« 2017年2月 | トップページ | 2017年4月 »

2017年3月31日 (金)

スティーヴ・ハケット 「ザ・ナイト・サイレン~天空の美情」(STEVE HACKETT "THE NIGHT SIREN")

とにかく鼻の下が長いスティーヴハケットの2017年最新作がリリースされた。ツアー、新譜、そしてまたツアーという、ここ数年来続いている絶え間のない活動ぶりは、財政的にも音楽的にも順調であることの証と捉えることが出来よう。今回もハケットソングス直販ではなく、敢えて国内盤を購入。国内盤は紙ジャケ仕様である。

Img_3391_640x480

コンサートで訪れたアイスランドで遭遇した美しいオーロラを撮影した写真をジャケに採用していて、自然と期待は高まる。しかしその前に一発、国内盤紙ジャケの内ジャケをネタにさせて頂こう。

Img_3398_640x480

見よ、この笑っても長い鼻の下を。横の大きい石像の鼻の下と、ハケットの鼻の下の長さはほぼ同じと言う、やはりそこを強調したかったとしか思えないような構図の写真は私のツッコミ心を大いに満たしてくれる。

さて、今作は安定のハケット印とは違うなかなかの異色作である。既に何回か通しで聴いたんだけれど、なかなか拙の耳に馴染まない。その感想をどう言葉にすればよいかが分からず、ブログ記事に出来ずにいたのである。こんな時こそ国内盤のライナーが頼りになる。ライナーとは昔からそういう意味でとても大切なものである。早速国内盤ライナーを拝読させて頂いたところ、タイトルの「ザ・ナイト・サイレン」がいきなり「ザ・ナイト・ライン」と書かれていて、その表記に早くも目が釘付け、以降をなかなか読み進められなかったぜ全く。

それはともかく(笑)、内容だが上でも言ったように、安定のハケット印では無い。メロディアスな曲調や、そのメロディの明快さを引き立たせるアレンジといったいつものハケットサウンドに期待する安心感とは異なり、世界の様々な民族音楽と思しきメロディや曲調がまず耳に付く。こちらの安定感を求める期待や想像とは違う異質感が作品全編を覆っているような、そんな感じ。そういう意味では今回は冒険に出たな、という気がする。思い切ってやってみたのではなく、順調な活動が続いている故に、ファンの期待と違う路線に打って出てみる余裕も生まれたのではないかと思う。その結果として出来上がったサウンドは、もうこういう言い方はこじつけ過ぎてあまり好きではないけども、姿勢としてプログレッシヴなものになっているとも言える。

現在の世界に存在する混乱や分裂を音楽で結びつけて希望を見出して行こうという、そのコンセプトはミュージシャンとして極めて野心的であり、きっとそういう事をやってみたいと思うミュージシャンは多いだろうし、それを実際に実行したことは評価に値する。積極的にその民族音楽を取り入れ、イスラエルやパレスチナのミュージシャンも一緒に歌うという作品づくりは、世界各地の民族音楽そのものを掘り下げるという事では無くて、あくまでもハケットの音楽に世界各地の民族音楽の特徴を落とし込んでいくという、そういう作品づくりになっていると感じる。なので従来のハケット印とは異質とは言ったけど、やはりハケットらしい艶やかなギターサウンドやアレンジは所々に登場する。

個人的な好みの問題だけで言うと、ハケットオリジナル作としては前作ウルフライトの方がハケットらしい躍動感や叙情的なメロディが中心に据えられてて聴き易かった。更にその前のBEYOND THE SHROUDED HORIZONの方がメロディアスでロマンティックで、自分の好みとしてはストライクであった。しかし、今作においてこのような、姿勢としてのプログレッシヴな精神を見せてくれたことはプログレ界隈を好むファンとしてはとても誇らしい事である。

|

2017年3月21日 (火)

ASIA "35TH ANNIVERSARY COLLECTION TOUR EDITION"

なんと本日2本目のブログ記事UP!!(笑)。
エイジアにしては珍しく、ツアー会場でしか手に入らないツアーCDが制作されたようだ。それが今回取り上げる掲題のCDである。

