いので音源的価値を求めるならボーナストラック収録の2003年RHINOリマスターを聴くしかないが。

さて、ほったらかしにしていた本件を慌てて記事UPした事情とは・・・、もうイエスファンの方は情報入手済だろうが、なんと今度はキングクリムゾンやEL&Pのリミックスを手がけて、特にクリムゾンのリミックスではまさに英国初回盤LPレコードの鮮度すら凌駕していると評判のSteven Wilsonが遂にイエスの危機をリミックスし、CDと5.1chのDVD-Audioで10月にリリース予定とのこと。これはもしかしたらAudio Fidelity盤SACDを超えてしまう別次元のイエス危機が生まれてしまうかも知れない。ドキドキしながら待とう。

追伸:次回はこれまた記事UPしそびれていたKING CRIMSONの "RED" の40周年記念盤を、今回と同じような事情により慌てて記事UPする予定です・・・・。

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2013年6月18日 (火)

GREG LAKE 来日公演初日 SONGS OF A LIFETIME JAPAN TOUR (下北沢GARDEN Jun 15, 2013))

グレッグレイクの来日公演初日、6/15(土)の下北沢GARDENに参戦しました。そろそろジャパンツアー全日程を終わったかと思うのでセットリスト含め参戦レポをUPします。

呼び屋も会場も東京公演は2月のカールパーマーバンド来日公演と同じ下北沢ガーデン。今回も腰の調子がイマイチの私はオールスタンディングに備えてちょっと早めに下北沢到着。前回も利用したカフェでまずは腰を休めようとお店へ。ところがなんとこのお店が当日貸切とのこと。マジでぇ~、困ったなぁと他の店を探して駅周辺をウロチョロしていると突然後ろから声をかけられ、振り返ると馴染みの某マイミクKさん。下の店にみんないますよ、と誘われ半地下のカフェへ。これまた馴染みの某マイミクMさん達が鎮座されていた。よくぞ私の姿を見つけて下さったものだと、持つべきは良き仲間なり。どうせ整理券番号もそんなに早い番号じゃないので開場時間を過ぎてもマイミクの皆さんと音楽談義で盛り上がる。

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開場30分後(開演30分前)くらいに、じゃそろそろ入場しますか、とガーデンへ。

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さすがに一応はエマーソン・レイク&パーマーで一時代を築いたグレッグレイクとあって入場してみると結構混雑、というか超満員。サイン会もなさそうだし特にTシャツとかいらないので物販もスルーして場内へ。もうおいしい場所は無かったので会場の一番後ろの壁にもたれかかる場所に陣取る。腰がアレな私はもたれかかれることが何よりも大事なのである。

19時、案の定定刻通りには始まらない。まぁ5分10分はありがちなのでイイだろうと思っていたらな結局なんと開演は25分押しでようやく場内暗転。クリムゾンのムーンチャイルドがバックで流れ、そしてジャズベースを抱えたグレッグレイク登場。「21stセンチュリースキッォイドマーーン!」とサビだけ叫んで次へ。それだけかい!みたいな。

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そしてかつての貴公子も今では見る影もなく十二分に膨張した巨体は、事前に最近の姿の写真やユーチューブで見慣れていたからか特に驚かない。ぶっちゃけ全曲レビューするほどの思い入れは無いので先にセットリストを記します。これまでの英国欧州での同ツアーと同じだと思うのでセットリストは多分以下。

21st Century Schizoid Man (King Crimson サビだけ)
Lend Your Love To Me Tonight (EL&P)
From The Beginning (EL&P)
Heartbreak Hotel (Elvis Presley)
Epitaph ~ The Court Of The Crimson King (King Crimson メドレー)
I Talk To The Wind (King Crimson)
You've Got To Hide Your Love Away (The Beatles)

--- (休憩) ---

Touch And Go (EL&Powell)
Trilogy?? ~ Still... You Turn Me On (EL&P)
I Believe In Father Christmas (Greg Lake)
Shakin' All Over (Johnny Kidd & The Pirates)
C'est La Vie (EL&P)
Lucky Man (EL&P)
People Get Ready (Curtis Mayfield)

--- (encore) ---

Karn Evil 9 : 1st Impression Part 2

英国欧州ツアー通りだと思うが、Trilogyはよく分からなかったです。申し訳ない。
2部構成の間の休憩インターバルはなんと30分と、オールスタンディングにはちょっと辛いものがあったかと。

