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2015年3月29日 (日)

キング・クリムゾン 「ライヴ・アット・オルフェウム」 (KING CRIMSON "LIVE AT ORPHEUM" K2HD HQCD&DVD-A)

ツボを外したような選曲の収録内容がまるで謎かけのようなトリプルドラムの7人編成キングクリムゾンのミニライヴアルバム登場。

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2014年秋にキングクリムゾンを復活して、北米ツアーをどこへ行っても満員御礼の興行的にも大成功させてさぞかしウハウハであろうロバートフリップ尊師の暗い笑顔が目に浮かぶ。徹底的に隠し撮り音源や映像を排除しまくり、そこで出してきたこのミニライヴアルバム、正直言って最初に聴いた第一印象は、エッ? こんなもの? って感じの多少拍子抜けな、驚きの無い内容。ミックスがおとなしいというか、もしかしたら普通の2チャンネルステレオではトリプルドラムの破壊力は楽しみきれないのかも知れない。ワンモアレッドナイトメアやスターレスで聴けるジャッコジャクズィックのヴォーカルは、そりゃジョンウェットン大先生のヴォイスで聴き馴れたこちらの耳にはあまりにも稚拙に響く。オレが歌ってももっとカッコ良く歌えるんじゃないかとかそんな気さえしてしまう。コレはもう仕方ない。今後の健闘を祈ろう。

昨日の尊師の日記によると、7人クリムゾンとしての新曲作りが進んでおり、それにまた何の事は無い、この2014ツアーのライブ音源からフルセットのライヴアルバムも編纂して発売するとの事。ますます本ミニライヴアルバムは何だったのか、尊師の狙いは何だったのか、クリムゾンフリークにはそこら辺を想像することもある種の楽しみであろう。それが尊師の狙いだったりして。でも私は残念ながらお仕事が忙しくてアレコレ想像を巡らす余裕なない。さっさとフルセットのライヴ盤出してよって感じ。もっと破壊力を感じられる豪快なミックスでね。2015年は欧州ツアーがスケジューリングされたようだが来日にいつになるのやら。多分実際の7人クリムゾンを観たら本作は記憶の彼方へ葬り去られるだろう。そんなド迫力のライヴを見れることを心待ちにしている。

私もこの作品に関しては何と言っていいのか歯切れの悪い記事の書き方で、そもそもブログに取り上げるのも躊躇ったくらいだったが、それでも微かに私が感じる商品価値は挙げておこう。マニアックにコンサートチケットのレプリカとバックステージパスのレプリカステッカーが封入されていて、それはそれで面白い。

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また収録内容については唯一、セイラーズテイルが素晴らしいです。

今週は仕事が年度末、年度初めと言うタイミングで年間最大のヤマ場を迎えるのでもう頭の中は仕事のことで一杯一杯。ブログもあっさり目ですいません。

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2015年3月22日 (日)

TOTO XIV ~ 聖剣の絆 (TOTO "XIV" )

歓びをもって迎えるはずだったTOTO待望の新譜、その発売のタイミングで闘病中だったベーシスト、マイク・ポーカロの訃報がもたらされた。結果としてマイクポーカロへのDedicate作としての意味合いも含まれることになってしまったTOTO XIV~聖剣の絆。そういった思い入れを持って聴かざるを得ない気分の時もあるが、ここは出来るだけ冷静に単純に本作を取り上げてみたい。

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商品としてはとりあえず国内盤の紙ジャケ仕様で購入。キングレコードさん恒例のメーカー特典クリアファイル付。

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Tシャツ付BOXもあったけど、Tシャツ商法にはあまり興味が無いのでパス。早速内容だが既に7回くらい通しで聴いた。短期間で7回も通しで聴けるくらいだから良い意味で聴きやすく興味深く充実の新作だと思う。相当気に入ったの全曲レビュー行きます。

① Running Out Of Time
イントロの出だしからルカサー色全開のスリリングでカッコいいギター中心のインストセクションでスタート。あぁ~、90年代以降のスティーブルカサーのソロなのかTOTOなのか区別のつきにくい傾向が今作も続くかと一瞬思ったが、サビへと向かって雄々しく展開されるジョセフウイリアムスのヴォーカルメロディが盛り上がっていくところでホッと安心。いや、安心どころか非常に素晴らしい盛り上がり方をする駆け上がるヴォーカルメロディが最高。全曲でドラムを叩くキースカーロックのプレイもタイトかつ変幻自在で、その部分を見逃すと実はこの曲の良さが分からないかも知れない。とてもフィットしている。