Img_3365_640x480

ジャーニーとエイジアのジョイントツアーは、「ウェットンマニア特派員氏」によるツアー参戦レポでも紹介させて頂いたが、エイジアのデビュー35周年を記念するツアーでもある。もしかして、だからジョンウェットン大先生の体調回復の可不可に関わらず、このツアーは実施しなきゃいけなかったのかも。だから先生の代わりにビリーシャーウッドを代打に立ててでもツアーを実施したかったのかも。わざわざこのようなCDを制作したのは実はそういう気合の現れなのかも知れない。今回のツアー編成、ジェフダウンズ、カールパーマー、サムコールソン、ビリーシャーウッドのサイン入り。この貴重な品をとある方から譲って頂き、いま私の手元にある。誰に譲って貰ったかって? それは言えませんな(笑)。入手経路は明かせませんwww。

収録内容は以下の裏ジャケの写真で。

Img_3367_640x480

前半6曲はエイジアクラシックスで2009年ライヴ盤SPIRIT OF THE NIGHTからの収録。後半6曲は2006年オリジナルエイジア再結成以降のスタジオ盤からのセレクションとなっている。エイジアクラシックスの6曲に関しては、オリジナルスタジオ曲はユニバーサル(ゲフィン)の許可が必要だから敢えて2009年ライヴ盤からの収録にしたのかな? そして内ジャケにはエイジアロゴの上に浮かぶ先生の笑顔・・・。

Img_3366_640x480

泣かせてくれるやん・・・。
きっと本当は今年2017年はエイジア35周年を祝う大々的な活動をマネージメントが計画していたんだろう。このツアーCDもわざわざロジャーディーンによる絵や「35」のロゴが作成されているから力の入れようが分かる。

今回のエイジアのツアーは、先生ファンからすると何とも複雑な気持ちにならざるを得ないのは仕方ない。しかしそれでも前向きに捉えたいし、演奏映像なんかを見ると、サム君参加以降の非常にエネルギッシュな演奏が今回も素晴らしい。ビリーの手探り感はツアーで演奏を繰り返せばこなれてきそうな気もするが、それは置いといて、サム君の楽しそうな気持ちが溢れていて、その点はとても微笑ましい。ツイッターで、フェイスブックで、Youtubeで次々と更新するサム君の屈託のなさが、先生ファンの複雑な気持ちに一服の清涼感をもたらす。先生にとっての最後のバンドメイトとなったサム君には、ぜひ今回のジャーニーとのジョイントツアーを何らかの飛躍の足掛かりにして欲しい。ジャーニーのアリーナツアーということで、ジャーニーの集客力はまだまだ健在であることが写真や映像からもよく分かる。1万人規模のアリーナ会場がほぼ満員状態でツアーが進行しているようだ。そんな大観衆の中でノリノリで演奏するサム君の実力を沢山の人に知らしめる好機でもある。客にアピールし、音楽仲間の人脈を拡げつつ、先生最後のバンドメイトのサム君が大きく飛翔することを心から望みたい。

なお、このCDは「ウェットンマニア特派員氏」によると、VIPパッケージのメンバーには無償配布され、またツアー2日目からは物販コーナーで普通に売っていたそうです。ロジャーディーンによるジャケや「35」ロゴは新たなものだけど収録内容に関しては特に目新しいものは無いから、一般に流通して販売されることは無いだろう。それだけにツアーCDとしての希少価値はあるので、エイジア、ウェットンのコレクションとしては非常に有用である。そんな品を譲って頂けるウェットンファン仲間がいることは私個人としても望外の幸せである。好き勝手やってるブログだけど、それでもブログやってて良かったなぁ、なんてしみじみ思うし、また同時にきちんと最低限の人としての礼儀は大切にし、互いをリスペクトする気持ちを持ちながら、お仲間とお付き合いさせて頂いているので、そういうことも大切なんだってことも改めて実感する。そして何より私ごときと仲良くして下さるウェットンファン仲間の存在には最大の感謝を改めて表明させて頂きます。本当に、本当に、ありがとうございます!!

|

ジャーニー&エイジア 2017 USツアー初日 JOURNEY & ASIA 2017 TOUR(Mar 15, 2017 @ Yakima, WA, USA)