分かっていたことではあるがバンド編成ではなく、バックで事前に作りこんであるバッキングトラックを流しながらグレッグ一人で曲によってギター、ベース、キーボードを弾いて歌うという形。また合間合間にいろいろ延々しゃべりが入る。カラオケをバックに歌い、スピーチも多いという構成は通常のロックコンサートを期待した向きには若干拍子抜けではあっただろう。この点については、今回の企画の趣旨を理解していなければ楽しめない。元々は「ラッキーマン」というタイトルの自伝本を書いていたのだがその執筆中に自伝を自らのしゃべりと歌で客に提供してみよう、というようなアイデアで企画したらしい。だからしゃべりも多いし演奏は自伝の中で曲を紹介できればいいのだから、わざわざ金かけてミュージシャンを雇ってバンド編成でやらずに、作りこんでおいたカラオケで歌えばいい、と。そういう事なんだろう。もっとも、そんな趣旨、理解して参戦したファンはほとんどいないだろうけれど。それにしゃべりは例えば先日のケンヘンズレー来日公演のように曲がりなりにも日本語通訳がいればまだ良いが普通に英語で機嫌良くしゃべられても内容が分かんないって(苦笑)。

歌のほうはキーを思いっきり下げて歌っているので曲によっては野太い声でちょっと萎える場面もあったがまあまあ十分に聴けるヴォイスでそれでもグレッグレイクの声であることは実感できるのでそれなりに満足。太っていてもやっぱり歌はうまいです。

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いきなり蒸し暑くなった東京で夢見るクリスマスもやってくれてこれは一服の清涼剤。クリムゾンの宮殿曲はBGM扱いのムーンチャイルド以外は全部(抜粋もあったが)歌ったので本人自身も思い入れというか、我こそはクリムゾンのオリジナルメンバーであるとのプライドがあるのだろう。我々にとっても宮殿曲をオリジナルシンガーの歌で聴けるのはある意味貴重ではある。

以上、自伝企画はもういいので次はロックバンド編成でお願いしたいね。次があるかは分からないけど。

終演後は、開演前にお茶したマイミクの皆様と下北沢駅前の居酒屋で飲み会。いろいろな音楽談義や、そんな事どこで聞いたの?って言うような業界ウラ話的なことまで含めて非常に楽しく盛り上がりました、下手すりゃライブ本編よりも飲み会のほうが楽しかったかも(笑)。マイミクの皆様、楽しい時間をありがとうございました。

怒涛の3週連続ライブ参戦というのは人生初めてでした。これでしばらく、多分11月のエディジョブソンまではライブ参戦はないでしょう。

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2013年6月14日 (金)

エイジア Sweden Rock Festival ライブ音源(Jun 7, 2013 SWEDEN)

6/5 Milton Keynes に続いて、6/7 Sweden Rock Fes のライブ音源を入手。6/5分の全曲レビューで力尽きているので今回はチャチャッと。

セットリストは以下。

Only Time Will Tell
Wildest Dreams
Don't Cry
Face On The Bridge
An Extraordinary Life
Open Your Eyes
The Smile Has Left Your Eyes
Time Again
Go
Holy War
Sole Survivor
Heat Of The Moment

Milton Keynesからアコースティックセットとソロコーナー、それと数曲セットから落としてそれでも12曲。オープニングを入れ替えている。数バンドが出演するフェスだから演奏曲数はもっと少ないかと思ったら案外演っている。

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音質だが屋外のライブにしてはこれまた大変な高音質でサウンドボード並み。Milton Keynes音源は迫力もありバランスも良いオーディエンス録音として最高峰の音質だったので、それに比べると個人的には音が綺麗すぎてつまらないかな。でも個人の好みの問題でこちらのSB並みの綺麗な音質のほうが好みの人もいるだろう。要するにそれくらい音質が良いという事。

演奏内容は各メンバー快調。屋外のフェスで15000人の大観衆を前にしての演奏という事で、先生ちょっとヴォーカルにリキが入り過ぎたのか無駄にガナってるところが少しあるがそれ以外は問題なし。サムクールソンのギターもバンドに自然に馴染みはじめてる印象。・・・っと聴き進めたところでHoly War後半のサビでカールがトチッたのか、そこからサムも先生も曲を見失った感じでギターと歌が沈黙。何とか合わせるとこを見つけて辻褄合わせて終了。先生が「カールパーマー!!」とカールを紹介して、カールもリキの入った例の甲高い声で客を煽りまくり。トチッた照れ隠しか(?笑)。先生並みにガナり気味で「ソールサヴァイヴァーー!!」って次へ。

