2017年10月 4日 (水)

LIFESIGNS "CARDINGTON"

こないだまで暑い暑いと思っていた京都も、特に亀岡は秋めいてくると急に寒さを感じるようになってくる。こうなると公休の日は朝はこんもり布団に籠ってゆっくり寝坊したいところだが、初老に差し掛かってるからか、早くから目が覚めてしまって困る。まして、外が爽やかに晴れてきたりすると今度は寝て過ごすのが勿体ない気がしてさっさと起きてしまう。ライヴ参戦にプロレス観戦に仕事に所用にと、大忙しだった9月が終わって少しは時間が取れるし、この間に購入していながらチラッと聴いただけで放ったらかしにしていたCDを聴いていかないと宝の持ち腐れになってしまう。ここのところはウォーキングと言う時間は取れずに、ライヴだ所用だで出かけたことが結構な歩行数になっていたのだが、今日は久しぶりにウォーキングと言う時間を取れた。歩きながら、あるいは家で冷コー飲みながら久しぶりにCDをゆっくり聴けたので2ヶ月以上ぶりくらいの新譜レビューいってみよう。

取り上げたいと思っているディスクはいろいろあるんだけど、その前にいつものマブダチ、ユーライアヒープ宣伝部長の「厚木のKくん」(by セーソク先生)が激賞するお奨め作品があって、フィルランゾン(誰?それ?)って人のソロ新譜が素晴らしいから最低3回は聴いてくれと、ペンドラゴンの東京公演時に、焼いたCDRコピーをプレゼントされてしまっていたためそれを2回も聴いてしまった。フィルランゾンって現ユーライアヒープの鍵盤奏者だそう。普段は興味なければスルーなんだけど、1回ちょっとだけ耳を貸してみたら、意外と言っては失礼だがメロディアスなシンフォプログレ好きの私の感性にも引っ掛かる部分があったので、仕方なく(笑)2回目を聴いてしまった次第。聴いてみた私の感想はもう確定している。た~だ~し、まだKさんご指定の3回は聴いていないし、しかもまだ購入したわけでは無いので今はブログでは取り上げない(なんだそれ、笑)。まずはわざわざ制作資金を提供までして購入した掲題のライフサインズのスタジオ盤2ndアルバム新譜の簡単なレビューから。

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ライヴDVD&CDの時と同様、Pledge Musicで資金提供したのはいつだったか、私の名前をブックレットに載せて貰い、サイン入りってコースで確か日本円にして5000円以上の出資だったと思う。首を長~~くして、もう忘れた頃にようやく完成の知らせがあって、先週くらいにウチにも届いた。

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収録曲はジャケ裏面から。

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ブックレットの中にメンバー4人のサイン入り。

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John Young(Key, Vo)
Frosty Beedle(Dr)
Jon Poole(Bass)

に加えて、ギターはDave Bainbridgeと言う人がクレジット及びサインが入っている。Niko Tsonevはバンドから離れた模様。ギターは曲によって様々なギタリストがゲストとして参加しているようだ。

あと、よく分からないカードが2枚。

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さて内容であるが、まず改めて収録曲を記載してみる。

① N
② Voice In My Head
③ Chasing Rainbows
④ Different
⑤ Impossible
⑥ Touch
⑦ Cardington

このうち②④⑤は一昨年のライヴDVD&CDにて既に新曲として披露されていたもので、今回改めてスタジオ盤としてレコーディングされている。そして①③⑥⑦が新曲と言うことになる。全曲レビューまではしないけど、全体的な印象は、これはもう誰が聴いても1stと全くの同傾向。気品と翳りのある英国伝統の正統派プログレという事でイイだろう。こういう正統派が好きな人はみんな気に入ると思う。それこそ秋の夜長はプログレ、という今の季節に聴くのにピッタリな英国プログレである。敢えて言うなら既にライヴで披露されていた②④⑤は、ライヴ盤で聴いて感じた印象と変わらずちょっと地味。対して①と⑦の10分超え新曲はなかなかの聴き応えあり。十分に力作と言えると思う。

