2017年7月13日 (木)

ANTHONY PHILLIPS "SLOW DANCE" Deluxe 3 disc (2CD/1DVD) edition

足腰がナマるといけないので久しぶりに1万歩近くウォーキングをしたら腰に違和感が・・・(苦笑)。イカンな、ちょっと動いただけであそこがイタイだのココに違和感が、などと言ってるようでは。蒸し暑さ全開の京都だけに、汗だくになって帰って来て、昼間っからアルコールはちょっとアレなので久しぶりにノンアルコールのビール風飲料をグイ飲み。のど渇いてる時は何を飲んでも美味い。

泣きたいときにはスローダンス、そのアンソニーフィリップスの美メロ哀メロ満載のスローダンスがリマスター拡大版で発売された。待ち望んだ拡大版だけにソッコーで購入。既に何回か通しで聴いた。

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収録内容は以下。

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CD1がスローダンスのリマスター盤。CD2がスローダンスを構成する小曲のオリジナルデモ?音源やAlternate Version集というボーナスと言うかファンにとってはお宝音源集。今回のある種の聴きどころでもある。そして5.1chサラウンドDVD。

ウチに到着した時は、さすが輸入盤、パッケージがひん曲がった状態で到着。

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泣きたいときにはスローダンス、どころか開封前から違う意味で泣けてきたが(苦笑)、数日間CDラックで端整に立てて収納したおかげで、若干の正常化(笑)。

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ブックレットにはいろいろ本作制作の経緯とかいろいろ書いてあるみたい。その中に日本盤ヴァージンジャパン初版のCD帯とかブックレットの一部が転載されていて、アント自身も日本で評価されていることにいくらかの喜びを感じてくれているのかも知れない。

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蒸し暑い時に聴くにはそれこそ違和感のある作品で、秋から冬に聴くのが一番良いんだけれども、この時期に発売されたんだから仕方がない。

さて、今回の決定盤としてのスローダンスであるが、音質的にリマスター効果はどうかと言う話だけど、申し訳ないが例によって拙のバカ耳では分からない。元々は90年当時のヴァージンジャパン初版CDを持っていたんだけど、下の写真の2007年国内限定リマスター盤を買った時に手放してしまっている。

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なので90年オリジナルCDの音を聴けないし、2007年国内リマスターと聴き比べるしかない。で、聴いてみた感想は・・・、正直どっちがどうとか分からない。ん~ん、なんて言うのかな、最近思っているのは、もう80年代中盤以降のCD時代になってからの作品については、改めてリマスターCDとか出ても、その音が良いとか良くないとかは聴き手の好みによるんじゃないかと思っている。本当にアーティストが望んだ音はオリジナル発売当時のものだったのかも知れないし、また、アーティスト自身の監修で今回リマスタリングして理想の音に仕上げました、って言われたら、あぁそうですかって受容するしかないけども、今度はその最新の音が聴き手のこちらにとって好みの音がどうかはこちらの耳次第となるし。なので、例えばイエスの70年代諸作品を、リマスターではなく、スティーヴンウィルソンによるリミックスで出したものについては、もはやオリジナルとは別の魅力を発見する別物として捉えるべきで、オリジナルとの比較論は無意味になってくる。そんなことを考えているので最近では、中古屋さんに売り払ってしまった80年代中盤以降のオリジナル発売時の初版CDを、アレこそオリジナルとして尊重すべきじゃないのかって思い始めて、改めて帯付きで中古で探すといった、我ながらバカな真似をし始めているくらいである。

というワケで本作の価値についてはアント自身の監修である事、5.1chサラウンドDVDが付いている事、そして貴重なボーナス音源が付いている事、この3点になる。それで、ボーナスCDであるが、スローダンス全1曲(トラック割りはパート1、パート2の2曲だけど)に組み込まれたオリジナルアイデアの部分部分が個別に収録されている感じ。従ってあのいくつもの美メロ哀メロが小分けになっていて、これはこれでとても楽しめる。手っ取り早くあのメロディが聴きたい、って思う時に、スローダンスの長尺から探す苦労が無くなって、チャチャっと小分けになった曲をスキップしながら聴けるのでとても重宝する。しかも美メロ哀メロはそのままに、アレンジが異なっていたりもするので、そこを楽しめる人には楽しみが2倍になる。特にNo Way Out(original mix with drums)の2分10秒くらいからと、3分25秒くらいからは胸がキュンキュンして最高(分かる人には分かるはず)。あとは5.1chサラウンド環境を持っている人には5.1chサラウンドDVDは大きな魅力になると思われる。ウチは環境が無いので残念ながら5.1chサラウンドDVDは楽しめず。