先生とジェフダウンズのツイッターによると現在、英国に戻って新作"VALKYRIE"の曲作りを行っている模様。本格的なツアーは8月後半からなのでしばらくはこの6月の2公演の音源を聴きながら新たなニュースを気長に待ちましょう。

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2013年6月11日 (火)

エイジア新編成の記念すべき初ライブ音源レビュー(Jun 5, 2013 Milton Keynes, England)

2013年1月にスティーブハウ脱退と新ギタリスト、サム・クールソン加入がアナウンスされてから約半年、6/5に英国Milton Keynesで待望の新編成エイジアがライブデビュー。早速6/5Milton Keynes音源を入手。

これまで各メンバーは予定されていたそれぞれの活動に忙しく、ジョンウェットン先生はUKのショートツアー、DISTRICT 97のライブへの客演、スティーブハケットのGenesis Revisited英国ツアーへの客演、ジェフダウンズはイエスのThree Album Tour、カールパーマーは自身のトリオ、カールパーマーバンドでのツアーと、エイジアとしての具体的な動きは無く、おそらくその間にサムクールソンは頑張ってエイジアでのライブデビューに向けてレパートリーを練習していたのだろう。そしていよいよ6/5英国Milton Keynes、6/7Swedenと続くのだが、上記のようにオリジナルの3名はそれぞれの仕事に忙しく、直前の先生のツイッターなんかを見ていると、どうやら今回のライブに向けてサム入りの4人でのリハーサルは前日のみだった模様。大丈夫かいなとひそかに心配しつつ音源を聴いてみたので以下、セットリストに沿ってレビュー。サムの新加入ということでサムのギターがエイジアサウンドの中でどうかという観点が中心になります。

Wildest Dreams

オープニングは昨年の30周年記念ツアーと同じ入場曲に導かれて、Wildest Dreamsでスタート。ギターはほぼハウ爺のフレーズを無難になぞっている。申し訳ないがハウ爺とは違って運指にハラハラすることがないので極めて安心して聴ける。カールのドラムソロがオリジナルアレンジとは違う音色使いあり。

Only Time Will Tell

ファンが聴きたいか否かに関わらずもはやド定番のこの曲、サムは1月のバンド合流時から練習していただけあってこれも全く無難な出来。ハウ爺のフレーズを忠実になぞっている。

Face On The Bridge

XXXからのこの曲、若きギタリストだからこその切れが増していてバンドの演奏全体が引き締まって聴こえる。非常に充実した演奏。この出来ならこれから先もライブの定番として残っていいと思う。ここでのギターソロの部分はいよいよサムの個性発揮、ハウ爺のフレーズをいい意味で逸脱し、駆け上がるギターフレーズも一気に速弾き決めてみせる。曲後半部のギターソロもストラトキャスター独特のクリーンで太い音色でサムが独自にインプロヴァイズ。サムのギターで大正解、素晴らしい出来。

Don't Cry

この曲は近年のハウ爺のギターでは、もう出だしからトローンとしたスチールギターで我々をズッコケさせてくれてることも多かったが、そこはやはり今回からは若いお兄ちゃん、ここでもやはりキレのあるギターワーク。イントロでのカールのドラムが近年の演奏よりも若干オリジナルアレンジの叩き方に近付いている。そんなわけでこの曲が本来持つ魅力であるメロディアスでノリノリな感じが出ていて、これもサムのギターでクォリティUP。良い。

An Extraordinary Life

お? イントロでギターでぶっとい音出してる。それ以外はある程度ハウ爺のフレーズをなぞっている。しかしここでもハウ爺には申し訳ないがサムの運指というかタイム感が非常に安定しているのでやはり曲が引き締まってノリも良い。この辺で先にハウ爺とハウ爺のファンには一回ゴメンナサイと言わなきゃいけないかな。それくらいサムのギターが素晴らしい。但しこの演奏のエンディングで先生のヴォーカルとジェフのヴォコーダー?のアンサンブルが乱れた。リハ不足の影響か、勿体ない。

Guitar Solo

サムのギターソロ。ここではさすがにキャラが違うのでハウ爺との比較は意味ないだろう。ストラトキャスターで好き勝手に弾きまくっている。なんか最近の新日本プロレスで前IWGPチャンピオン棚橋選手のエアギターみたいなフレーズと音色。ハウ爺のような味わいあるアコギではないのであまり面白くない。ここら辺はせっかくのソロコーナーだから今後サムが工夫していけばいいだろう。

Open Your Eyes

オリジナルのイントロではハウ爺のギターがシタール的な音を出すけどそのギター部分はここでは丸々端折っていてジェフのキーボードとヴォコーダーのみとなっている。それ以外はハウ爺のフレーズをなぞっている。中間部のギターソロはタイム感ばっちりなのでジェフのキーボードとぴったりユニゾン決めている。なお、ここで先生やってくれました、盛大な歌詞忘れ(苦笑)。いつものことなのでこちらは特に驚かない。曲後半部のギターソロはサムのやりたい放題。独自にインプロヴァイズして弾き倒し。若いってイイ!