4勤1休4勤の厳しい勤務シフトを何とか乗り切り、今日明日と公休の2連休。さすがに世間様で言う3連休を含む勤務だっただけに、お出かけする世間様が多かったのか、公共サービス系の私の業務は超多忙。ましてや春近しと思わせる素晴らしい天気に恵まれていたもんだから、少なくとも今年2017年ではこれまでで最大の忙しさに見舞われ、朦朧として帰宅したのであった。そんな業務を乗り切っての久々の連休で解放感全開なだけに、しばらく行ってなかったカフェにでも行くかと、家の掃除を済ませてからいそいそと雨の中をクルマ飛ばして田舎のコメダ珈琲に向かったんだが、なんとコメダは午前から超満員。駐車場も一杯で結局駐車場を一周してそのまま帰ってくるという(苦笑)、ガソリンを無駄遣いしただけで終わってしまった・・・。ビジネス街でも何でもない場所で、田舎モンが大挙押し寄せてる田舎の雨の日の午前のコメダ、勘弁してくれ・・・。

本題を開始する。ジャーニーとのジョイントによるエイジアの2017年ライヴツアーが始まった。昨年に発表されていたジャーニーのツアーのスペシャルゲスト(前座とも言うwww)としてエイジアが参加する大規模な北米アリーナツアーであり、合わせてエイジアのデビュー35周年を記念するツアーとの位置付けでもある。当初はジョンウェットン大先生が参加予定であったが、闘病の末に逝去、代わりにビリーシャーウッドがヴォーカルとベースを担うという形での編成。従って先生のトリビュートツアーの位置付けも加わったことになる。今回の記事は、ネットで入手した音源レビューではなく、もちろん私がアメリカまで行ってライヴに参戦したワケでもなく、とある大切なウェットンファン仲間の方が、わざわざ渡米してツアーの初日と2日目のライヴに参戦及びVIPパッケージにも参加された模様を掻い摘んで記事にさせて頂く。もちろん記事にすることや撮影された写真を使わせて頂くことはそのお仲間の方の了解済です。なお、いつも仲良くして頂いているお仲間なんだけど今回はいろいろ事情があって、そのお仲間の方は今回はイニシャルすらも使いません。「ウェットンマニア特派員氏」、という事で(笑)。

Img_3359_640x428

それで、今回のツアーへの参戦は「ウェットンマニア特派員氏」の、ジョンウェットン大先生への思慕から昨年中に決心されたことであった。言い方は良くないかも知れないが、先生の体調を考えると、いつ、もしもの事があるかもわからないし、そうであれば先生存命中に渡米してでも先生のライヴを目に焼き付けておきたいという事でVIPパッケージ込みで予約されたものであった。その思いは私なりには理解していたので、今年になっての先生の逝去は「ウェットンマニア特派員氏」としても忸怩たる思いがあったであろうことは想像に難くない。渡米を取りやめることもおそらく脳裏をよぎっただろうと思う。しかし、復帰する気満々だった先生の意を受けてビリーが代打で出演するのも「JW is here」である。そこに先生の心はある。ってことで予定通り渡米されたのであった。

私が行ったわけでは無いからレポの概要は「ウェットンマニア特派員氏」がウェットンマニアLINEグループで、ほぼリアルタイム実況投稿してくれたコメントや、終演後にLINEグループに投稿してくれた感想をそのまま記します。以下、「ウェットンマニア特派員氏」の投稿、レポ、終演後の感想を初日分ワシントン州ヤキマ公演中心に纏めます。

----- 「ウェットンマニア特派員氏」によるリアルタイム実況レポ -----

「今日はアリーナ11列目の一番左端です。」
「エイジアとミーグリして、エイジア観て、おまけにジャーニーが付いてくる(笑)なんてこと言ったらジャーニーファンに怒られますね。」

Img_3361_640x480

Img_3363_640x480

「リハでワイルデストドリームスやってるのが聴こえます。」
「VIPは先に中に入れてくれました。」
「なんと目の前でエイジアがリハやってる!」

Img_3362_640x480

「ミーグリ終わりました。サイン入りプロモCDくれました。」
「カールは満面の笑顔でした。」
「一人立ってたらカールから話し掛けてくれました。何言ってるか分かりませんでしたが(笑)」
「オンとオフでは全く違うようですね(笑)」