ただ、やはりこれまたライヴDVD&CDを視聴したのと同じ印象なんだけど、1stアルバムからニックベッグスの存在感を引き算したような、その印象はどうしても個人的に感じてしまう。それほどニックベッグスはイイ意味でアクの強いスティック/ベース奏者なんだと思う。なので1stと今作2ndのどちらか一枚を聴くならやはり1stになってしまう。今作も十分力作なんだけどね。なんかもうココから伸びしろは無いだろうな、みたいな。次また新作を作ったとしても、安定の英国伝統正統派プログレ作品になるような、そんな気がする。いや、そういうの好きだし、ここまで正統派の英国プログレは逆に今ではニッチだと思うので、却って貴重な存在感が光るし、それでイイんだけど。

上げてるのか、下げてるのか、分からない文章でしたか?(笑)。
私は気に入ってます(笑)。

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2017年5月18日 (木)

【Short Review 29】ザ・ミュート・ゴッズ 「緩歩動物は地球を受け継ぐだろう」(THE MUTE GODS "TARDIGRADES WILL INHERIT THE EARTH")

ここんとこ、仕事はまぁ落ち着いているけどプライベートな部分の所用がエラい忙しくて、それはそれで充実感もあるんだけど、ふと気が付くと疲れがたまっているのか例によって腰に痛みと言うか張りを感じたり。ようやく所用も無い久しぶりの完全休日のはずだった今日、ブログ記事を3つくらい一気に書いてやろうとか企んでいたのに、あぁ~、結局オカンに買い物の運転手兼荷物運びを急に頼まれて結構な時間を費やしてしまった。夏に向けてプチトマトやゴーヤを家庭菜園で栽培するのに苗と土をどっさり買い込むからと言うので、まぁ自分も食べたり弁当に入れたりするわけだから知らん顔も出来ない。なので記事3つはあっさり断念。今日はチャチャっと済ませそうなショートレビューを1件だけ。

どこへ向かおうとしているのか、エキセントリックな自身の写真をSNSにUPして楽しんでいる当代随一のベーシスト、ニックベッグスのプロジェクト、ザ・ミュート・ゴッズがデビュー作を発表したのが昨年2016年、わずか1年のインターバルで早くも2ndアルバムを出した。

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今回は国内盤で買ったんだけど、それにしてもこの邦題「緩歩動物は地球を受け継ぐだろう」、イイんだけど漢字の読み方が分かんねぇ、って思っていたけど無事にワープロで変換出来た。「かんぽ」で「緩歩」ってことでイイんだろ?(笑)。間違ってたらご指摘くださいませ。

今回もハケットバンドの同僚ロジャーキングのプロデュースで、ドラムはマルコミンネマン。メンバー構成的にどうしても食指が動いてしまう。内容は、前作を参考にして言うと、よりダークでヘヴィになった印象かな。メロディは悪くないけど、ヴォーカルにエフェクトをかけて、敢えて混沌とした雰囲気を出している感じがワザと狙ってる感がある。そうかと思うと後半でいきなりお花畑系のメロディやアレンジが登場して、私の貧相な感覚ではフォローしきれない(苦笑)。

というワケで前作に続いて、今回も通しで数回聴いたんだけど、どう表現していいのか分からない音楽を提示してくれたニックベッグス、普段のBGMとしては使えない(苦笑)。めっちゃ体調が良くて、時間があって、気が向いた時に改めてじっくり聴かなければならないサウンドである(なんじゃそら・・・)。

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2016年5月26日 (木)

スティーヴ・ハケット 2016年来日公演最終日(大阪) STEVE HACKETT ACOLYTE TO WOLFLIGHT plus GENESIS CLASSICS (May 23, 2016 @ Namba Hatch OSAKA)

先週から今週アタマにかけてキャメル来日、スティーヴハケット来日、プログレフェス開催とプログレファンにとっては夢のようなプログレウイークのラスト、スティーヴハケット2016年来日公演の最終日、大阪なんばハッチに行ってきました。

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出来ればお祭り気分の高揚感が楽しめる日比谷野外音楽堂のプログレフェスも行きたかったけど、地理的にも経済的にもそういう状況では無かったので今回はそれぞれの単独でしっかり楽しもうという事にした。でもこの季節の野外ライヴもさぞかし気持ち良かっただろうなと思う。自分の抱えるいろいろな状況をしっかり整えて、次回プログレフェスが開催される時には参戦したい。勿論参加するバンドにもよるけど。でも結果的にキャメル単独大阪、ハケット単独大阪と、このプログレウイークの最初と最後を楽しむことが出来て自分的にはラッキーだったと思う。