② Burn
前曲とは一転、デヴィッドペイチのピアノによる陰鬱な始まり方をするこの曲はサビにおいて雄々しく重厚に盛り上がる。ドラマティックな展開を持つのでイントロだけ聴いてスキップしてはならない。ドラマティックTOTOが味わえるのである。

③ Holy War
軽快なギターカッティングによるイントロ、ルカサーのソロ1stあたりに入っていそうなコンテンポラリーな始まり方をしてヴォーカルが入るとそのままキャッチーなサビへ。キャッチーさと言う意味では本作の中では一番耳を捉える作風で気持ちよく聴ける。天気の良い日に聴きたい曲。こういうの、好きです。

④ 21st Century Blues
コレはもう・・・・タイトルからしてそのまんま。ルカサーのソロでやってくださいよぉ~って感じのブルージィな曲。ルカサーこういうの好きなんだなぁ。私はTOTOにブルーズは不要派でして・・・(笑)。

⑤ Orphan
確か本作から最初にPVが公開されたリーダートラックになるのかな。PVを見たから余計にそう思うのかも知れないけど慌ただしい都会の夕景が思い浮かぶイントロ、そして疾走系の展開がカッコいい。メロディも聴きやすい。リーダートラックだけにTOTOとしては今作の挨拶代わりの一発であり、聴く方もこの曲を本作の入り口とするだろう。私個人的には1曲目がいきなり気に入ってるのですんなり1曲目からは入れるけど。

⑥ Unknown Soldier (For Jeffrey)
ちょっと重ためなバラード。これも結構ドラマティックな展開を持つ。のんびり気分よく聴き流せる曲では無いな。腰据えて聴かなければならない、そんな感じの曲。

⑦ The Little Things
スティーブポーカロ作、リードボーカルもスティーブポーカロ自ら。80年代のIV~セブンスワンあたりが好きな私なんかからすればこういう小洒落たAORタイプの曲が1曲入ってるだけでTOTOの作品としてとても安心できる。なんか90年代以降のTOTOってルカサー色が強くてハード目な印象が強かったから。優しく綺麗なメロディが気持ちを和ませる。ファーレンハイトに入っていたLea的な曲かな。それにしてもスティーブポーカロのヴォーカル、結構上手いやん。最初聴いたときは普通にジョセフが歌ってるのかと思った。

⑧ Chinatown
ピアノとシンセによるイントロがなんか映画のサントラ的でいかにもペイチが作ったんだなぁって分かる曲。ひとしきり盛り上がったメロディのあとは一転してこれまたお洒落なAOR的展開となる。うんうん、イイよこういうの。これもTOTOだから。

⑨ All The Tears That Shine
これまたペイチ作の、優しいメロディのAORタイプ。いやぁ~癒される。疲れてる時に聴くとイイ。ただ、AORタイプが3曲続くのはどうなんかな? 良い曲だし私は明らかにこういう曲は好きなんだけど。

⑩ Fortune
ジョセフ作の曲。ジョセフがバンドに持ち込んだからにはこれこそメロディアスなAORタイプなのかと思ったら案外そうでもない。重ためのシリアスなメロディが続く。

⑪ Great Expectations
来ましたねぇ、あからさまなプログレ曲。次々と目まぐるしく展開が変わり今作のTOTOを象徴するようなドラマティックな曲。コレはカッコいい。プログレと言っても重たくはなく、アレンジ、メロディ共に飽きないような工夫がされていて、プログレなのに聴きやすい。TOTO風のプログレは初期にもあったと思うけどそれらの大陸的アメリカンプログレ曲とはまた一味違う、かといって英国、欧州風プログレとも違う、新鮮なTOTO風プログレ。いやコレは素晴らしい。出来ればもう2~3分長く盛り上がってくれても良かったくらい。少なくともイエスのヘブン&アースより遥かに傑作です(そこと比較するか、笑)。

(国内盤)Bonus Track
⑫ Bend
このスティーブポーカロ作によるボーナストラック、いかにもボートラって感じで、別になくてもイイくらいの曲とも思えるのだが、どうやらこの曲、スティーブポーカロが闘病するマイクポーカロを思って作ったっぽい。そうと分かるとこれはヤバいでしょ。この新作への聴く側の思い入れと言うか意味合いが変わってしまう。泣いてしまうやないか。

