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2015年11月13日 (金)

TODMOBILE "ÚLFUR"(CD+DVD)

私はAwakenフェチである。イエスの全レパートリーの中で一番好きな曲はRoundaboutでもHeart of The SunriseでもClose To The EdgeでもAnd You And Iでもない。ダントツでAwakenである。そんな私が今まで視聴してきたイエスのAwakenライヴ演奏の中で最高のAwakenに巡り合った。このAwakenに勝るAwakenは無い、そう言い切れるAwakenのライヴ演奏が収録されているのが掲題の作品である。

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どう発音するのか分からないが北欧も北欧、国土の一部は北極圏に入っているという国、アイスランドのロックグループ、TODMOBILEのÚLFURというアイスランド盤の作品である。

コレを知ったきっかけは、ホンの数日前に拙ブログに時々勝手に名前を載せているマイミク某Mちゃんがミクシィ日記で本作を購入した感想を記されたことによる。某Mちゃん曰く、

「めちゃ感動的・・・・、原曲よりもさらに荘厳・・・・。」

云々と。この日記を拝見しただけでAwakenフェチの私はもうメロメロ。更にYoutubeにUPされている該当のAwakenのライヴ演奏を視聴して完全に昇天。何よそれ、ナニナニ?とすぐにタワーレコードオンラインやディスクユニオンオンライン、アマゾンなんかを調べるがどこにも載っていない。さすがにアイスランド盤ってのは扱ってないらしい。急いで某Mちゃんに食い付いて、販売しているお店を教えてもらう。店名を聞いてなるほどと納得。西新宿のガーデンシェッドである。メジャーどころのプログレは置いておいて、とにかくマイナーな各国プログレに強いこのお店、しばらく行ってなかったなぁ。もう京都に帰って来たので気易く行ける機会もなくなったが。それで早速ガーデンシェッドのWebページから注文。幸い在庫有りとの事でその日のうちに代金を振り込んだらすぐに発送してくれて翌日にはウチに到着。素晴らしい対応の速さ。

このTODMOBILEのCDアルバムには1曲でジョンアンダーソン、2曲でスティーヴハケットがゲスト参加している。一応本編のCDも聴いてみたが、メロディアスハードというにはそこまでハードではないし、メロディアスシンフォというにはそこまでプログレ的でもないし、まぁメロディアスロックという感じでいいのかな。そんな印象。ジョンアンダーソンの参加曲はいかにもジョンの作品だなって感じの穏やかな曲。スティーヴハケットの参加曲はこれまたハケットのメロディアスなギターソロが聴こえた瞬間にハケットらしい曲だと感じる。ちなみにハケット参加2曲のうちの1曲、Midnight Sunはハケットの最新作ウルフライトのタワーレコード限定盤にボーナストラックとして収録されているのと同じである。

それよりもライヴDVDである。このDVDには2013年アイスランドにてTODMOBILEがジョンアンダーソンをスペシャルゲストとして行われたライヴが収録されている。ジョンアンダーソンとの共演曲は以下の5曲。

Awaken
Roundabout
State Of Independence
Heart Of The Sunrise
Owner Of A Lonely Heart

DVDのアタマからいきなりAwakenである。あとの4曲は置いておくとして、とにかくAwaken、TODMOBILEのバンドメンバーに加えてオーケストラ、女声合唱団との共演で、その演奏はAwakenの極致!! 痒いところに手が届きまくる分厚く塗り込まれた豊潤なサウンドはあまりに感動的で、後半のパートでは感極まって泣きそうになる。曲のアレンジは勿論イエスの原曲に従ったアレンジで進行するのだが、リックウェイクマン風のキーボードの音色に加えてそれを補完するオーケストラ、そして原曲にある女性コーラスのパートはキーボードではなく生の女声合唱団で再現するのだからその荘厳さはハンパない。

イエスのAwakenのライヴ演奏については今まで公式ライヴ盤やブートのライヴ盤でいろんな年代のヴァージョンを聴き尽くしてきた。77~79年ツアー、91年UNIONツアー、96年のKEYS TO ASCENSION、99年LADDERツアー、02~03年ツアー、13年THREE ALBUMツアー等々。どれも素晴らしい演奏ではあったが、それがライヴ盤として発売されると、どれも少しずつ何かの不足を感じてしまって実は細かいストレスを感じていた。例えば77~79年であればそもそも鍵盤のパイプオルガンの音色が再現できないし、91年以降は肝心なところでパイプオルガンの音色がミックスが引っ込み気味だったり、鍵盤によるコーラスパートの再現が不足気味に感じたり、極めつけは近年のハウ爺のハラハラするギターワーク(苦笑)。しかし今作のTODMOBILEとジョンアンダーソンのヴァージョンはその全ての音色やバランスが完璧。ギターも完璧(笑)、ハラハラする心配もない。完璧どころかオーケストラや女声合唱団が加わることで期待値を上回った盛り盛りの演奏で、上記のあらゆる細かいストレスが吹っ飛ぶ。今のジョンアンダーソンが歌うから少しキーは下げられているが、そんなことが全く気にならないくらいの見事としか言いようがない演奏である。

なお、本作DVDはPAL形式なので国内の普通のDVDプレーヤーでは再生できない。ユニバーサルプレーヤーかパソコンでの再生が必要。私はパソコンで再生している。パソコンで再生する場合は言うまでもないがパソコンのショボいスピーカーではこの荘厳で豊潤なサウンドのAwakenは楽しめない。パソコンにイヤホン挿して存分に楽しむべきである。また、この映像はジョンアンダーソン公式やYoutubeにもUPされているのでそちらでも十分楽しめるが、くれぐれも音はパソコンにイヤホン挿して聴いて下さい。こんな素晴らしいAwakenは是非とも所有していたいと思う人は、この珍しいアイスランド盤の本作品を購入してみても良いのでは(笑)。

(2015/11/15追記:ガーデンシェッドさんの在庫分は売切れたそうです。)

嫌なことも辛いことも全部忘れてしまえそうなこの素晴らしいAwaken、私は所有出来て幸せである(大ゲサか!)。

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