それでは例によってライヴの詳細レビューと言うよりは、自分目線の当日参戦レポ行きます。

2016年5月23日(月)、ウチの京都は連日の最高気温30度超えで、昔から京都は5月中旬過ぎたら暑いのは分かってたけど長く首都圏のフツーの気候に慣れてたせいか、この時期からの高温多湿は体にも気分的にも堪える。その部分でいえば首都圏に居た頃は良かったなとか思ったり。ハケット大阪公演は19時からではあるけど、当然当たる予定だったキャメル大阪公演のサイン会が外れたのもあって、抽選サイン会の無いハケットの方は何とかニックベッグスのサインだけでも欲しいなと思って、新大阪駅での待ち伏せを計画、駅の構造もしっかり調べたうえで午前のうちに家を出た。サインペンと共に用意したブツはハケット1stソロ、ライフサインズミュートゴッズである。ところが近頃どこまでもツイてない。乗車したJRのローカル電車が人身事故を起こしてしまい、なんと1時間近く足止めを食らってしまった。なんで自分が乗った電車に限って事故るかね全く・・・。これにて待ち伏せ計画はあっさりボツ。もう焦ってもしょうがないのでゆっくり行動。予定より大きく遅れて新大阪に着き、また今度の何かに備えて自分の目で改札や通路の構造を調べておく。新大阪から地下鉄御堂筋線で難波へ。なんばハッチに到着したけど先行物販はもう特に欲しいものも無いのでチラ見だけして、今回も湊町リバープレイスから道頓堀川向かいのカフェのテラス席で休憩。先日のキャメルの時に続いて徳島のK社長とM女史が難波に到着連絡。「”いつもの店”にいます。」をメッセージを送りカフェで合流。何がいつもの店なんだと。こないだ一回来ただけであるが、私にとっては一回入店していればそれはもう”いつもの店”である。ラテとチョットしたスイーツを注文したが出てきたスイーツのデカいこと。

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軽い胸焼けに耐えながらまたもやタップリ1時間半近く、お二人と音楽バカ話で盛り上がる。18時半過ぎになんばハッチに入場。まいどぉ~とか言いながらいつものマイミクさんたちとご挨拶。席はキャメルに続いて今回も最前列センターブロック。チケットを取ってくれたマイミク某Kさんマジック炸裂である。キャメルの時に初めてご挨拶させて頂いたツイ友某Nさんが偶然隣近所の席でウケる。

そして19時過ぎ、ほぼ定刻通り開演。以下セットリストに沿って。

--- SET 1:Solo set ---

Spectral Mornings
セットリストは昨年来のツアーや5/21クラブチッタ川崎のセットリストを確認してあったので安心して聴ける。第一部はソロセット。オープニングはまずハケット、ロジャーキング、ゲイリーオートゥールの3人が登場して、この朝の優しい陽光を思わせるロマンティックな曲。スペクトラルモーニングスのタイトル曲。美しいギターサウンドに酔う。ツイ友さんがシャカシャカ写真を撮られているので、あれ、OKなのかな?と近くにいる係員さんを見るが特に反応する様子無し。試しに最前列から引き気味に一枚撮ってみる。

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やはり係員さん特に反応する様子無し。

Out of the Body
Wolflight

全メンバー登場して最新作ウルフライトの1曲目、2曲目が続けて演奏される。これまた素晴らしい。スタジオ盤のオーケストラサウンドはイイ感じにロジャーキングの鍵盤で再現。

ここまで3曲終わったところでハケットがケツのポケットからメモ紙を取り出して、この日最初のMC。

「コンニチワ。コンバンワ、オーサカ。ホンマニ、オーキニ。」

イイぞハケット! 誰が教えた大阪弁(笑)。こういう事には超敏感な我々関西人は大盛り上がり。

Every Day
そして再びスペクトラルモーニングスから。この曲は大好きなので嬉しい。ワクワクするギターメロディが気分を盛り上げる。

Love Song to a Vampire
The Wheel's Turning

再び最新作ウルフライトの3曲目と4曲目。特にLove Song to a Vampireはウルフライトの一番のお気に入りトラック。多重コーラスのサビが見事に再現される様は、まるでキングクリムゾン1stの宮殿を思わせる美しさと儚さ。ここで自分も勝手にコーラスに参加した(笑)。