という事で、何はともあれ決定盤のスローダンスってことで、自分としてはありがたい作品であったと思う。今更アントが長旅してまで来日して日本でライヴ、なんてことは有り得ないだろうと思うけど、ちょっとでもこうしてブログで取り上げたりする中で機運が盛り上がって来日公演が実現するといいなぁ、なんて調子こいた真夏の夜の夢に浸りたいのである(笑)。

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2017年5月18日 (木)

【Short Review 29】ザ・ミュート・ゴッズ 「緩歩動物は地球を受け継ぐだろう」(THE MUTE GODS "TARDIGRADES WILL INHERIT THE EARTH")

ここんとこ、仕事はまぁ落ち着いているけどプライベートな部分の所用がエラい忙しくて、それはそれで充実感もあるんだけど、ふと気が付くと疲れがたまっているのか例によって腰に痛みと言うか張りを感じたり。ようやく所用も無い久しぶりの完全休日のはずだった今日、ブログ記事を3つくらい一気に書いてやろうとか企んでいたのに、あぁ~、結局オカンに買い物の運転手兼荷物運びを急に頼まれて結構な時間を費やしてしまった。夏に向けてプチトマトやゴーヤを家庭菜園で栽培するのに苗と土をどっさり買い込むからと言うので、まぁ自分も食べたり弁当に入れたりするわけだから知らん顔も出来ない。なので記事3つはあっさり断念。今日はチャチャっと済ませそうなショートレビューを1件だけ。

どこへ向かおうとしているのか、エキセントリックな自身の写真をSNSにUPして楽しんでいる当代随一のベーシスト、ニックベッグスのプロジェクト、ザ・ミュート・ゴッズがデビュー作を発表したのが昨年2016年、わずか1年のインターバルで早くも2ndアルバムを出した。

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今回は国内盤で買ったんだけど、それにしてもこの邦題「緩歩動物は地球を受け継ぐだろう」、イイんだけど漢字の読み方が分かんねぇ、って思っていたけど無事にワープロで変換出来た。「かんぽ」で「緩歩」ってことでイイんだろ?(笑)。間違ってたらご指摘くださいませ。

今回もハケットバンドの同僚ロジャーキングのプロデュースで、ドラムはマルコミンネマン。メンバー構成的にどうしても食指が動いてしまう。内容は、前作を参考にして言うと、よりダークでヘヴィになった印象かな。メロディは悪くないけど、ヴォーカルにエフェクトをかけて、敢えて混沌とした雰囲気を出している感じがワザと狙ってる感がある。そうかと思うと後半でいきなりお花畑系のメロディやアレンジが登場して、私の貧相な感覚ではフォローしきれない(苦笑)。

というワケで前作に続いて、今回も通しで数回聴いたんだけど、どう表現していいのか分からない音楽を提示してくれたニックベッグス、普段のBGMとしては使えない(苦笑)。めっちゃ体調が良くて、時間があって、気が向いた時に改めてじっくり聴かなければならないサウンドである(なんじゃそら・・・)。

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2017年3月31日 (金)

スティーヴ・ハケット 「ザ・ナイト・サイレン~天空の美情」(STEVE HACKETT "THE NIGHT SIREN")

とにかく鼻の下が長いスティーヴハケットの2017年最新作がリリースされた。ツアー、新譜、そしてまたツアーという、ここ数年来続いている絶え間のない活動ぶりは、財政的にも音楽的にも順調であることの証と捉えることが出来よう。今回もハケットソングス直販ではなく、敢えて国内盤を購入。国内盤は紙ジャケ仕様である。

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コンサートで訪れたアイスランドで遭遇した美しいオーロラを撮影した写真をジャケに採用していて、自然と期待は高まる。しかしその前に一発、国内盤紙ジャケの内ジャケをネタにさせて頂こう。

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見よ、この笑っても長い鼻の下を。横の大きい石像の鼻の下と、ハケットの鼻の下の長さはほぼ同じと言う、やはりそこを強調したかったとしか思えないような構図の写真は私のツッコミ心を大いに満たしてくれる。