Heroine
Ever Yours

フェニックスからのヒロインとオメガからのエヴァーユアーズ、アコギとピアノでしっとり決めてます。ヒロインはスタジオライブでやったのが海外盤の1stの30周年BOXSETで確認できたが、エヴァーユアーズとともに正式なライブでは初演奏となるかと思う。ちなみに海外盤の1stの30周年BOXSET、もはやウチの中のどこにしまい込んだかも覚えていない(笑)。

I Know How You Feel

これは昨年のツアーと同じ、先生とジェフのデュオ。

My Own Time

私の大好きなこの曲、アレッ、イントロでギター全然聴こえない。先生の歌が始まったらコードのアルペジオをやってるがサビになるとまたギターのフレーズは聴こえない。もしやこれはサム君、練習が追い付かなかったのかな。曲後半部でもギターはリフを繰り返すのみ。ここで気が付くハウ爺のありがたみ。ハウ爺独特のメロディアスなフレーズを曲の合間合間でトリッキーに絡ませる、あれってエイジアサウンドの実は重要なサウンドキャラクターだったんだと実感。サム君これからでいいからイイ感じにこの曲に貢献できるように頑張って!!

The Smile Has Left Your Eyes

私の大好きな2部構成。前半は先生の歌とジェフのピアノでしっとり。ところが音響トラブルか、いきなりピアノの音が大きくなるのはご愛嬌。そんなことよりも重要なのは前半から後半へのブリッジ部のギターソロ。ここをどう決めるかで印象が違う。82年ヨーロッパツアーや2010年オメガツアー以降のハウ爺のソロよりも実は90年エイジアでのパットスロールのフレーズが好きだったりするのだが、ここでのサムのギターソロは明らかに90年のパットスロールに近い。モスクワライブでも聴いて参考にしたのかも。私はこのメロディアスなフレーズのほうが好きなので言う事なし。これがこの曲の完成版だって。

Days Like These

オリジナルアレンジと大きく変わるところはなし。曲中のギターソロもほぼスティーブルカサーが弾いていたオリジナル通り。

Time Again

毎度おなじみ、エイジアのテクニカルでカッコいい部分を凝縮した曲。ここでどのくらいサムのギターが曲に馴染み、また個性を反映できるかが見もの。イントロから近年のハウ爺とは異なるバッチリのタイム感とスリルある演奏。ほぼハウ爺のオリジナルフレーズを再現している。90年エイジアのパットスロールよりは上回っている。中間部ギターソロはハウ爺のオリジナルフレーズは無視で自由にフレーズを組み立てている。但しオリジナル4のアレンジを聴きなれているこちらは少し違和感を感じる。それは仕方ないか。一つだけ残念なところはブレイク部分の鍵盤、ベース、ギターが細かく一音ずつ鳴らすところ? あそこではギターはサボっている。それ以外は言うこと無し。

Go

ここら辺の曲はオリジナルがハウ爺ではないからギターもそれなりにサムの個性を出してもいいのではないかと思うのだが、曲自体がカチッと決まったフォーマットで遊べる部分が少ないからかサムのギターもオリジナルアレンジの域を出ない、あるいは超えていない無難な演奏。最後のギターソロで少し自由に弾いているが残念ながらそのフレーズには驚きは感じられない。

Holy War

オメガ収録の名曲、これもすっかり今のエイジアではライブの定番になったようだ。オリジナルではギターはソロの部分くらいしか見所ある出番はないが、ここではサムが歌メロのサビで自分なりに曲にスピード感が出るような8分のコードカッティング?でバッキングしている。逆にドラムソロ部分でハウ爺がトリッキーに絡んでいたフレーズはサムは演奏せずバッサリ削除。マイオウンタイムでも言ったがここら辺がハウ爺の存在感だったなぁと改めて感じる。