Loving Sea
更にウルフライトから。第一部のソロセットで最新作から5曲ってのは自信がある証拠。誰にも懐メロツアーとは言わせないし、現役度の高さがファンとして誇らしくもある。

Icarus Ascending
2ndソロのプリーズドントタッチから。ここでようやくヴォーカルのナッドシルヴァン登場。最前列から見るとよく分かるナッドシルヴァンのアイシャドウの濃さ(笑)。そこまで塗らなくてもって思うけど・・・。

Star of Sirius
Ace of Wands
A Tower Struck Down
Shadow of the Hierophant

1stソロにしてハケットの最高作、ヴォヤージオブジアコライトから怒涛の4連発。これは素晴らしい。ジェネシス風味を残しながらもギタリストとしての矜持を強調した1stソロに宿るハケットのアイデンティティってものが大いに炸裂する。いやいや、夢のようである。

以上で第一部のソロセット終了。ここでまたまたハケットがケツのポケットからメモ紙をとりだしてMC、「ニジュップン、キュウケイデス。」とのことで20分休憩。ソロ1stから4曲、2ndから1曲、3rdから2曲、そして最新作から5曲と実に充実のソロセットであった。ここで最初から気になっていた写真撮影の件で隣のマイミク某Hさんやツイ友某Nさんと話す。そう言えば確かに写真禁止のアナウンスは無かったよなぁって話になる。ホール内やロビーも見渡したが撮影禁止の貼り紙も見当たらない。どうなんだろう?ええんちゃうか?なんて言ってるうちに押しの強い行動派の徳島のK社長が、係員さんに撮影はOKなのか禁止なのか直接訊いてくれた。そして係員さんの答えは「撮影OK」との事。なんだ始めから言ってくれよと思いつつ、係員さんの言質が取れたのでじゃあ第二部は遠慮なく写真を撮ろうかと。

--- SET 2:Genesis set ---

Get 'Em Out by Friday
Can-Utility and the Coastliners

ジェネシスセットの最初はフォクストロットから2曲。う~渋い選曲だなぁ。事前に予習するとき、どんな曲だったっけ?って改めて聴き直したもん。前にも言ったけど、フォクストロットが名作なのは知ってるけど、それはやっぱり好みは人それぞれ。私が好きなのは1番がゲイブリエル脱退後でハケット脱退直前の4人ジェネシスのウィンドアンドウェザリング、2番がゲイブリエル脱退直後の同じく4人ジェネシスのトリックオブザテイル、3番が3人ジェネシスのデュークなので、実はフォクストロットのここら辺の曲はあまり聴いてなかったのだ。だからサパーズレディとかやられるよりも逆に新鮮。あとそれで、合間合間で写真も一杯撮ったのでジャンジャン掲載する。

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言うの遅れたけど今回妙に話題になったニックベッグスの衣装、大阪では普通にズボンだったよ・・・(笑)。でもニックベッグスの存在は他のバンドメンバーに比べて飛びぬけてカッコよく、存在感がありまくりだった。

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The Cinema Show
Aisle of Plenty

セリングイングランドバイザパウンドから2曲。これもメロディが良くて好きなタイプの曲。確か前回2013年の来日公演ではやってなかったはず。あえて前回ツアー時とセットリストが被らないようにしてくれているのが嬉しい。

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The Lamb Lies Down on Broadway
これはノレるんだなぁ。サビの部分で手拍子だけでなく大合唱が起こり、さすが大阪、ノリがイイ。そういうところはやっぱり大阪っていいよなって思う。関西に帰ってきて良かったって。

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The Musical Box
本編ラストはジェネシスフリークが泣いて喜ぶ音楽箱。泣きそうになってる人が実際に周囲にいたしな。大盛り上がりで本編終了。

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--- Encore ---

Dance on a Volcano
アンコール1曲目は私の大好きなトリックオブザテイルから。言う事なしの名曲。さすがにアンコールでは有名曲を持って来てくれた。ナッドシルヴァンがヘンなペリカンみたいな帽子で登場。ニックベッグスに近付いて尖ったヘンな帽子をニックの顔にぶつけて小コントをやってる(笑)。それでもベースの演奏はきっちり疎かにしないニックベッグスは最高。

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Firth of Fifth
アンコールラストは超名曲で。みんな言ってるけど後半のハケットのギターソロは、これはもうこの人にしか出来ない名演である。ジンジン心に響くギターの音色、フレーズがいつまでも印象に残る。最高の名演を響かせてライヴはエンディング。

