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2015年6月24日 (水)

THE CHRIS SQUIRE EXPERIMENT ライヴ音源(Aug 24, 1992 @ Club Gemini CA, USA)

イエスのクリススクワイアが白血病の治療の為に休養に入ったっていうニュースからもう数週間経ったか。ジョンウェットンに続いての心配な知らせにあの世代のミュージシャンも年齢が年齢だけに何があってもおかしくないなぁと思う今日この頃である。この後のTOTOとの夏の米ツアー、それから2016年の春のFRAGILEとDRAMA完全再現ツアーもクリスの代打としてビリーシャーウッドがベーシストとして参戦するというのはとても良く出来た、出来過ぎた話であり誰もが納得の人選でもある。コレで現行イエスからはオリジナルメンバーはゼロになるが今更そんなことにこだわる事も無いだろう。こうして世代から世代へイエスと言うバンドが継承されていってもイイのかも知れないなとか思ったり。いやいや、ジョンウェットン同様にクリスの回復と復帰をもちろん望んではいるが。

そんなことで何かクリススクワイア絡みのネタを書こうと2週間くらい前から用意していたんだがダラダラしてるうちに時間ばかり過ぎてしまった。今回はクリスとビリー、この観点にフォーカスしてみる。

私の手元に以前にネット経由で入手した "THE CHRIS SQUIRE EXPERIMENT" なる名義の92年8月24日カリフォルニアでのショートツアーからとされるライヴ音源がある。入手したっきり聴けてなかったんだが今回初めて一通り聴いてみた。ライヴのメンバー構成は以下。

Chris Squire (bass and vocals)
Billy Sherwood (guitar, bass and vocals)
Jimmy Haun (guitar)
Steve Porcaro (keyboards)
Alan White (drums)
Mark T Williams (percussion)

クリスにビリー、そしてイエスのユニオンでハウ爺の影武者となったジミーホーン、TOTOのスティーヴポーカロ、それからイエスのアランホワイトと、今にして思えばとてもありがちかつ豪華な顔合わせとも思える。

89年にジョンアンダーソンがABWHを始動したあたりからクリスはワールドトレイドのビリーシャーウッドを迎えてイエスの継続を図っていると伝えられていたが、91年の8人イエスの頃からクリスは散々いろんなインタビューで2ndソロアルバムを制作中だと言いふらしていた。89年ごろからのクリス&ビリーのコラボが8人イエスの実現によって結果的にクリスのソロ・・・という話へと変容していったのかも知れない。このあたりは細かく言い始めるとキリが無いんだが、まずは上記ライヴ音源の紹介から入っていく。このライヴのセットリストは以下。

① Wish I Knew
② Lonesome Trail
③ You're The Reason I live
④ One World Going Round
⑤ Days Of Wonder
⑥ The Wake Of The Storm
⑦ Say Goodbye
⑧ Whitefish
⑨ Wish I Knew(Reprize)

イエスとその周辺に詳しい、あるいは興味のある人には実に興味深いセットリストである。これは92年時点でのライヴ、その時点では Whitefish を除いてすべて未発表新曲と言えるわけだがこれらの曲は全て後に様々な形で作品として発表されている。知ったかぶりして書いてみよう(笑)。

Wish I Knew ----- 97年発表、YESのOpen Your Eyesの原曲
Lonesome Trail ----- 2000年発表、SQUIRE & SHERWOODのCONSPIRACY 1stに収録
You're The Reason I live ----- 2000年発表、CONSPIRACY 1stに収録
One World Going Round ----- 95年発表、WORLD TRADEの2nd "EUPHORIA" に収録
Days Of Wonder ----- 2000年発表、SQUIRE & SHERWOODのCONSPIRACY 1stに収録
The Wake Of The Storm ----- 95年発表、WORLD TRADEの2nd "EUPHORIA" に収録
Say Goodbye ----- 95年発表、WORLD TRADEの2nd "EUPHORIA" に収録

なお、Wish I Knew とSay Goodbye はCONSPIRACY 1stに隠しトラック扱いで収録されている。そのCONSPIRACY 1stを聴くといかにクリス&ビリーの作品群がYESに楽曲提供されていたかが更に分かる。