7099261_2247384767_71large

「入場の時チケット見せてないわ、VIPのチケット見せてないわ、アメリカ人めっちゃ適当www」
「誰も監視して無いし、部屋の中でそれぞれ立ったまま話しながらサイン貰うので、実質貰い放題。」

Img_3357_640x428

Img_3355_640x428

Img_3354_640x428

Img_3358_640x428

「エイジア終わりました。」

Img_3360_640x428

「セットリスト。」

Wildest Dreams
Sole Survivor
Time Again
Don't Cry
Bolero (keys solo)
The Smile has Left Your Eyes
Only Time will Tell
Heat of the Moment

「ビリーのヴォーカルはかなり辛い。でも素晴らしいステージでした。」
「ビリーを支持します(笑)」
「嬉しいのが、ほとんどがジャーニーファンの中、ヒートオブ~では総立ちだったことです。」
「エイジアのミーグリとライヴ、ジャーニーのライヴで200ドルは安いです。」

「アメリカ人のリスナーは、ジャーニーのヒット曲で散々盛り上がったのですが、アンコールでやや難解な曲になると1/3は帰ってしまいました・・・。」

----- 「ウェットンマニア特派員氏」によるハプニング報告 -----

初日の会場ではエントランスで、
「アイアムアメンバーオブエイジアヴィアイピー」
と言ったら、コンサートチケットもVIPチケットも確認されずにエイジアまで辿りつきました(笑)。すごく適当です(笑)。

2日目のミーグリでは写真撮影の後、ビリーがどっかへ行ってしまい、サインが貰えず。ツアーマネージャーのブルースがサインしてもらいたいCD持ってビリーを探しに行きました。10分くらいしてブルースが帰って来たのですが、ビリーが見つからないと。もう少し待ってくれとまた探しに行って、また10分くらいしてサインしたCD持ってブルースが帰ってきました。エイジアのライヴがスタートする10分くらい前にようやく席に着きました。

他のVIPゲストにサインしてる時ボーッと立って待っていたら、いきなりカールが僕のVIPパスを取って、
「サインいるだろ?」
みたいなこと言って勝手にサインされました。

Img_3368_480x640

----- 「ウェットンマニア特派員氏」による報告ここまで -----

以上でした。
先生の居ないエイジアが難しいことは誰もが承知のことである。グレッグレイクが歌っても、ジョンペインが歌っても、その違和感からくる拒絶反応はファンとしての正直なものであると思う。ここでは載せないけど「ウェットンマニア特派員氏」が撮影してくれたヒートオブザモーメントの演奏映像を観せて貰ったけど今回の先生の代打ビリーシャーウッドのヴォーカルも、それはやはり違和感アリアリだし、また急いでベースとヴォーカルを覚えなきゃいけなかったからか手探り感が感じられて、ジェフダウンズ、サムコールソン、カールパーマーの演奏が非常に充実したノリノリの演奏なだけに余計に浮いて感じられた。しかしだからと言ってビリーを責めるのはお門違いだと思う。イエスにしてもエイジアにしても、クリススクワイアから、ジョンウェットン先生から頼まれて引き受けているのであり、ビリーは出来ることを精一杯やっているのであろう。そして、上記「ウェットンマニア特派員氏」と同様に、目の前でにこやかにサイン貰ったり写真撮ってもらったりすると情も移る(笑)。なので、この編成のエイジアは、ツアー契約消化のための非常手段であろうと思っているんだけど、もしこのまま続けるんだとしてもビリーを悪く言う気はしない。まぁでも、ツアーが終わったら、先生&ダウンズで作りかけていた楽曲群をエイジアのラストアルバムとして発表して、それをもってバンドを終わらせたらイイのかなとは個人的に思う。

ともあれ、その場に居た人にしか分からない昂揚感と「JW is here」な感じを「ウェットンマニア特派員氏」は感じられただろうし、その事に口を挟む面倒臭い輩はいないと思う。そのレポをほぼリアルタイムで頂いた我々ウェットンファン仲間も大いに楽しませて頂いたので、この点は心から感謝したいと思います。本当にありがとうございました。

|

2017年3月16日 (木)

【Short Review 28】「アルマゲドン・ザ・スコア」("ARMAGEDDON" MUSIC BY TREVOR RABIN)