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以上、2013年の来日公演に続いて今回も本当に素晴らしい演奏であった。前回の全編ジェネシス曲だった来日公演を観れなかった方には、今回のライヴのジェネシスセットはもっと有名曲も聴きたかった、ってなるかも知れないけど、2013年を観ていた私には今回の第二部ジェネシスセットは少し渋めの選曲で、とても新鮮で楽しめた。もっと言うなら前回は全編ジェネシス曲だったから個人的にはソロ曲を一杯聴きたかったので、そういう意味でも第一部ソロセットにも大満足。なお、今回の来日公演は日本限定で2CDで発売されるとの事なので、よい記念になるだろう。

あと、他にも写真を撮ったのでいくつか掲載しておきます。
(私の写真がブー〇に流用されないか少し心配ではありますが・・・笑)

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それにしてもこの夢のプログレウイーク、偶然にもキャメルのアンドリューラティマーと、スティーヴハケットという英国プログレのレジェンドなギタリストが立て続けに衰えを知らない現役度全開の演奏を聴かせてくれた。それだけに、イエスの爺さんギタリストのあのハラハラする近年のギター演奏は何とかならんのかと、言わないようにしていることをついつい言ってしまいたくなるような、そんな複雑な気分にもさせてくれた。

終演後は、あの20分休憩のせいですっかり遅い時間になったのでお仲間との反省会とかは無しで記念写真だけ撮りました。また、大阪心斎橋のロックバー、STARLESSのマスター様ともご挨拶させて頂くことも出来、なぜかツーショット写真まで撮ってしまいました。

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以前から一度お邪魔させて頂こうとは思っているのですが、また今度、自分の課題が落ち着いたら、関西、四国のジョンウェットン仲間、プログレ仲間でお店貸し切りのイベントとか企画したいと思います。この後しばらくは、多分11月のイエス来日まではライヴ参戦の予定も無いので、イベント企画でも考えて日々の楽しみにでもしておきましょうか。

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2016年4月 3日 (日)

【Short Review 19】THE MUTE GODS "DO NOTHING TILL YOU HEAR FROM ME"

昨年後半にインフォがリリースされた段階から最注目だったTHE MUTE GODS、1月発売時点で購入済だったんだけどようやくブログに載せます。

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スティーヴンウィルソンやスティーヴハケット、更にはライフサインズの1stアルバムにも名を連ねていた凄腕ベース兼スティック奏者、ニックベッグスの最新プロジェクト。鍵盤&プロデュースでハケットの相棒ロジャーキング、ドラムはマルコミンネマンと、顔ぶれだけで期待せずにはいられない新プロジェクトである。

早々にburning shedで予約しておいたので、予約特典でニックベッグスのサイン入りポストカードがオマケで付いてきた。

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最近はプログレ界隈で有名だけど、80年代からの洋楽のファンであればカジャグーグーのフロントマン(リマールじゃない)だったあの人か、ってなると思う。当時のPVとか観るとスティックを演奏しながらリードヴォーカルを取っていて、アイドルっぽい売り出され方だったと思うんだけど実際にはなかなかの実力者だったんだなと意識を改めなければならない。私も80年代当時はMTVとかで観た覚えはあるけど正直それほど好みでは無かったが・・・。

そして今回の作品、顔ぶれだけで物凄い期待はしたんだが果たしてどのようなサウンドを提示してくるのかは全く想像つかなかった。どうしてもそのキャリアからカジャグーグー的なポップな要素が有りつつの、ハケットバンドのロジャーキングのプロデュースという事実からやはりシンフォニックかつ分かりやすいプログレ要素もあるのかな、みたいな身勝手な期待があった。実際に聴いてみたところ、既に何度も聴いているのだが、私の音楽的ヴォキャブラリーでは何ともすっきりと表現しがたい音楽であったというのが第一の印象、なのでブログに記事書くのもこんなに遅れたのである。