Img_1977

上の写真のYESYEARSの小さいBOXは1CD、8曲入りのプロモ盤。

Img_1979

CONSPIRACY 1st収録曲のいくつかの曲がどのようにYESへ提供されたかを整理しておくと以下のようになる。

① Days Of Wonder
② Light In My Life
③ Violet Purple Rose
④ No Rhyme
⑤ Lonesome Trail
⑥ The More We Live
  :YES "UNION"にジョンアンダーソンのヴォーカルで収録
⑦ Love Conquers All
  :YES "YESYEARS"にトレヴァーラビンのヴォーカル&鍵盤ソロ追加で収録
⑧ You're The Reason
⑨ Watching The World
⑩ Red Light Ahead

--- 以下、隠しトラック ---

⑪ Wish I Knew
  :YES "OPEN YOUR EYES"にタイトル曲に改題、リアレンジして収録
⑫ Man In The Moon
  :YES "OPEN YOUR EYES"にそのまま収録?
⑬ Say Goodbye
  :WORLD TRADEの2nd "EUPHORIA" に再録音して収録

みたいな感じになる。ちなみにSay Goodbyeはずーーっと前にYESのUNIONの最終編集前の音源集みたいなブートがあって、そのブートに収録されていたからもしかしたらUNIONの収録曲候補だったのかも知れない。前にも言ったかもしれないけどこのSay Goodbyeはビリーシャーウッドが作った曲の中では個人的に最高傑作です。メロディ、アレンジ共に素晴らしくお気に入り。WORLD TRADEヴァージョンではなく、CONSPIRACYでなければならない。

こんな風に89年からイエスに深く関わってきたビリーであるが故に、今回のクリスの代打でのイエスツアー参加はとても自然で、それはそれで観てみたい気がする。ドラマ完全再現で来日してくれるといいんだけどな。無いだろうな。

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2015年6月14日 (日)

THE NEW KING'S ROAD GAZETTE (JOHN WETTON FAN CLUB:ジョン・ウェットン・ファンクラブ会報バックナンバー)

京都への帰郷に向けて、これまで仲良くしてくれた友達やジョンウェットンのファン繋がりでお世話になった方々と続々と送別会を企画して頂いたり飲み会の約束をさせて頂いたりと、ありがたい思いの中で一昨日あたりから「joshoのさよなら東京シリーズ」が始まった。

夜は飲み会の連打でちょっとばかり胃薬の準備は欠かせない。昨日土曜もウェットン繋がりのお仲間数人で渋谷で拙の送別会。集合場所が渋谷のレコファンってところがいかにもって感じである。ただ単に渋谷レコファンに集まっただけでは無い。私も含めて皆さんしっかりレコファンで買い物もしてるし。私もずっと探していたブライアンフェリーの日本限定盤マムーナEPを中古CDで無事発見することが出来て早速購入した。ここにはエディジョブソンが作曲、演奏、ギターがロバートフリップで歌がフェリーという貴重なシングルB面曲 As The World Turns が世界初のCD収録されていて、もう廃盤なのでエディジョブソンの音源を探すマニアにとっては貴重な廃盤CDである。

さて今回の飲み会時にユーライアヒープ宣伝部長のマイミク某Kさんから2005年で解散されたというジョンウェットンファンクラブ(JWFC)の会報のバックナンバーがあることをお知らせいただき、在庫のある2000年ごろから2005年ごろまでのバックナンバー11冊をまとめて購入させて頂いた。

Img_1969

何度も言うが私は83年、京都の田舎で高校生だった頃にKBS京都という京都のAMラジオの番組でエイジアのドントクライを聴いて以来、30年以上の年季の入ったエイジア、ジョンウェットンの大ファンである。そんな私がこのJWFCの存在を知らなかったのは今となっては誠に不覚。そこはやっぱり田舎もんのサガというか、そういうミュージシャンに極めて近い位置にいる方々が作るファンクラブというものはとても遠い存在のように感じていて自分には無縁の世界と自分で決めつけていた面もある。90年には就職して東京方面に出て来ていたにも関わらず、である。