さて、今作は安定のハケット印とは違うなかなかの異色作である。既に何回か通しで聴いたんだけれど、なかなか拙の耳に馴染まない。その感想をどう言葉にすればよいかが分からず、ブログ記事に出来ずにいたのである。こんな時こそ国内盤のライナーが頼りになる。ライナーとは昔からそういう意味でとても大切なものである。早速国内盤ライナーを拝読させて頂いたところ、タイトルの「ザ・ナイト・サイレン」がいきなり「ザ・ナイト・ライン」と書かれていて、その表記に早くも目が釘付け、以降をなかなか読み進められなかったぜ全く。

それはともかく(笑)、内容だが上でも言ったように、安定のハケット印では無い。メロディアスな曲調や、そのメロディの明快さを引き立たせるアレンジといったいつものハケットサウンドに期待する安心感とは異なり、世界の様々な民族音楽と思しきメロディや曲調がまず耳に付く。こちらの安定感を求める期待や想像とは違う異質感が作品全編を覆っているような、そんな感じ。そういう意味では今回は冒険に出たな、という気がする。思い切ってやってみたのではなく、順調な活動が続いている故に、ファンの期待と違う路線に打って出てみる余裕も生まれたのではないかと思う。その結果として出来上がったサウンドは、もうこういう言い方はこじつけ過ぎてあまり好きではないけども、姿勢としてプログレッシヴなものになっているとも言える。

現在の世界に存在する混乱や分裂を音楽で結びつけて希望を見出して行こうという、そのコンセプトはミュージシャンとして極めて野心的であり、きっとそういう事をやってみたいと思うミュージシャンは多いだろうし、それを実際に実行したことは評価に値する。積極的にその民族音楽を取り入れ、イスラエルやパレスチナのミュージシャンも一緒に歌うという作品づくりは、世界各地の民族音楽そのものを掘り下げるという事では無くて、あくまでもハケットの音楽に世界各地の民族音楽の特徴を落とし込んでいくという、そういう作品づくりになっていると感じる。なので従来のハケット印とは異質とは言ったけど、やはりハケットらしい艶やかなギターサウンドやアレンジは所々に登場する。

個人的な好みの問題だけで言うと、ハケットオリジナル作としては前作ウルフライトの方がハケットらしい躍動感や叙情的なメロディが中心に据えられてて聴き易かった。更にその前のBEYOND THE SHROUDED HORIZONの方がメロディアスでロマンティックで、自分の好みとしてはストライクであった。しかし、今作においてこのような、姿勢としてのプログレッシヴな精神を見せてくれたことはプログレ界隈を好むファンとしてはとても誇らしい事である。

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2016年11月13日 (日)

【Short Review 24】スティーヴ・ハケット 「ザ・トータル・エクスペリエンス ライヴ・イン・ジャパン」(STEVE HACKETT "THE TOTAL EXPERIENCE LIVE IN JAPAN Acolyte to Wolflight with Genesis Classics")

よしっ、本日2本目の記事や。チャチャっとショートレビュー行くで。

とにかく鼻の下が長いスティーヴハケットの、長い鼻の下がコレでもかと拝める素晴らしい角度からの写真に包まれたジャケットが見事な本作、今年2016年5月の来日公演クラブチッタ川崎と、一部大阪なんばハッチからの音源で制作された日本限定2CDライヴ盤をちょっと前に購入。

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リヴァプールのライヴ盤DVD&CDをとうとう記事UPしないままに、後発の本作ライヴインジャパンを取り上げてしまうってことで、そこはご勘弁。

鼻、鼻の下、開いた口、下あご、それぞれの長さが全く同じに見える素敵すぎるジャケ写は、何度見ても昇天ものである。このジャケにぜひハケットの直筆サインが欲しいくらいだ。色味も渋くていかにもギタリストのアルバムって感じ。そう言えばクラプトンの最近出たライヴ盤のジャケもこんな感じの色味だったな。商品をパッケージとして捉えると、やっぱりジャケデザインって重要である。