いよいよ花粉症の季節、3日ほど前から鼻づまりと目のかゆみが本格化してきて仕事にも支障が出るくらいになってきた。ほんとマジで杉の木全部伐採してくれよって(苦笑)。おまけに昨日仕事中に、その花粉症の影響で「ヒィーヤァッシャァーッ!」ってくしゃみをした拍子になぜかピリッと腰に痛みが・・・。今朝起きたら厳しい腰痛。踏んだり蹴ったりやんけ、ったく。

こないだの日曜から今週末の三連休まで、4勤1休4勤という、9日間で休みが1日だけの厳しい勤務シフトの、今日はその1休に当たる貴重な公休日。しかしながら腰が痛くてウォーキングする元気なく、家籠りでひたすら録り溜めしていたTV番組を観る。それにしても「プロレス総選挙」を録画し損なったのは痛い。とりあえず先々週の「松本家の休日」「土曜はダメよ」こないだの「鉄腕DASH」を観終わった。気分転換にチャチャっとブログでショートレビューでも。

今やロックミュージシャンの範疇を大きく超えて、大作曲家となったトレヴァーラビン。その大作曲家としてのキャリア最大の作品と言っても過言ではないのが今回取り上げるアルマゲドンのスコアである。

Img_3330_640x480

このブルースウィルス主演の映画「アルマゲドン」自体、私も結構好きで、普段あまり映画とか見ないんだけど、このアルマゲドンは何年も前にわざわざコレクターズエディションのDVDも購入したくらい。一般的なロックファン的にはアルマゲドンの曲と言えばエアロスミスのアレなんだろうし、CD買うならそのエアロスミスの曲も入ったサントラ盤が手軽で良いんだろうが、そこには興味が無くてワタシ的にはこのトレヴァーラビンのスコアなのである。テーマ曲と言えるあの壮大なメロディとアレンジは、映画以外のところでも何かのBGMに使われていたりもしている気がする。私の記憶違いかもしれないけど、確か新日本プロレスがマサ斉藤の引退セレモニーか何かをやった時に、この曲をBGMに使っていた気がする。中には結婚披露宴とかパーティのBGMに使った人もいたのでは?(笑)。

もう「あっち」の世界で十分に有名になり、財も蓄えたであろうトレヴァーラビンが、いまさら元イエスの面々とツアーとかする必要も無かったんだろうけど、たまにはロックもやりたかったんだろう、ARWとして大規模なツアーに出て、間もなく来日公演もあるし、「こっち」の世界のファンとしてはこの機会を存分に楽しませて貰いたいワケだ。

ARWのVIPに申し込んで、早速クレジットカードの引き落としがあって銀行口座の残金に驚愕する日々であるが、その分はしっかり楽しまなければ。トレヴァーラビンにサインを入れて貰うアイテム、キャントルックアウェイにするかウルフにするかこのアルマゲドンのスコアにするか、そんなささやかな悩みを楽しみに代えて、明日からの後半4勤の激務を頑張りますよ。

|

2017年3月11日 (土)

【Short Review 27】URIAH HEEP(w. JOHN WETTON) "RETURN TO WETTON"

仕事が明日の日曜から4勤1休4勤と、9日間で1日しか休みが無いという、たまたまタイトなシフトになっている。他の社員の方々との兼ね合い上で偶然そうなっていて、その代わり他で公休の連休が入っていたりするので別に不満とかは無いんだけども。今日の土曜日は「せやねん」とか「吉本新喜劇」とか「土曜はダメよ2時間SP」とか、観たいTVが一杯あったのでTVばかり見て過ごそうと思ったんだけども、明日からの勤務シフトを考えるとしばらくブログを更新する気力も失せると思うので、何とか今日あたり一本でもUPしておこうとPCに向かっている。土ダメSPは録画しておいて後でゆっくり楽しもうと。

ジョンウェットン大先生のファンである以上、ずーーっと前からその存在は知っていたけれども、持っていないCDは今でもいっぱいある。私はコンプリーターでは無いので。今回取り上げる掲題のCDもそんなCDの一つ。ユーライアヒープの76年のライヴをオーディエンス録音で収録したブートCD。