以上、全体としての印象はとにかくドラマティックTOTO。過去作の何かに似ているかどうか、という聴き方をしてしまいがちではあるが、じゃあ何かに似ているかと言われればそうでもない。あくまでもその後のTOTOというか、メンバーが名作IVと次に来てもおかしくないというならそれはそうなのかも知れない。メロディアス、ハード、ブルーズ、AOR、プログレと多彩な音楽性が網羅されているという意味ではいかにもTOTOらしい。そのTOTOらしさを感じることが出来るのが嬉しいし、どれかの傾向に偏ってないところが今作の評価を高めることにもなるであろう。少なくとも前作、FALLING IN BETWEENよりは聴く機会が多くなることは間違いない。家でじっくり聴くも良し、通勤中に聴くも良し、クルマでドライブのお供にするも良し、お洒落なシチュエーションで聴くも良し。様々な局面に必ず1曲はフィットする。音質的には80年代のシャッキシャキの音ではなく耳触りの良いクリアな音で個人的には好感を持っている。あえて言うなら曲順をちょっと工夫すればもっと印象が良くなったかなと言う気はする。せっかくの聴きやすいAORタイプの曲が後半に3曲続くのが、もうちょっと並びをバラせばもっと良かったような。

2008年に実質解散状態だったはずのTOTOが、活動を再開したのは闘病するマイクポーカロ支援が目的だったわけだから、マイクが逝去した今、現在のTOTOがどのようなモチベーションで活動を継続するのか、あるいは目的がなくなった以上は何らかの終幕を考えてしまうのか、その辺がちょっと心配ではある。とりあえず今は届けられたこの新作を色々な思い入れを持って堪能したい。

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2015年3月15日 (日)

REVOLUTION SAINTS (Deluxe Edition CD&DVD)

ジャーニーの別動隊? いやジャーニー以上にジャーニー? みたいなジャーニーのメロディアスな面をそのまんま取り出したようなレヴォリューションセインツのCDがリリースされた。

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国内盤も出ていたけどあえてボーナスDVD付の輸入盤デラックスエディションで購入。

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メンバーはDEEN CASTRONOVO(JOURNEY)、JACK BLADES(NIGHT RANGER)、DOUG ALDRICH(ex-WHITESNAKE)の3人。リードヴォーカルはディーンカストロノヴァがドラムと兼任。元々ディーンカストロノヴァはジャーニーのライブにおいても Still They Ride や Mother,Father といった歌が上手くないと歌えないような曲で堂々ドラムスツールに陣取ったままリードヴォーカルを取ったりしていたので、こうしてアルバム全編で歌ってても何の違和感もなく聴けるというか、スティーブペリーやスティーブオージェリーにそっくりのヴォイスである以上、出来あがった作品はジャーニーに酷似するのは当然である。いやむしろそれが狙いであったと言わんばかりの見事な作品である。

ディーンが歌いたかったのか、誰かがディーンに歌わせたかったのか、ジャーニーが好きで80年代産業ロック好きの私にはドツボな内容。気に入ったので簡単に全曲レビュー行ってみよう。

① Back On My Trail
サビが爽快な、狙ってますと言わんばかりのメロディアスハード。ディーンの声がもうスティーブペリーそのもので、ジャーニーの現ヴォーカリストのアーネルピネダがむしろ独自の個性を持った声であると感じてしまうくらいにディーンの声がペリーに似ている。挨拶代わりにもってこいでしょう。

② Turn Back Time
これまた爽快な、サビだけでなく曲の初めから爽快で本作ではこれが一番のキラーチューンかな。天気の良い日に聴きたい素晴らしく気持ちの良い曲。何回でも繰り返し聴きたくなる。初めから爽快なのにサビに至ると更に両手を広げて青空を見上げたくなるような見事な産業ロック、いい意味で。聴き過ぎると胸焼けして飽きるので自分に制御をかけながら大事に聴かなければ。

③ You’re Not Alone (featuring Arnel Pineda)
ここでバラード。こういう構成もありきたり過ぎて、そういうセンを狙ってるの見え見えで笑ってしまう。しかもこれ、リードヴォーカルはアーネルピネダだし。ますますジャーニーそのものやん(笑)。

④ Locked Out Of Paradise
所謂メロディアスハードと呼ばれるジャンルによくある哀メロ系ハードな曲。コレもカッコいい。ダグアルドリッチのギターソロもメロディを大切にしていて好感が持てる。