で、ようやく一通り聴き終わった。ライヴの内容に関しては、それはもう実際のライヴ(2016年5月23日、大阪公演)に参戦して楽しんでいるので、それ以上の体験も感想も無い。ただただ素晴らしかった来日公演がこうして日本限定とはいえ公式にライヴ盤として残されることは、参戦した身としては記念にもなるし嬉しいもんだ。音質というかミックスは一応キチンとされているようだ。実はジェネシスリヴィジテッド関連の近年のライヴ盤で、私が秘かに感じていた、ドラムサウンドのミックスが若干引っ込み気味な感じが、本作では気にならず個人的には満足できる音質。ソロ新作からもソロの過去有名曲も、そしてジェネシスのちょっとマニアックな選曲もフル収録された本作は、他のライヴ盤と比べても見劣りしない傑作である。そもそもソロ活動においても非常に充実したソロ作品を発表し続けているし、この調子がこれからも続くことを願いたい。

早くもソロ次作の制作をしているというハケットは、来年2017年には再びソロとジェネシス曲によるツアーを開始するとの事で、しかもジェネシス曲については、私の大好きなWIND AND WUTHERINGの発売40周年を記念した選曲になるとの事。いやマジでこのWIND AND WUTHERINGが私の中でジェネシスでは一番好きな作品なので、選曲するというよりも全曲再現して欲しいくらい。サウンド的にはハケットの居場所がなくなったとも言われる鍵盤の分厚い、邦題「静寂の嵐」ならぬ「鍵盤の嵐」な作品ではあったけど、この作品をネタにツアーするって言うんだから、ハケット自身はそれなりにWIND AND WUTHERINGに対しての満足できる間合いの取り方があるのかも知れない。ちなみにまさしく鍵盤の洪水と言えるAll In A Mouse's Nightや、これまた私の大好きなOne For The Vineはさすがにセットに入れてくれないかもなぁ。もしこの2曲をやってくれたら、もう絶対日本にも来てほしいけど。

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【Short Review 23】フィル・コリンズ 「シングルズ・コレクション 3CDエディション」(PHIL COLLINS "THE SINGLES")

京都からわざわざフランシスダナリー11/2東京公演参戦の為に、職場で公休の2連休を調整して頂いたおかげで、それ以降の勤務シフトがとてもタイトになってしまい、この8日間で休みが1日だけ。その間にUKのコレクターズBOXも届くし、別途ポチっていたCDも届くしで、ますます未聴CDが増えるばかり。さすがにUKコレクターズBOXだけは開封して、何はともあれナイトアフターナイトの拡大版を聴いてみた。音質内容共に素晴らしかったのだけれど、BOXの他のディスクが全然未聴なので、ある程度聴いてから後日ブログに大特集して書きます。まずは少しずつ開封しているCDからチャチャっとショートレビュー。今日中に記事2本は書くぞ(多分・・・)。

ライヴ活動再開を宣言したフィルコリンズの最新リマスターベスト盤3CDエディションを購入。

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確か以前にも何かの記事中で書いたと思うけど、私はフィルコリンズのソロについてはそれほど思い入れは無い。洋楽に興味を持った80年代に、よくシングルヒットを飛ばしていたから耳馴染みではあるという、その程度。同じ80年代のジェネシスならインヴィジブルタッチも、その次のヤツもよく聴いたんだけどな。今回の最新ベストは2CDバージョンと、私が購入した3CDバージョンがあるようで、どうせなら3CDでってことで本作は全45曲!入り。フィルコリンズの大ファンの人は昨年来のオリジナルアルバムのリイシューデラックス盤を購入されるだろうが、私のようなライトユーザーはこの3CDベストでお腹一杯。45曲もあるだけにシングル曲は全て網羅。私が以前から大好きだったターザンの主題歌も入っている。あ、思い出した、以前の記事ってターザンの主題歌You'll Be in My Heartを取り上げたんだった。他にも高校生の頃にFM放送をエアチェックしてカセットテープに録音してよく聴いていたバラードのAgainst All Addsとか、エリッククラプトンの泣き泣きのギターがタップリと入ったI Wish It Would Rain Down、90年の来日公演大阪城ホールに参戦した時にやたら印象に残ったホーンセクションが賑やかなSomething Happened On The Way To Heaven辺りは、いま改めて聴いてもイイ曲だなぁと思うし懐かしい。それから何と言っても大ヒット曲のEasy Lover、この曲はイントロの出だしがカッコ良過ぎて、今では逆にイントロしか聴かなくなってしまった(笑)。イントロが終わって歌が始まると、もう次の曲にスキップみたいな・・・。