Img_3329_640x480

先生がベーシストとしてユーライアヒープに参加していた時期のもの。前からそういうブートCDがあるのは知っていたけど、普段ユーライアヒープをあまり聴かないもんだから、全然スルーしていたブートCDだった。欲しいなと思ったのは2年近く前だったか、確か新宿DUESでデイヴシンクレア&ジミーヘイスティングスのインストアイベントに行ったときの終了後に、いつものマイミク某Mちゃんと近くのカフェでアイスコーヒー1杯で延々数時間しゃべくり倒した時だったと思う。その時にたまたま話の流れで、先生のベースプレイを聴くなら「ユーライアヒープのリターントゥウェットンっていうライヴ盤のブートが面白い。ウェットンのベースが馬鹿デカく収録されているから。」みたいな事を言われて、あぁそうなんだ、と思ったのがキッカケだった。随分前のブートだからもう普通にブートショップには売っていない。中古で探すしかないんだけど、これがなかなか見つからず、オークションで見かけてもプレミア価格になっていたりで手を出せずにいた。昨年に先生が参加していたヒープの別のブートを買ったんだけども、その時はこれまたいつものユーライアヒープ宣伝部長マイミク某Kさんからも、「先生参加のヒープのライヴを聴くならコレ! 先生の暴虐ベースが聴けるから。」って薦められていた。ようやく最近中古で適正価格?で入手できたのだ。

ジャケ写の、先生がリペアしたと思われる白のフェンダープレシジョンベースを弾く姿がカッコいい。実際に収録されている音は、MちゃんやKさんの話で聴く前から大体想像はついていた。かつてはツェッペリンやクラプトンの70年代のオーディエンス録音のブートを片っ端からコレクションして聴きまくっていたので、70年代オーディエンス録音を聴く私のブート耳は鍛えられているから。そして聴いてみたら想像通りの音。ブートとして音質が良い悪いではない。そう、私の期待していた感覚で言うと、キングクリムゾンのアースバウンドのようなものを期待していたんだけども、ほぼ期待通りの音。クリムゾンのアースバウンドは、クリムゾンの音楽性を破壊せんばかりの劣悪音質と尊師ロバートフリップ以外の3人のメンバーがブルーズィーにヤケクソのような演奏を繰り広げていて、その痛快さが大好きなんだけれど、本作ブートCDもそれに似た痛快さがあって楽しめる。もちろんアースバウンド期のクリムゾンとは違って、本作の時期のユーライアヒープはメンバー仲が悪いとかでは無くて、キチンとライヴ演奏していただろうし、本作の音質はたまたま録音環境や録音位置の関係でこのようなベースが馬鹿デカい音質になってしまってるだけなんだろう。それにしても、ブンブン、ブリブリ、バリバリと爆音で鳴り響く先生のベースの迫力は堪らない。ヘタすりゃもう先生のベースにしか耳がいかないくらいの痛快さ。ベースを耳コピしたい人には分かりやす過ぎるくらい最適であろう。

純粋なヒープファンの人にとってはどうかは分からないけれども、ベーシスト・ジョンウェットン先生のファンとしては最高に楽しめるブートCDである。

|

2017年3月 5日 (日)

ジョン・ウェットン追悼から賛嘆へ:エイジア 「シンフォニア~ライヴ・イン・ブルガリア 2013」 (ASIA "SYMFONIA LIVE IN BULGARIA 2013")

あれよあれよと言う間に前回のブログ更新から2週間経ってしまった。なかなかね、休みが一日ずつしかないと、録り溜めしたTVは観たいわウォーキングはするわ部屋の掃除はするわ所用で出かけることもあるわオカンに頼まれてスーパーに買い物にも行くわで、なかなか落ち着いてブログも書けない。せいぜいSNSでつぶやく程度だけど近頃はそれすらもLINEのウェットン仲間との雑談の方が面白くてほったらかしになったりで、次のブログ更新はエイジアの最新ライヴ盤と決めていたけど、どんなトーンで書くかでウジウジ悩んでいて時間ばかり過ぎて行く。ところが丁度良かったのは、某音楽雑誌の先生追悼の文章を読んで、オレならもっと思い入れを込めて、しかも前向きに書けるぞって気になって、一気に頭の中の執筆構想が纏まった。金が絡まない個人ブログならではの視点で今回のライヴ盤を観ながら聴きながら、改めてのジョンウェットン大先生の追悼と言うか、いや追悼よりももっと前向きに先生のライヴ作品に向き合いたい。