まず1曲目、本作のリードトラックでもあるタイトル曲Do Nothing Till You Hear From Me、ポップではあるがベースがベンベンなっていてひねくれポップとでもいうか、そんな感じ。2曲目Prayng To A Mute Godも同じ印象だがロジャーキングプロデュースだけあってシンセの色付けがカラフルである。3曲目Night School For Idiotsはミディアムテンポの叙情的なバラードっぽい曲。と、ここまではまずまず期待通りというか、ニックベッグスのヴォーカルも3曲それぞれに歌い方を変えていて、さすがはカジャグーグーのリードヴォーカリストを務めただけのことはあると思えた。しかし4曲目の若干ダークな色合いの曲辺りからちょっと面倒臭くなってきたぞ・・・(笑)。その後は様々な音楽性が混然一体となって繰り広げられる。サイケに感じたり、浮遊感があったり、尖った印象があったり、スティーヴンウィルソン的な冷感と浮遊感のあるプログレ的であったり・・・。

全体として一言ではカテゴライズの難しい作品だなぁってのが感想になってしまう。ニックベッグスの頭の中にある混沌とした音楽性そのものをそのまんま絵画のスケッチをする如く音楽として書き留めて、なんとか商業ベースに乗るようにロジャーキングに纏めてもらいました、というようなそんな感じ。ほんとこういうの、なんて言ったらいいんだろう、ポップな要素もあるんだけどキャッチーではないし、シンフォプログレでも無ければジャズロック系でも無い、全編アヴァンギャルドっていうほどの尖り方でもないし。

もしかして、ポストロックとかポストモダンとか言うと少しは評論として納まりは良くなるんだろうか。いやはや文章に言い表すには難しい作品だった。

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2015年11月29日 (日)

LIFESIGNS "LIVE IN LONDON - UNDER THE BRIDGE" (DVD & 2CD)

随分待ったなぁって感じのライフサインズのライヴ盤がようやく完成の知らせがあって、それから更に待たされた感があったがようやくウチにも到着。

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事前にサイン入りで注文してあったのでジャケ内側にメンバー5人のサイン入り。なんで5人かっていうとライフサインズでは何らかの拘りがあるのかエンジニアのスティーヴリスピンも正メンバーと言う扱いになっているから。また当初メンバーだったニックベッグスはプログレ界隈ではすっかり売れっ子状態で、スティーヴハケットのバンドやスティーヴンウイルソンのバンドといった英国の大物のライヴやスタジオレコーディングに引っ張りダコなのに加えて、間もなくTHE MUTE GODSというバンドと言うかプロジェクトで新作を発表する予定になっていて、このライヴ制作時から今に至るまで既にグループを離れている。

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ライヴ映像DVD+音源CD2枚。

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どういうワケか私の場合こういう海外からの直輸入での購入時は、流通経路において粗雑な扱いを受けてるのかパッケージがヘコんでいたり傷付いていたりってことが多いのだが、今回もご多分に漏れずパッケージがひん曲がって到着・・・。今ではもうそういうのは覚悟の上だからあまり気にならなくなった(苦笑)。

一般流通はまだしてないのか今のところバンドの公式サイト直販でしか購入できない模様。これから先に一般流通するのかも分からない。なにしろこのライヴ盤の制作も今流行のファンからの資金提供で実現したものだから、こういったアンダーグラウンドな扱いになるのはやむを得ない。でも楽曲自体はデビュー盤で証明済のメジャーなプリティッシュプログレ。尖がった方向に行ったり、へヴィだったり、暗黒がどうのこうのとか強調してみたり、そういった余計なヨソ見をしていないバカ正直な気品のあるプログレが、逆に今どきの耳には懐かしさを通り越して新鮮に感じる。最初に聴いたときからこれは是非ライヴで観てみたいと思わせる楽曲と演奏であったが、何しろ内容のメジャー感とは反対に市場価値としては物凄くマイナーで、細々とした活動ゆえにおそらく来日公演なんてのは無理だろう。それだけにこのライヴ盤はありがたい。

早速映像を謹んで拝見した。ロンドンのアンダーザブリッジという小洒落たライヴイベントスペースでの撮影で、少ない観客を前に地味な存在感そのままの堅実なライヴとなっているようだ。エンジニアのスティーヴリスピンを別にして、当初の鍵盤のジョンヤング、ベース&スティックのニックベッグス、ドラムのマーティビードルのトリオ編成から、ニックベッグスが離脱して果たしてどのような演奏になるのか少し心配しつつ注目していた。デビュー盤を聴いて私的には正統派英国プログレサウンドのなかにニックベッグスのスティック&ベースの存在感が際立っていると感じていた。聴き馴れた「普通の」(?)プログレに少しでも新たな色と言うか存在感を感じるとすればニックベッグスが弾きだすサウンドの存在が該当したので。バンドとしてはニックベッグスの後釜にベーシストとギタリストの2名を加入させて4人編成になり普通のバンド形態となった。やはりニックベッグス一人の存在感を埋めるには2人必要だったのだろう。それだけニックベッグスは才能ある人物だという事である。いまになってニックベッグスのカジャグーグー在籍時の80年代の映像を観たが、あの頃ただのアイドルポップグループみたいに思っていたあのカジャグーグーは、映像で見せるそのルックスとは裏腹に実は実力派のバンドだったんだなぁと観る目を改めなければならない。