褒め言葉にはなってないかも知れないけど、こういう気軽に聴けるポップソング集のCDは、のんびりできる休日には案外BGMとして重宝する。ジェネシスでも成功し、ソロでも成功し、イエスのジョンアンダーソンが、このフィルコリンズのパターンを狙ったのが見え見えだった88年の超ポップなソロアルバム、IN THE CITY OF ANGELSがさほど成功しなかったのはさぞかしジョンもガッカリしたことだろう。フィルコリンズの成功の仕方は本当に稀有だったと思う。一時は鬱状態になって引退宣言みたいなことを言った時もあったけど、ライヴ活動再開という事で、もし来日してくれたら参戦しようかなと、そんなこと思いながらこのベスト盤を楽しみたい。

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2016年5月26日 (木)

スティーヴ・ハケット 2016年来日公演最終日(大阪) STEVE HACKETT ACOLYTE TO WOLFLIGHT plus GENESIS CLASSICS (May 23, 2016 @ Namba Hatch OSAKA)

先週から今週アタマにかけてキャメル来日、スティーヴハケット来日、プログレフェス開催とプログレファンにとっては夢のようなプログレウイークのラスト、スティーヴハケット2016年来日公演の最終日、大阪なんばハッチに行ってきました。

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出来ればお祭り気分の高揚感が楽しめる日比谷野外音楽堂のプログレフェスも行きたかったけど、地理的にも経済的にもそういう状況では無かったので今回はそれぞれの単独でしっかり楽しもうという事にした。でもこの季節の野外ライヴもさぞかし気持ち良かっただろうなと思う。自分の抱えるいろいろな状況をしっかり整えて、次回プログレフェスが開催される時には参戦したい。勿論参加するバンドにもよるけど。でも結果的にキャメル単独大阪、ハケット単独大阪と、このプログレウイークの最初と最後を楽しむことが出来て自分的にはラッキーだったと思う。

それでは例によってライヴの詳細レビューと言うよりは、自分目線の当日参戦レポ行きます。

2016年5月23日(月)、ウチの京都は連日の最高気温30度超えで、昔から京都は5月中旬過ぎたら暑いのは分かってたけど長く首都圏のフツーの気候に慣れてたせいか、この時期からの高温多湿は体にも気分的にも堪える。その部分でいえば首都圏に居た頃は良かったなとか思ったり。ハケット大阪公演は19時からではあるけど、当然当たる予定だったキャメル大阪公演のサイン会が外れたのもあって、抽選サイン会の無いハケットの方は何とかニックベッグスのサインだけでも欲しいなと思って、新大阪駅での待ち伏せを計画、駅の構造もしっかり調べたうえで午前のうちに家を出た。サインペンと共に用意したブツはハケット1stソロ、ライフサインズミュートゴッズである。ところが近頃どこまでもツイてない。乗車したJRのローカル電車が人身事故を起こしてしまい、なんと1時間近く足止めを食らってしまった。なんで自分が乗った電車に限って事故るかね全く・・・。これにて待ち伏せ計画はあっさりボツ。もう焦ってもしょうがないのでゆっくり行動。予定より大きく遅れて新大阪に着き、また今度の何かに備えて自分の目で改札や通路の構造を調べておく。新大阪から地下鉄御堂筋線で難波へ。なんばハッチに到着したけど先行物販はもう特に欲しいものも無いのでチラ見だけして、今回も湊町リバープレイスから道頓堀川向かいのカフェのテラス席で休憩。先日のキャメルの時に続いて徳島のK社長とM女史が難波に到着連絡。「”いつもの店”にいます。」をメッセージを送りカフェで合流。何がいつもの店なんだと。こないだ一回来ただけであるが、私にとっては一回入店していればそれはもう”いつもの店”である。ラテとチョットしたスイーツを注文したが出てきたスイーツのデカいこと。

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軽い胸焼けに耐えながらまたもやタップリ1時間半近く、お二人と音楽バカ話で盛り上がる。18時半過ぎになんばハッチに入場。まいどぉ~とか言いながらいつものマイミクさんたちとご挨拶。席はキャメルに続いて今回も最前列センターブロック。チケットを取ってくれたマイミク某Kさんマジック炸裂である。キャメルの時に初めてご挨拶させて頂いたツイ友某Nさんが偶然隣近所の席でウケる。