エイジアの現状でのスタジオ最新作となる2014年のグラヴィタス初回限定盤に付属していたDVDに本作のブルガリアでのライヴの一部がボーナス収録されていた。そのDVDを観た時は、音質的にショボイなぁって印象があって、ライヴ完全盤として正規リリースするならこの音質では困るぞって思っていた。そんな若干の心配の中でようやく2013年ブルガリアでの、ギタリストにサムコールソンを擁してのライヴ盤がリリースされた。ライヴ後半はオーケストラとの共演である。

Img_3228_640x480

購入したのはもちろん国内盤でBlu-ray+2CD。先週くらいに取り急ぎCDの音だけアイホンに取り込んで、明けオフや公休日のウォーキング時に2周ほど聴いていたんだけど、肝心の映像の方はなかなか観れずにいた。理由は、逝去した先生の生前の姿を観るのが辛いから、というオッサンに相応しくない湿っぽさ(苦笑)。でも私の周辺のウェットンファン仲間の何人かの方も同様の理由で、先生の作品に向き合えない方がいらっしゃったと思う。ところがここにきてようやく自分の中で前向きな捉え方が出来るようになったので、昨晩に映像を一気に観た。

まずは映像、音源を観て、聴いた感想から。上でも言った、グラヴィタスのボーナス映像を観た時の心配は杞憂に終わった。キッチリとミキシングされた高品質で、音質的には問題なし。映像もカメラワーク含めほぼストレスなく気持ちよく観れる。最初の方だけ、カールパーマーを捉える映像が無駄な動きをしていてそこは少しイラッとしたけど。あとアレか、カールパーマーのドラムソロ的なところでなぜかカメラがサムコールソンのドアップってのも、え?って感じだったか。でもそれ以外は、サム君加入以降の、スピーディで小気味よく勢いのあるバンドの演奏が観ていて気持ちイイ。本当にあっという間に観終わってしまった。充実のライヴ作品である。こういう言い方をすると賛否があるかも知れないが、私個人的には、本作収録の約1年前に当たる、2012年のハウ爺在籍時のサンフランシスコでのライヴ盤よりは本作の方が気持ち良く観聴き出来た。オリジナル4のライヴは絵ヅラに重厚感と安定感はあるけど、正直言って演奏には勢いを感じなくて、実はそんなに観る気がしなかった。その証拠に、そう言えば拙ブログで取り上げていない(笑)。

さて、言うまでもなく本作の売りでありキモとなるのは、サムコールソン加入後の初のライヴ作品であると同時に、エイジア史上初のオーケストラとの共演ライヴと言う点にある。この点については是非一言触れてみたい。本作ライヴのOnly Time Will Tell以降の後半6曲がオーケストラとの共演になるが、端的に言うと、エイジアサウンドの、オーケストラとの親和性が見事に立証されていると思う。共演1曲目のOnly Time Will Tellからして見事に華麗なサウンドになっている。ボーナス映像に収録されたメンバーインタビューでジェフダウンズが、オーケストラに合いそうな曲を選曲した、と答えていたから余計にオーケストラとの絡みがハマっていたのかも知れないが、それにしても共演した各曲が全く違和感を感じることなく、そうでなくても豪華なエイジアサウンドがさらに増幅された華麗なサウンドになっていて、その親和性には大拍手したいくらいである。冷静に考えてみればエイジアの音楽にはシンフォニックな要素が存分に盛り込まれていたわけだから、オーケストラと共演するとこうなるのは当然だったのかも知れないが。中でも絶品は2部構成の「偽りの微笑み」。元から2部構成の「偽りの微笑み」は、前半のアコースティック部からブリッジ部のメロディアスなギターソロと、鍵盤の対位法かと思うような(違う?)胸にグッとくるフレーズを経て大盛り上がりする後半部と、その感動は類を見ないが、これにオーケストラが加わることでこれまた感動が大増幅していて、まだまだ曲としての伸びしろがあったんだと新鮮な驚きを覚えた。

以上のように、エイジアサウンドの更なる伸びしろを示してくれたという大きな一点を持って、またライヴ盤か?みたいなマンネリを感じることのない非常に楽しめるライヴ盤であった。