で、話が逸れたが今の4人編成によるライフサインズのライヴである。ギターのNiko Tsonev、ベースのJon Poolについては腕は確かなようで、よく構築されたライフサインズのサウンドを堅実に再現している。二人がかりでニックベッグスの穴を埋めてるんだから当然と言えば当然であるが。地味なルックスに堅実な演奏は、バンドの地味な存在感が更に深まったと言えそう(ホメてるのか?)。地味だ地味だと私がそう感じてしまっているからかも知れないが、本作ライヴ盤で演奏されるライフサインズとしての未発表の新曲やジョンヤングの過去曲も若干地味に感じてしまうかな? 実際このライヴ盤を一通り堪能した後、デビュー盤のスタジオCDを無性に聴きたくなって、そして聴いてみて改めて豊かな音像やニックベッグスの演奏含めて素晴らしいと感じてしまったから。

いずれにしてもこうしてライヴ盤を残してくれたこと自体は良かったので、こうなると次はこの4人編成ライフサインズとしての新作スタジオ盤を聴いてみたい。名作と言える前作をどのように凌駕して見せるのか、そこら辺が注目(少し心配?)である。ジョンヤングの活動という事で少しはQEDGマネージメントも関わっているようなので、この際は全面バックアップして、もう少しグループの露出や商品の流通をメジャーシーンに浮上してやってもらえると嬉しいんだが。

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2015年10月11日 (日)

【Short Review 2】 BEGGS BOOTH D'VIRGILIO HACKETT LONGDON REED "SPECTRAL MORNINGS 2015"

スティーヴハケットの名曲スペクトラルモーニングスが、パーキンソン病治療支援チャリティシングルとして再録の上で発売された。

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チャリティ目的であることはちょっと置いておくとして、普段こういう再録モノはあまり興味はないんだが今回はハケット超名曲であることに加えて、元々ハケットのギター中心のインスト曲が歌詞の付いたヴォーカル入りで録音されたとあって、それはちょっと面白そうってことで購入してみた。以下写真のように4ヴァージョン収録。

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ライフサインズで存在感を示し、ハケットのバンドやスティーヴンウイルソンのバンド等、大物から引っ張りだこのニックベッグス、加えて元スポックスビアードのドラマー兼2代目ヴォーカリストだったNick D'Virgilio(何て読むの?笑)、張本人のハケット自身も参加している。

そう言えばニックベッグスは自身が中心となったプロジェクト、THE MUTE GODSをマルコミンネマン、ロジャーキングとのトリオで始動させていて、2016年1月には新作発売予定との事でそちらも楽しみ。

Nick D'Virgilio(何て読むの?)が所属したスポックスビアードも来月11月にはニールモーズが書いた20分近くの未発表新曲入りベストが発売されるとの事。この未発表曲には歴代3ヴォーカリストが共演しているとの事でコレも楽しみである。そもそもニールモーズの作る曲は金太郎飴の如く(良い意味で)メロディアスでハズレが無いし。

・・・みたいな感じで豪華メンバー参加の今回のチャリティシングル、歌詞の付いたヴォーカルヴァージョンを早速聴いてみたが、う~ん、やはりハケットのロマンティック&メロディアスなクリアーなギターの音色で聴き馴れていたせいかやっぱりちょっと違和感が。。。でも決して悪くはない。歌自体も上手いしコレはコレで聴ける。でもなんかやっぱりコレを聴くと改めてオリジナルを聴きたくなるところがこういう再録モノの限界だな。オリジナルを超えることは容易ではない。でも元々名曲だけあって曲の良さは失われていないからそれで良し(どっちやねん!!)。