そして19時過ぎ、ほぼ定刻通り開演。以下セットリストに沿って。

--- SET 1:Solo set ---

Spectral Mornings
セットリストは昨年来のツアーや5/21クラブチッタ川崎のセットリストを確認してあったので安心して聴ける。第一部はソロセット。オープニングはまずハケット、ロジャーキング、ゲイリーオートゥールの3人が登場して、この朝の優しい陽光を思わせるロマンティックな曲。スペクトラルモーニングスのタイトル曲。美しいギターサウンドに酔う。ツイ友さんがシャカシャカ写真を撮られているので、あれ、OKなのかな?と近くにいる係員さんを見るが特に反応する様子無し。試しに最前列から引き気味に一枚撮ってみる。

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やはり係員さん特に反応する様子無し。

Out of the Body
Wolflight

全メンバー登場して最新作ウルフライトの1曲目、2曲目が続けて演奏される。これまた素晴らしい。スタジオ盤のオーケストラサウンドはイイ感じにロジャーキングの鍵盤で再現。

ここまで3曲終わったところでハケットがケツのポケットからメモ紙を取り出して、この日最初のMC。

「コンニチワ。コンバンワ、オーサカ。ホンマニ、オーキニ。」

イイぞハケット! 誰が教えた大阪弁(笑)。こういう事には超敏感な我々関西人は大盛り上がり。

Every Day
そして再びスペクトラルモーニングスから。この曲は大好きなので嬉しい。ワクワクするギターメロディが気分を盛り上げる。

Love Song to a Vampire
The Wheel's Turning

再び最新作ウルフライトの3曲目と4曲目。特にLove Song to a Vampireはウルフライトの一番のお気に入りトラック。多重コーラスのサビが見事に再現される様は、まるでキングクリムゾン1stの宮殿を思わせる美しさと儚さ。ここで自分も勝手にコーラスに参加した(笑)。

Loving Sea
更にウルフライトから。第一部のソロセットで最新作から5曲ってのは自信がある証拠。誰にも懐メロツアーとは言わせないし、現役度の高さがファンとして誇らしくもある。

Icarus Ascending
2ndソロのプリーズドントタッチから。ここでようやくヴォーカルのナッドシルヴァン登場。最前列から見るとよく分かるナッドシルヴァンのアイシャドウの濃さ(笑)。そこまで塗らなくてもって思うけど・・・。

Star of Sirius
Ace of Wands
A Tower Struck Down
Shadow of the Hierophant

1stソロにしてハケットの最高作、ヴォヤージオブジアコライトから怒涛の4連発。これは素晴らしい。ジェネシス風味を残しながらもギタリストとしての矜持を強調した1stソロに宿るハケットのアイデンティティってものが大いに炸裂する。いやいや、夢のようである。

以上で第一部のソロセット終了。ここでまたまたハケットがケツのポケットからメモ紙をとりだしてMC、「ニジュップン、キュウケイデス。」とのことで20分休憩。ソロ1stから4曲、2ndから1曲、3rdから2曲、そして最新作から5曲と実に充実のソロセットであった。ここで最初から気になっていた写真撮影の件で隣のマイミク某Hさんやツイ友某Nさんと話す。そう言えば確かに写真禁止のアナウンスは無かったよなぁって話になる。ホール内やロビーも見渡したが撮影禁止の貼り紙も見当たらない。どうなんだろう?ええんちゃうか?なんて言ってるうちに押しの強い行動派の徳島のK社長が、係員さんに撮影はOKなのか禁止なのか直接訊いてくれた。そして係員さんの答えは「撮影OK」との事。なんだ始めから言ってくれよと思いつつ、係員さんの言質が取れたのでじゃあ第二部は遠慮なく写真を撮ろうかと。

--- SET 2:Genesis set ---

Get 'Em Out by Friday
Can-Utility and the Coastliners

ジェネシスセットの最初はフォクストロットから2曲。う~渋い選曲だなぁ。事前に予習するとき、どんな曲だったっけ?って改めて聴き直したもん。前にも言ったけど、フォクストロットが名作なのは知ってるけど、それはやっぱり好みは人それぞれ。私が好きなのは1番がゲイブリエル脱退後でハケット脱退直前の4人ジェネシスのウィンドアンドウェザリング、2番がゲイブリエル脱退直後の同じく4人ジェネシスのトリックオブザテイル、3番が3人ジェネシスのデュークなので、実はフォクストロットのここら辺の曲はあまり聴いてなかったのだ。だからサパーズレディとかやられるよりも逆に新鮮。あとそれで、合間合間で写真も一杯撮ったのでジャンジャン掲載する。