Drum Solo

ドラムソロはまぁカールのコーナーなので改めてここでは言及なし。例の細かいシンバルさばきで客を笑わせつつ楽しませている様子。

Sole Survivor

ある意味エイジアのギタリストとして、これこそオリジナルを超える必要はなくあのワウ踏みでギュワンギュワン鳴らしながらオリジナル通りできるか。サムの対応の仕方に注目だが果たして、最初のイントロは脳髄舐めまわすような感じはなく、あら残念と一瞬思ったがギターメロディを奏でるところではギュワンギュワンいわせてる。それ以外のところでは普通にギターを歪ませながら対応している感じ。ハウ爺が味付けした個性には足りないが、しかしスピードとタイム感は申し分ないので出来としては個人的には十分OKと思う。

Heat Of The Moment

エイジアの代表曲かつアンコールラスト曲のここではイントロのギターリフ、歌メロのサビでのギターの3連フレーズ繰り返しも無難に滑らかに演奏している。この滑らかさは近年のハウ爺では怪しかったのでここでのサムの演奏は非常に気持ちいい。単純に言うとノリがよく楽しい。ギターソロはこの大ヒット曲に敬意を表してかオリジナルの雰囲気を踏襲している。最後は大合唱の掛け合いは先生がやたら大声で煽りまくっていて、先生自身も余程楽しめたのであろう。そこが今回のサムクールソン入り新編成に対する先生自身の満足度を物語っているのではないか。

以上、えらく長文になったが改めて総じていうと、ハウ爺に代わって25歳のピッチピチのギタリストが入ったことで演奏のもたつきが無くなりノリがいい。聴いていて単純に気持ちがいい。それがイイところ。マイナス面はやはり上記でも述べたがハウ爺独特の細かくメロディアスなギターをトリッキーに曲中に差し込む、あの感じをサムが再現できていない部分では何とも言えない喪失感も感じる。あの、時に不要では?とも思えたハウ爺のフレーズは今となってはエイジアの重要なサウンドキャラクターであったのだ。ここら辺の喪失感を今回の新編成で、あるいはサムクールソンがどのような新しい風を入れて凌駕していけるか、ライブを重ねて工夫していってほしいところ。そして何よりも新曲、新作をどのようなサウンドで新生させるのか、その時に真価が分かるだろう。

それにしてもジェフのイエスでの忙しさを考えると、新作を作ってる時間あるのかな? 未だに新作制作の具体的スケジュールは伝わってこないし、ちょっと心配。

追記:この音源の音質の話を忘れていました。音質最高です。最近のオーディエンス音源ってクォリティが凄いよホンマに。

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2013年6月 9日 (日)

STEVE HACKETT 来日公演2日目 GENESIS REVISITED 2013 JAPAN TOUR(クラブチッタ川崎 Jun 8, 2013)

鼻の下の長いスティーブハケットのジェネシス再現ライブ来日公演の2日目に参戦。言葉も無いくらいの素晴らしいライブ、参戦レポです。最初に言っておくけど私はピーターゲイブリエルにはあまり思い入れが無く、ジェネシスの歴史の中で個人的に一番好きなのは1976年~77年のゲイブリエル脱退後、4人ジェネシスの時代の2作品 TRICK OF THE TALE(76年)と WIND AND WUTHERING(77年)なので、ゲイブリエル時代の曲の再演については少し眠い場面があったことをご勘弁ください。また、このブログを見てくださっている方々にはご存知の事と思いますが私は大先生ジョンウェットン命のオッサンですのでその観点を強引に紛れ込ませながらのレポになります。

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今回はオールスタンディングでは無く指定席に座って観れる。ジャーニーの時みたいにオープニングから総立ちとかそういうたぐいの音楽では無いので年齢と腰の痛みには安心である。

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当日券も無く立ち見もぎっしりの超満員。先週のケンヘンズレーや次週参戦予定のグレッグレイクも英国ロックの顔だと思うのだが小さなオールスタンディングのライブハウスでの来日公演だったのに対し、やはりハケットは長くソロアーティストとしてのポジションを築いてきたし80年代以降メジャーバンドとなったジェネシスの元メンバーとしてジェネシスの再現ライブをやるとなればそれなりのハコをソールドアウトに出来るのはさすがと言わなければならない。何よりもまだまだ現役感がバリバリだから。上記写真のようにオフィシャルグッズ5000円以上購入すると終演後サイン会の抽選券が貰えるとのことであったがそこまではアレなのでパンフのみ購入。

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ステージはおおよそこのパンフ内の写真と同じ、ただし日本公演ではスクリーンは無い。