現在のハケットの最新ツアーの2部構成の1stセットがこのスペクトラルモーニングスで始まっていて、もう今から来年2016年の来日公演が楽しみでしょうがない。いきなりスペクトラルモーニングスやで。オープニングから感動すること確定。

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2013年3月 9日 (土)

ライフサインズ(LIFESIGNS)デビューCDレビュー

極々一部で話題になっている英国プログレの新バンド、ライフサインズ(LIFESIGNS)のデビューCDを購入。10日ほど前に購入してほぼ毎日1回聴いているというのめり込み様。

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ジャケのデザインからして雰囲気満点。メンバーは以下の4人編成。

ジョン・ヤング(John Young / key,vo)
ニック・ベッグス(Nick Beggs / bass,stick,vo)
マーティン・”フロスティ”・ビードル(Martin 'Frosty' Beedle / dr,per)
スティーブ・リスピン(Steve Rispin / production,recording)

演奏者としては3人だが、プロデューサーもメンバー扱いとなっているようだ。この辺に何らかの拘りがあるのかは不明。ジョンヤングは89年エイジアのドイツツアー(音源レビューはコチラ)でジェフダウンズの代わりに鍵盤を担当していた実力者。その後もジョンウェットンのソロバンドや2000年のQUANGOで先生と仕事をしてきた。他にもいろんなプロジェクトに参加してきているが私はそこまでフォローしきれていないので悪しからず。ニックベッグスはスティーブハケットのバンドでも活躍していたらしいスティック奏者。マーティンビードルはカッティングクルーのドラムだったらしい。申し訳ないがベッグスとビードルは今回初めて知った。スティーブリスピンはエイジアのフェニックスとかでレコーディングエンジニアとしてクレジットされていたかな確か。

さて本作、デビュー前の時点で全くのノーチェックで、たまたま暇なときにディスクユニオンのプログレWEBを眺めていて大した期待もせずにプレビューサンプルを聴いてみたら、この時点でツボにハマってしまった。それからはEU盤が出ていることを何とか我慢しながら国内仕様盤を待ちに待って購入。サンプルでハマった印象はそのまま変わらず、期待以上の内容。すぐにでもこのブログにUPしたかったが、どういう訳かこの素晴らしさを表現する言葉が浮かばず、今になっても的確な表現をする自信が無い。とりあえず思い浮かんだ言葉を使ってレビューしてみます。曲は以下の長編曲ばかりの全5曲。

① Lighthouse
② Telephone
③ Fridge Full Of Stars
④ At The End Of The World
⑤ Carousel

①は普通にありがちな静かな始まり方なのだがボーカルが入ってくるとグッと引き込まれる。メロディは英国ならではのウェットなメロディでこれもありがちなのだがニックベッグスのスティックが激しくフレットを移動しているかのような動きに動き、うねりまくる。この感じ、どこかで聴いたことあるかな、そう、トニーレビンに似てる、当たり前か。そしてまたスローで静かな展開へ。この時点で英国プログレの王道+スティックの独特なプレイが、強い魅力を発散している。この①の静と動の展開の妙だけでもうお腹一杯的な満足感。②は個人的には本作で一番のお気に入り。これまたニックベッグスの今度はミディアムテンポのベース(スティック?)によるグルーヴが印象的なオープニングから、決して突き抜けきらない穏やかでメロディアスなボーカルと気品ある鍵盤の音色使いが、ゆったりしたこの曲を支配する。しかしこれだけならどうって事は無いのだがさらに展開があり、スペーシーで豊潤なアレンジが施されたサウンドが耳を奪う。③④でも印象はいい意味で変わらず。そして⑤はスリリングなプレイと複雑な展開を織り込みながらも美しさを失わない完璧な構成。

全編を通してとても耳触りがよく聴きやすい。かといってすぐに飽きるような代物でもない。何しろ毎日聴いても飽きないのだから。

湿り気を帯びたメロディアスなボーカルメロディ、トゲトゲしたエッジが無い、柔らかく全体を包み込むサウンド、ヴィンテージな音色も取り込みながら音空間を豊潤に彩る気品のあるキーボード、手堅いドラムのプレイだからこそ更に映えるニックベッグスのベース(スティック)プレイが満載されたサウンドは、プログレの評論として使い古された言葉である「静と動」、「英国叙情」、がまさに甦る伝統的な英国王道プログレであり、アメリカからは出てこないサウンドと言えるだろう。

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