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言うの遅れたけど今回妙に話題になったニックベッグスの衣装、大阪では普通にズボンだったよ・・・(笑)。でもニックベッグスの存在は他のバンドメンバーに比べて飛びぬけてカッコよく、存在感がありまくりだった。

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The Cinema Show
Aisle of Plenty

セリングイングランドバイザパウンドから2曲。これもメロディが良くて好きなタイプの曲。確か前回2013年の来日公演ではやってなかったはず。あえて前回ツアー時とセットリストが被らないようにしてくれているのが嬉しい。

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The Lamb Lies Down on Broadway
これはノレるんだなぁ。サビの部分で手拍子だけでなく大合唱が起こり、さすが大阪、ノリがイイ。そういうところはやっぱり大阪っていいよなって思う。関西に帰ってきて良かったって。

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The Musical Box
本編ラストはジェネシスフリークが泣いて喜ぶ音楽箱。泣きそうになってる人が実際に周囲にいたしな。大盛り上がりで本編終了。

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--- Encore ---

Dance on a Volcano
アンコール1曲目は私の大好きなトリックオブザテイルから。言う事なしの名曲。さすがにアンコールでは有名曲を持って来てくれた。ナッドシルヴァンがヘンなペリカンみたいな帽子で登場。ニックベッグスに近付いて尖ったヘンな帽子をニックの顔にぶつけて小コントをやってる(笑)。それでもベースの演奏はきっちり疎かにしないニックベッグスは最高。

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Firth of Fifth
アンコールラストは超名曲で。みんな言ってるけど後半のハケットのギターソロは、これはもうこの人にしか出来ない名演である。ジンジン心に響くギターの音色、フレーズがいつまでも印象に残る。最高の名演を響かせてライヴはエンディング。

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以上、2013年の来日公演に続いて今回も本当に素晴らしい演奏であった。前回の全編ジェネシス曲だった来日公演を観れなかった方には、今回のライヴのジェネシスセットはもっと有名曲も聴きたかった、ってなるかも知れないけど、2013年を観ていた私には今回の第二部ジェネシスセットは少し渋めの選曲で、とても新鮮で楽しめた。もっと言うなら前回は全編ジェネシス曲だったから個人的にはソロ曲を一杯聴きたかったので、そういう意味でも第一部ソロセットにも大満足。なお、今回の来日公演は日本限定で2CDで発売されるとの事なので、よい記念になるだろう。

あと、他にも写真を撮ったのでいくつか掲載しておきます。
(私の写真がブー〇に流用されないか少し心配ではありますが・・・笑)

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それにしてもこの夢のプログレウイーク、偶然にもキャメルのアンドリューラティマーと、スティーヴハケットという英国プログレのレジェンドなギタリストが立て続けに衰えを知らない現役度全開の演奏を聴かせてくれた。それだけに、イエスの爺さんギタリストのあのハラハラする近年のギター演奏は何とかならんのかと、言わないようにしていることをついつい言ってしまいたくなるような、そんな複雑な気分にもさせてくれた。

終演後は、あの20分休憩のせいですっかり遅い時間になったのでお仲間との反省会とかは無しで記念写真だけ撮りました。また、大阪心斎橋のロックバー、STARLESSのマスター様ともご挨拶させて頂くことも出来、なぜかツーショット写真まで撮ってしまいました。

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以前から一度お邪魔させて頂こうとは思っているのですが、また今度、自分の課題が落ち着いたら、関西、四国のジョンウェットン仲間、プログレ仲間でお店貸し切りのイベントとか企画したいと思います。この後しばらくは、多分11月のイエス来日まではライヴ参戦の予定も無いので、イベント企画でも考えて日々の楽しみにでもしておきましょうか。

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2016年4月 3日 (日)

【Short Review 19】THE MUTE GODS "DO NOTHING TILL YOU HEAR FROM ME"