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ほぼ定刻の17時過ぎ、いよいよ開演。セットリストに沿っていきます。

Watcher Of The Skies

幽玄なメロトロンの響きをロジャーキングのシンセで見事に再現しながらスタート。このメロトロン独特のザラツキ感も再現しながら、この時点でジェネシスワールドにどっぷり突入。同時に頭の中で96年のジェネシスリビジテッドでのBrufordのドラム、先生のヴォーカルが浮かんでしまう。しかし今回のヴォーカル、ナットシルヴァンの少し演劇交じりのアクションとヴォーカルで再びジェネシスワールドに引きずり込まれる。とにかく好きな曲なので早くも昇天。このオープニング曲終了後の大拍手、大歓声が今回のライブへのファンの期待と歓迎ぶりを物語る。

The Chamber Of 32 Doors
Dancing With The Moonlit Knight

ハケットがジェネシス曲の中で一番好きだというDancing With The  Moonlit Knight。これまた完璧な再現ぶりだしハケットのギター奏法にもすでに釘付けになる。

Fly On a Windshield
Broadway Melody Of 1974

ブロードウェイメドレーの終了後の客席の盛り上がりが凄い。筋金入りのジェネシスファンにはこの曲の完全再現は大歓喜なのだろう。

The Lamia

この曲、ハケット最新作ジェネシスリビジテッド2で改めて見直した。上でも言ったようにゲイブリエル時代にはあまり思い入れが無く、75年の2枚組大作のブロードウェイもあまり熱心には聴いていない。しかし今回そのメロディのもの哀しさ、ギターメロディの美しさにドハマリ。ライブで聴いて泣きそうになった。

The Musical Box

この曲も有名曲なのに個人的には普段あまり聴かない。筋金入りジェネシスファンの方には申し訳ないことに少し眠気が・・・・。

Horizons

初日はセット落ちしていたらしいこの曲、無事に演奏された。短いギター曲だがいつまででも聴いていたい名曲。聴くたびに自分でも弾けるようになりたいとか思うが無理だろう。その前にギターを買えって。

Blood On The Rooftops
Unquiet Slumber For The Sleepers...
...In That Quiet Earth
Afterglow

この4曲、感涙もの。個人的にジェネシス最高傑作 WIND AND WUTHERING の後半4曲そのまま再現。ハケットのギターの色気、ツヤ、メロディと曲構成の素晴らしさ、ここら辺でもうお腹一杯。ちなみにジェネシスリビジテッド2でのアフターグロウでは我らが大先生ジョンウェットンが歌っていたし、英国ツアーの一部ではこの曲のみ先生が客演していたので超サプライズで先生登場したら号泣するだろうなぁとか妄想したが勿論それは無い。しかし私の脳内では先生が巨体を揺らせて紙ペラ片手に雄々しく歌い上げる、そんな場面に変換されていたのである。ユーチューブの見過ぎか、妄想全開。人間の想像力とは実に便利で良く出来ている。

I Know What I Like

ゲイブリエル時代のもっともポップな小品。GTRのライブでもでも取り上げていたな。そんな事誰も憶えていないか(笑)。

Dance On a Volcano
Entangled

これまた個人的超名作 TRICK OF THE TALE の2曲、もうたまりません。ここら辺の時期の曲をやってくれるから今回参戦したようなもの。夢見てるみたい。

Supper's Ready

セットの最後でこの大作も持ってきた。またまた筋金入りのジェネシスファンの方に申し訳ないのだが私は普段この曲を聴くと最初の5分で眠気に襲われるという悪いクセを持つ。じかしこの場ではしっかり最後まで聴けました。

- encore -
Firth Of Fifth

アンコール一曲目のファースオブフィフス、96年ジェネシスリビジテッドで先生が歌っていたからだけではなく、純粋にゲイブリエル時代では一番好きな曲。イントロの典雅なピアノソロから素晴らし過ぎてまたもや昇天。そして後半部の艶々のハケットのギターソロ、観入ってしまい、聴き入ってしまった。

Los Endos

ラストはまたまた個人的超名作 TRICK OF THE TALE のエンディング曲。最高の締めでしょう。まさに大団円。

以上、出来れば Eleventh Earl Of Mar もやってほしかったというその一点だけ残念だったが、そんなことも忘れさせてくれるくらいの濃厚すぎるジェネシスワールド。70年代ジェネシスの作品群をここまで完璧に再現できるのはハケットだけだろう。お腹一杯の満足感、心地よい疲れで帰宅後は熟睡してしまいました(笑)。

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