⑤ Way To The Sun (featuring Neal Schon)
おいおい、フィーチャリング・ニールショーンって(笑)。ニールショーンまで登場してしまったらもうジャーニーでエエんちゃうの(笑)。コレもパワーバラードタイプの曲。ギターソロがいかにもニールショーンが弾きそうなロングトーンで泣かせながらテロテロテロテロって細かく速弾き入れたり、分かりやす過ぎ。

⑥ Dream On
再び爽快系のポップな曲。ディーンが伸び伸び歌っていて、歌わされてるのか歌いたかったのかもう分かりません。ハマり過ぎ。

⑦ Don’t Walk Away
感動を与える系のバラード。この手の作品には必ずこういう曲があってもいいがどうせならもっと徹底的に盛り上げてほしかった気もする。でも良い曲。

⑧ Here Forever
またまたバラード。コレは哀愁系のパワーバラードかな。良い曲だけど2曲バラード続けなくてもイイんじゃないの? みたいな。いやいや、前曲は明るい感動系でこっちは哀愁系だから、ま、いっか。

⑨ Strangers To This Life
哀メロ系ハード。もうだんだん形容する言葉がなくなってきた・・・・。

⑩ Better World
これも哀メロ系ハード・・・・。いやいや良い曲なんですよ紛れもなく。サビのメロディが下がっていく感じがグッとくるし。

⑪ How To Mend A Broken Heart
ちょっと重ためのギターリフながら、やはりこれも哀メロ系ハードかな。ちょっと飽きてくるぞ・・・。

⑫ In The Name Of The Father (Fernando’s Song)
最後はやはりパワーバラードで締めるというお約束。軽くシンセオーケストレーションで味付けしながら。もうお腹一杯。

Bonus Tracks (deluxe edition only)
⑬ You Are Not Alone (Arnel Pineda version)
⑭ Way To The Sun (Doug Aldrich version)
⑮ You Are Not Alone (Deen Castronovo version)
ボートラ3曲は割愛。

ボーナスDVDは制作ドキュメンタリーとPV。特に言う事は無し。

というワケで、さてコレを聴いた方々はどう感じるだろうか。上記に記したように爽快系、哀メロ系ハード、バラード系、この3タイプが繰り返し登場するので途中で飽きるよって人もいるかも知れない。私はこういうの好きだから大満足だが。

で、この作品、要するにフロンティアーズレコーズの社長がディーンに歌わせたくて企画した企画アルバム、という事のようだ。つまりパーマネントなスーパーバンド、っていうわけでは無い。ディーンもジャックブレイズもダグアルドリッチも作曲には殆ど関わっていない。プロデューサーのアレッサンドロ・デル・ヴェッキオが制作の指揮をとり、この3名が招集されたという事で。だから今後があるのかと言ったらそれも怪しいだろう。そう考えるとこちらも思い入れが軽くなってしまうのがちょっと残念ではあるが。

しかしそういう背景を抜きにすれば、産業ロック、メロディアスハード好きのファンからすればまさに王道を行くサウンドで持ってて損はないと言い切れる。少なくとも私はしばらくへヴィーローテになるだろう。それくらい気に入ったよ。

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2015年3月 1日 (日)

レッド・ツェッペリン 「フィジカル・グラフィティ スーパー・デラックス・エディション」(LED ZEPPELIN "PHYSICAL GRAFFITI Super Deluxe Edition")

このブログでツェッペリンを取り上げるのは久しぶりかな。前にも言ったけど私はそれ相応にZEPマニアで90年代から2000年代前半にかけてはタランチュラレーベルややエンプレスバレイレーベルのライブ音源高額ブートを片っ端から買い漁ってたものである。だからツェッペリンは時代単位やアルバム単位でなく日付単位で語りたいくらいのマニアなのだ。でもそこまで行くと奥が深すぎて逆にブログで何か言うのを躊躇ってしまう。もっとすごいマニアの方一杯いるから。

昨年から始まったツェッペリンのスタジオ盤リマスタープロジェクト、言うまでもなく全てスーパーデラックスエディションで買い揃えている。金額が大変なことになるがそんなことは気にしない。いくら私がジョンウェットン、エイジア、UK、イエス他プログレマニアだからと言ってもツェッペリンとビートルズは別腹なのである。しかし購入したはイイが聴いてるヒマがない。そもそもここまでの5作は開封すらしていないという宝の持ち腐れ状態。ツェッペリンの本当の凄みはライブでこそ発揮されるのだからスタジオ盤はまぁ持ってるだけでいいという感覚もあったりする。ライブ音源ブートレッグを聴き過ぎた悪弊かも知れない。それでも今回発売のフィジカルグラフィティについてはさすがに開封した。なぜなら個人的にはツェッペリン全スタジオ作品の中で一番好きな作品だから。それに窓穴の開いた特殊ジャケの再現度も気になったから。