昨年後半にインフォがリリースされた段階から最注目だったTHE MUTE GODS、1月発売時点で購入済だったんだけどようやくブログに載せます。

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スティーヴンウィルソンやスティーヴハケット、更にはライフサインズの1stアルバムにも名を連ねていた凄腕ベース兼スティック奏者、ニックベッグスの最新プロジェクト。鍵盤&プロデュースでハケットの相棒ロジャーキング、ドラムはマルコミンネマンと、顔ぶれだけで期待せずにはいられない新プロジェクトである。

早々にburning shedで予約しておいたので、予約特典でニックベッグスのサイン入りポストカードがオマケで付いてきた。

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最近はプログレ界隈で有名だけど、80年代からの洋楽のファンであればカジャグーグーのフロントマン(リマールじゃない)だったあの人か、ってなると思う。当時のPVとか観るとスティックを演奏しながらリードヴォーカルを取っていて、アイドルっぽい売り出され方だったと思うんだけど実際にはなかなかの実力者だったんだなと意識を改めなければならない。私も80年代当時はMTVとかで観た覚えはあるけど正直それほど好みでは無かったが・・・。

そして今回の作品、顔ぶれだけで物凄い期待はしたんだが果たしてどのようなサウンドを提示してくるのかは全く想像つかなかった。どうしてもそのキャリアからカジャグーグー的なポップな要素が有りつつの、ハケットバンドのロジャーキングのプロデュースという事実からやはりシンフォニックかつ分かりやすいプログレ要素もあるのかな、みたいな身勝手な期待があった。実際に聴いてみたところ、既に何度も聴いているのだが、私の音楽的ヴォキャブラリーでは何ともすっきりと表現しがたい音楽であったというのが第一の印象、なのでブログに記事書くのもこんなに遅れたのである。

まず1曲目、本作のリードトラックでもあるタイトル曲Do Nothing Till You Hear From Me、ポップではあるがベースがベンベンなっていてひねくれポップとでもいうか、そんな感じ。2曲目Prayng To A Mute Godも同じ印象だがロジャーキングプロデュースだけあってシンセの色付けがカラフルである。3曲目Night School For Idiotsはミディアムテンポの叙情的なバラードっぽい曲。と、ここまではまずまず期待通りというか、ニックベッグスのヴォーカルも3曲それぞれに歌い方を変えていて、さすがはカジャグーグーのリードヴォーカリストを務めただけのことはあると思えた。しかし4曲目の若干ダークな色合いの曲辺りからちょっと面倒臭くなってきたぞ・・・(笑)。その後は様々な音楽性が混然一体となって繰り広げられる。サイケに感じたり、浮遊感があったり、尖った印象があったり、スティーヴンウィルソン的な冷感と浮遊感のあるプログレ的であったり・・・。

全体として一言ではカテゴライズの難しい作品だなぁってのが感想になってしまう。ニックベッグスの頭の中にある混沌とした音楽性そのものをそのまんま絵画のスケッチをする如く音楽として書き留めて、なんとか商業ベースに乗るようにロジャーキングに纏めてもらいました、というようなそんな感じ。ほんとこういうの、なんて言ったらいいんだろう、ポップな要素もあるんだけどキャッチーではないし、シンフォプログレでも無ければジャズロック系でも無い、全編アヴァンギャルドっていうほどの尖り方でもないし。

もしかして、ポストロックとかポストモダンとか言うと少しは評論として納まりは良くなるんだろうか。いやはや文章に言い表すには難しい作品だった。

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2015年11月13日 (金)

TODMOBILE "ÚLFUR"(CD+DVD)

私はAwakenフェチである。イエスの全レパートリーの中で一番好きな曲はRoundaboutでもHeart of The SunriseでもClose To The EdgeでもAnd You And Iでもない。ダントツでAwakenである。そんな私が今まで視聴してきたイエスのAwakenライヴ演奏の中で最高のAwakenに巡り合った。このAwakenに勝るAwakenは無い、そう言い切れるAwakenのライヴ演奏が収録されているのが掲題の作品である。

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どう発音するのか分からないが北欧も北欧、国土の一部は北極圏に入っているという国、アイスランドのロックグループ、TODMOBILEのÚLFURというアイスランド盤の作品である。

コレを知ったきっかけは、ホンの数日前に拙ブログに時々勝手に名前を載せているマイミク某Mちