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2019年1月 1日 (火)

トニー・バンクス 「キュリアス・フィーリング」(TONY BANKS "A CURIOUS FEELING")

2019年あけましておめでとうございます。本年も何卒よろしくお願いいたします。

で、2連休、イイねぇ~スゲー楽。元旦の今日は朝ゆっくり寝て、午後イチで世間で言えば初詣的な用事でちょっとお出かけして気分を新たにして帰宅。出かける前はちょっと気が重かったけど、出先で地域のいろんな人と挨拶交わしたりしているうちに元気をもらった感じ。明日からの泊まり勤務に備えて今日はもうゆっくりするんだけど、なんかとても気持ちに余裕があるのでCD聴きながら2019年一発目のブログを書いておこうと思う。ここ数日は年末に買っていたビートルズのホワイトアルバム50周年盤と、ジェネシスのキーボーディスト、トニーバンクスの79年1stソロの紙ジャケCDを聴いていた。ホワイトアルバムの方はまだ本編聴いただけなので後に回して、まずはメッチャ気に入ったトニーバンクスの1stソロから。

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ジェネシスの作品は大体は揃えているし、数多くあるライヴ音源も主な有名どころはネットで殆ど入手しているほどなんだけど、メンバーのソロに関してはスティーヴハケットとアンソニーフィリップス以外はかなりの無関心であった。ピーターゲイブリエルのソロでさえお付き合い程度に1枚しか持ってないし、フィルコリンズに関しては、ブランドXは別にして、ソロ作は最近のベスト盤しか持っていないしね。ましてやトニーバンクスとマイクラザフォードは完全無視状態(失礼ww)。

今回ワサビレコードからトニーバンクスの1stソロがリマスター紙ジャケでリリースされるという事を知った。このレーベルの紙ジャケ再現度はなかなかのものだし、79年作品という事は私の一番好きなジェネシスの「静寂の嵐(WIND AND WUTHERING)」を含む70年代後半から80年までの時期なワケで、もしかしたらドストライクなサウンドかも知れないぞと思って、いろんなレビュー記事をネットで拝見してみた。どうやら私に合うっぽい。そして購入してみて1回聴いて完全に私のツボだった。これは素晴らしい。プロデュースは同時期のジェネシス同様デヴィッドヘンツェル、ドラムも同時期のジェネシスツアードラマーのチェスタートンプソン。素晴らしいので気に入った時だけやる全曲レビューだ。

From the Undertow
オープニングナンバーはジェネシスの「そして3人が残った」に収録されたUndertowの、もともとイントロだったけどジェネシスではカットされた部分を再構築したという鍵盤インスト曲。ピアノの残響音まで計算に入れて作り上げたかのような英国叙情の雰囲気を醸し出すオープニングから分厚い鍵盤サウンドに包まれる。いかにもトニーバンクスって感じ。早くも俗名「鍵盤の嵐ww」と言われたジェネシスの「静寂の嵐(WIND AND WUTHERING)」の分厚い鍵盤サウンドを思わせる。これで既に私は心をワシ掴みにされたようなもんだ。

Lucky Me
初期ジェネシスを思わせるアコースティックで穏やかなメロディのヴォーカル曲。本作でヴォーカルを務めるキムビーコンって人の歌唱はどこかピーターゲイブリエルやフィルコリンズが力んでない感じを思わせる。その意味でジェネシス的イメージを損なわない人選だと思う。ここでもバックで穏やかに盛り上げるコーラスと鍵盤サウンドはとても魅力的で、聴いてるとこちらの心まで優しくなる。

The Lie
ここでもピアノの響きまで大切にした始まり方はトニーバンクスならではで、派手目のシンセサウンドも含めてジェネシスのあの感じはトニーバンクスが持ち込んでいるんだなぁってのがはっきり分かる。若干ポップな基本ヴォーカル曲でメロディはとても聴きやすい。しかし合間で登場するトニーバンクスの鍵盤はどこまでもトニーバンクスらしさ全開。

After the Lie
前曲から繋がる形で静かなヴォーカルから始まる。最初だけ聴くと地味な曲なのかなと思うんだけど、気を付けて聴くと少しリズムチェンジがあったり転調があったり、また後半は耳を惹くシンセソロプレイもあってとても展開が豊か。

A Curious Feeling
アルバムタイトル曲は本作中一番ポップな曲かな。普通っぽいっていうか。褒め言葉になってない?www。

Forever Morning
前半(LPでいうとA面)最後はこれまた豊潤な鍵盤サウンドによるインスト曲。そりゃトニーバンクスのソロ作なんだからこういうのもアリだわな。様々なシンセの音色を駆使した夢見心地な美しい曲。

You
さあ、個人的にはイチ推し曲かな。静謐な雰囲気で静かなヴォーカルで始まるけど、途中からのリズムの躍動感と、その上を走るメロディアスな鍵盤ソロが素晴らしい。その部分だけで言うと④に似ているけど、テクニックではなくあくまでメロディ重視なソロプレイが見事。胸にグッとくるシンセソロのメロディがドラマティックに壮大に、これは素晴らしい!

Somebody Else's Dream
一転してゆったりした豪快なリズムで、ギターリフならぬ鍵盤リフの土台の上をヴォーカルが豊かに歌い上げる。こういう曲がある事で作品全体のアクセントにもなっているんだろう。

The Waters of Lethe
これもピアノから始まる鍵盤インスト曲。雰囲気重視のシンセの音色選びは今で言うならデヴィッドフォスタークラスだと思うね。

For a While
ユルい感じのゆったりした優しい歌メロの曲で、アレンジもそのセンを逸脱しないんだけど、歌詞は結構悲壮らしい。

In the Dark
最後はこれまた優しい歌メロ、優しい鍵盤メロディ、子守歌のようにしっとりと終わっていくと思ったらそこはトニーバンクス、分厚いシンセサウンドで一盛り上げして、そしてまた静かに終わっていく。余韻が美しい。

以上、全11曲、物凄くありきたりな言い方で申し訳ないけど、私の大好きなジェネシスの「静寂の嵐(WIND AND WUTHERING)」や「そして3人が残った(AND THEN THERE WERE THREE)」から豊かな鍵盤アレンジを抽出拡大したかのようなサウンドは、その感じが好きな人には堪らないだろう。これはトニーバンクスのソロだから、そこにスティーヴハケットのギターも無いしフィルコリンズのドラムやヴォーカルは無い。無い分だけジェネシスとは違うしそれは当然。でもそれでもジェネシスらしい雰囲気が充満しているのは、トニーバンクスのジェネシスサウンドへの貢献がいかに絶大であるかを逆説的に物語っている。もとよりジェネシスにおけるトニーバンクスの作曲面での貢献は分かっていたにもかかわらず、ハケット贔屓だったりアンソニーフィリップス贔屓だったりする私だけど、いやいやどうして、トニーバンクスのこの1stソロはやはりトニーバンクスのジェネシスにおける絶大な存在感を改めて気付かせてくれた。そして余談にはなるけど後年のマリリオンやペンドラゴンといったポンプ系への影響力は本作からも大きいことがよく分かる。

こうなると、同時期のマイクラザフォードの1stソロも欲しくなったけど、けっこう入手困難になってるっぽい。ワサビレコードさん、紙ジャケでどうですかね(笑)。

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