ところで、本作のレビューと言う形を借りて、一番言いたかったことをここから書く。上でも言ったように、先生の逝去以降、発売された本作をなかなか開封する気にはなれなかった。国内盤発売元に限らずいろんなところで「遺作」と言うような言葉の使い方をしていて、なんかその「遺作」ってことを認めたくないみたいな変な感情もあって。しかしここにきて一気に楽しめたのには理由がある。先生の逝去から1か月以上が過ぎて、様々な追悼メッセージや文章やつぶやきを見てきたし、かく言う私自身もジョンウェットン追悼とか言って記事を書いた。

でもそれから、先生の来し方を、全部知ってるわけでは当然ないけれども、なんとなく振り返ってみて、私の中で先生の逝去を、こういう捉え方をした。

「ジョンウェットン大先生は、あらゆる苦悩と困難を真正面から受け止め、そして苦悩と困難に真正面から闘いを挑み、突き抜けて勝ち切った人生であった。」

と、そう思えるのである。いや、そうとしか思えないのである。苦悩と言ってもいろいろあったであろう。キングクリムゾンやUK、エイジア時代を含めてミュージシャンとしての他メンバーやレーベル、マネージメントとの恩讐や挫折、プライベート面での離婚や、深刻なアルコール中毒、そして2007年の心臓の手術etc。人生を投げやりになってもおかしくないような事態にたくさん遭遇してきたはずである。最後には大腸の癌で世を去ったのであるが、逝去前の、敗血症から退院して、リサさんと結婚した時の写真や、尊師ロバートフリップと写った写真を思い出して欲しい。大概の人がそのあまりに痩せ細った姿を見て、これは命がヤバいのでは、と感じたであろう。だがそんな姿でありながら先生は満面の笑みを湛えて写真に写り、その写真を世界に向けてツイートしていたではないか。あの満面の笑顔の意味を考えた時、先生は上記のような、あるいは上記以外にもあったかも知れないあらゆる苦難と闘い抜き、最後には痩せ細りながらも命を奪う癌とも闘い抜き、闘い切った人にしか出せない満面の笑顔、あの笑顔こそが先生の人生勝利の笑顔であったのである。生死の問題では無い。細かく言うならば、ミュージシャンとしての挫折や恩讐は、オリジナルエイジアの復活、UKの復活、実現はしなかったけどクリムゾンバンド参加の同意etcですべて乗り越えている。アル中は見事に克服した。心臓の病も乗り越えた。そしてその渦中で2008年にエイジアとして世に出した名曲、An Extraordinary Lifeは、まさしく苦悩や困難に負けない先生の人生勝利宣言であり、人生勝利の賛歌であったのである。だから命を奪う癌と言う病に対しても堂々と闘い抜いたからこそ、逝去直前の満面の笑顔を発信できたんだと思う。そんな思いで今回のライヴ盤を観てみればイイ。特にAn Extraordinary Lifeを演奏し歌う先生の、何とも幸せそうな表情が全てを物語っている。

翻って、自分自身の人生や生活でも、言うに言われぬ苦悩や苦しみはある。当然ある。誰にでもあるはずである。仕事や家庭、自身の持病やその他、愚痴りたくなるような出来事は誰にでもあるはずである。イチイチ細かく言わないだけで、私にだって愚痴りたいことは山ほどある。ジョンウェットン大先生の逝去を悼むのも良い。偲ぶのも良い。しかし誰にでもある苦悩や困難に対して、堂々と闘い抜くという事の大切さを見事に示し切ってくれた先生のファンであることを誇りに思いたいし、立ち向かう勇気を与えてくれた先生の、勝利の姿を示し切った笑顔からの逝去は、もはや追悼なんかでは無くて、賛嘆すべきである。追悼から賛嘆へ、そう捉えるならば先生が残してくれた作品は、まさにこれからも色鮮やかに生き続けて行く。

最後に、いずれ実施しようと思っている「Wetton Mania 2 ~ JW is here」は、追悼ではなく賛嘆の気持ちで明るく面白おかしく実施したい。

さて、先生に闘う勇気をもらったので明日も現実との闘い、頑張るでぇ~!!

|

« 2017年2月 | トップページ | 2017年4月 »