東京に出て来てからは早速90年エイジアの中野サンプラザも観に行ったし94年の先生ソロとしての初来日の渋谷オンエアイースト(だったかな?)にも参戦していた。自分ではジョンウェットンを語らせたらそこら辺の人には負けないぞくらいに思っていたくらいである。ただ、この後くらいから仕事面や私生活面含め多忙を極める日々となり先生のCDも買ってはいるし、しっかり聴いてもいたんだがライヴにはまったく行けなくなった。同時にぶくぶく太り始めた先生の不摂生なお姿と、権利関係のはっきりしないブートまがいのライヴCDが乱発されたことも、その管理のいい加減さに若干の嫌気がさしてフォローしきれなくなっていたのもある。94年の先生ソロ来日公演以来、次に先生の来日公演に行ったのは2007年のオリジナルエイジア再編成後の来日公演であった。そういう90年代後半から2000年代前半は、自分的には先生の大ファンとしてのエアポケット的な期間であった。だからJWFCの存在も知らなかったのだろう。ちょうどそんなエアポケット期を埋めるようなバックナンバーの数々が未だ在庫が残っているとの連絡を頂き購入させて頂いたわけだが、昨晩からパラパラと捲っているだけでも非常に面白い。単に先生に近い位置でミュージシャンサイドとコンタクトを取れそうな人たちがやっているという事では無くて、本当にジョンウェットンという存在を愛している人たちが地道に苦労しながらファンクラブを継続し、楽しい会報を作っておられたんだなぁというのが分かる。もちろん現実にミュージシャンサイドに近いファンの方々のウラ話的レポートとかも掲載されていて、そこはもう興味津々で読ませて頂いた。そこに出てくる執筆者の方々の名前はもう・・・・出るわ出るわ、いま現在に拙ごときと仲良くして頂いている知ってる人たち(笑)。そこに載ってる名前の方々と今月次々と飲み会をやっている自分・・・(笑)。

この会報バックナンバーを拝見していると、なんかもういろんな思いが交錯して、ここまでジョンウェットンを心から愛する方々と直接のお知り合いになれたこと、また、拙ごときを快く仲間として受け入れて頂いて、仲良くして頂いたことはホントにありがたかったなぁと思う。来月からは地理的に離れるんだから当たり前のようには会えなくなるなぁと思うと寂しくもあり、何とも感傷的になる。

こういう紙媒体は、ネットでブログという形で拙のような評論家気取り(苦笑)が続々登場する以上、その使命を終えたというJWFC会長様のお考えもあったとは思うけど、そこにリアルタイムで絡めなかったことはとても残念だったと思う。でもそこで出来た繋がりはこれからも残るだろうし実際その繋がりに自分も後発者ながら繋げて頂いたことはこれからの貴重な財産として京都に帰っても生かして行きたいワケですよ。とにかくジョンウェットン繋がりで関西版でなんか面白いことしたいなとか、これらの会報バックナンバーはその参考にもさせて頂きたいと思います。

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2015年6月 7日 (日)

AGNETHA FALTSKOG "EYES OF A WOMAN"

療養中のジョンウェットン大先生の回復を祈りながら今週も何かしら先生関連の作品を取り上げよっかなぁと思っていたところで、ちょうど数日前にBSプレミアムでアバのアグネッタフォルツコグのドキュメンタリーをやっていたのを観て気付いた。そうや、We Move As One があるやんって。先生がアバの大ファンでありアグネッタフォルツコグの大ファンであることは先生のマニアであれば誰でも知っていることである。先生は特にアバの楽曲の中では The Winner Takes It All が大好きらしい。なので自分もある時アバのゴールドっていうベスト盤を買って聴いた。The Winner Takes It All、確かに素晴らしい。自分の好みから言うとダンシングクイーンより100倍好きである。私と先生は音楽性が似ているに違いない。胸にグッとくるメロディのツボが先生と私は同じなのである、多分・・・。ちなみにリッチーブラックモアもアバの大ファンらしい。リッチーの夢は、ビートルズとアバに楽曲提供したい、とか言う話をなんかのインタビューで読んだことがある。