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タワーレコードでオンラインポイント10倍の時に注文してセブンイレブン受け取り。いつものように段ボール箱に入っているんだが今回はなぜか梱包された段ボール箱を更に巨大な段ボール箱に梱包するという状態になっていた。セブンイレブンで受け取ってウチまで持ち帰るのにエライ苦労したわ。それはいい。開封したらやっぱり気合の入った商品仕様で素晴らしい。それでは簡易ではあるが商品仕様を順番に紹介。国内盤はなぜかこれまでの5作同様にロックエイジ花帯付。そして超豪華ブックレットの表紙はツェッペリン号の型枠の穴が開いていて気が利いている。

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フックレット内容は資料性の高い写真多数。コレを眺めてるだけでもZEPマニアとしては半日は至福の時を過ごせる。

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通しナンバーの付いたジャケットアートプリント。

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そして2枚組LP。窓穴ジャケも再現されている。それとボーナス音源のコンパニオンディスクのLP。

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最後に2枚組CDとボーナス音源のコンパニオンディスクCD。きちんとミニチュア紙ジャケとして窓穴も再現されている。あとハイレゾ音源のダウンロードカード。

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以上のように商品仕様としては申し分なし。

さて内容の方だが個人的に本当に好きな曲が満載。1曲目のCustard Pieから始まってThe Rover、Kashmir、In The Light、Ten Years Gone、The Wanton Song、Sick Again辺りは特にお気に入り。ハードロック、ファンク、プログレ、アコースティック、ブルース、エスニックとあらゆる要素が取り込まれ、しかもそれが取って付けた感が無くすべてZEPミュージックとして昇華され、とにかく飽きない作品である。ビートルズでいえばホワイトアルバム的な感じとでも言えようか。でもこんなこと言ったらビートルマニアから怒られるかもしれないがホワイトアルバムは正直言って寄せ集め感が感じられるがこのフジカルグラフィティはそれが無いのである。この感覚の違いはやはりツェッペリンの場合、ライブパフォーマンスにおいてこれらの楽曲群が更に強力なツェッペリングルーヴとして発展し凄みを増す、そのことをZEPマニアは実感しているからだと思う。そう言えばカシミールはリッチーブラックモアのレインボーが真似してスターゲイザー作ったんじゃないの?って思うくらい傾向が似ている。リッチーが真似したのか、偶然同じ方向性を探った結果だったのか分からないが。レインボーも実は特に三頭政治時代のブートをかき集めたほど好きだったりするのでいつか機会があったらブログで取り上げてみたい。

話を戻す。喉を痛めたロバートプラントが喉の手術をして、本作1曲目Custard Pieからいきなりその影響が露骨に感じられる辛そうな声の出し方になり、もはやデビューから72年ごろまでのようなハイトーンヴォイスは出せなくなっている。しかしそれを補って余りあるバラエティに富んだ楽曲自体の充実、ジョンボーナムのドラム、ジョンポールジョーンズのベース、ジミーペイジのギターが一体となった強烈なグルーヴ感がむしろツェッペリンを新たな高みへと引き上げんとする奇跡の時期であったと言える。本作発表後の75年のツアーからの流れが更に完成する77年のライブの凄さはもう言葉で表現することすら難しい。

新たにリマスターされた音質については、94年リマスターに比べればふくよかな音像になった気はする。但しすっきりした音像に感じられた94年リマスターとの比較についてはあまり意味はなく、もうこれは個人個人の好き嫌いの問題だろうと思う。ボーナス音源についてはもちろん資料的価値として興味深い。ラフミックスってのはまさにラフでその野性味と言うか荒々しさが感じられて個人的にはラフミックスの方が結構ワクワクしたりする。特にトランプルドアンダーフットは。あと大好きなシックアゲインのアーリーヴァージョンはアレ?って感じでコレはさすがに最終的な完成形の方がやっぱりカッコいい。もっとカッコイイのは77年ツアーでのライブ演奏だけど。

以上、本作レコーディング時の背景や各曲の詳細はレコードコレクターズに詳しいのでそっち読んでください(笑)。私も今回のレココレは読んでて非常に興味深く、楽しいですので。

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