今回取り上げるのはアバのアグネッタフォルツコグ、86年のソロアルバム、アイズオブアウーマン。本作においてエイジアの黄金コンビ、ジョンウエットン/ジェフダウンズが1曲だけ楽曲提供している。それが本作ラスト11曲目に収録された We Move As One である。

Img_1963

先生としてもアバのメンバーに楽曲提供出来て、それが世に出てきっと悦び満開であっただろう。ちなみに私が所有するCDは2005年にリマスター再発されたらしく、ボーナストラックが5曲追加されている。トラックリストは以下。

① One Way Love
② Eyes Of A Woman
③ Just One Heart
④ I Won't Let You Go
⑤ The Angels Cry
⑥ Click Track
⑦ We Should Be Together
⑧ I Won't Be Leaving You
⑨ Save Me (Why Don't Ya)
⑩ I Keep Turning Off Lights
We Move As One

--- Bonus tracks ---
⑫ You're There
⑬ Turn The World Around
⑭ I Won't Let You Go (Extended Version)
⑮ The Way You Are
⑯ Fly Like The Eagle

そもそも私はアバ自体が大好きとかじゃないのでアバの音楽性と比較してどうこうは言えないし門外漢である。あくまでもこっち側目線で気になるところをダラダラと。

本作では10CCのエリックスチュアートがプロデュースを手掛け、そのセンからか結構プログレ人脈の有名どころが参加している。①はE.L.Oのジェフリン提供の曲でとても80年代チックなポップな曲。更にはキングクリムゾンのメルコリンズがサックスソロを披露している。但し、間違ってもココにクリムゾンの幻影など求めてはいけない。ここで聴けるメルコリンズのサックスは、泣く子も"笑う"ほどのチョ~~ご機嫌なソロプレイである。②は誰が聴いても楽しい気分になれる明るいポップな曲で、本作では一番印象に残るかも。⑤はムーディーブルースのジャスティンヘイワード提供の曲でギターでレコーディングにも参加。

そしてそして、⑪が我らがエイジアの黄金コンビ、ウェットン/ダウンズ作となる。素晴らしく美しいメロディのバラードでエリックスチュアートが見事にゴージャスにアレンジしてくれている。以前に何かで読んだが基本はほぼ全編ウェットン作でブリッジ部分をダウンズが作ったとか。加えてこの曲では楽曲提供のみならずレコーディングにも参加している模様。権利関係の問題でもあるのかクレジットはされていないがダウンズがピアノ、先生がベースとコーラスで参加している。確かに「ウィーームヴァズワーーーン」のサビのところのコーラスは明らかに先生としか思えないジェントルなヴォイスが聴こえる。そしてダウンズ作と思われるブリッジ部分がまた素晴らしい。ヴィックエマーソン(キースエマーソンじゃありません)によると思われるゴージャスでオーケストラルなシンセアレンジが施されていて、この部分を聴いてるだけであと50年くらいは長生き出来そうな気がする。ちなみにこのヴィックエマーソンって人は86年のWETTON/MANZANERAで鍵盤を担当していて、時期的にこのアグネッタフォルツコグのソロ作録音時につながりが出来たのかも知れない。WETTON/MANZANERAの Have You Seen Her Tonight? でも We Move As One 同様のオーケストラルなシンセソロを披露してくれていて当時も非常に印象に残ったものだ。

以上、先生とダウンズが関わってると言っても1曲だけじゃないかと言うなかれ、その1曲が素晴らしいんだから決して見逃してはいけない。まさかまさか先生の大ファンでコレを持っていないなんて人は居ないとは思うが未所有の人は購入しても良いのでは? ウェットン/ダウンズの未発表曲集にも We Move As One は入ってはいたが明らかに音揺れがあったりして、一体どこから持ってきた音源なのかという疑義を感じるし、でも本作では当たり前だが音質も良い。さっきアマゾンでみたら下町の定食屋の焼き魚定食並みの、とんでもない安い値段で売ってますよ。なんであんなに安いのか不思議なくらい(笑)。

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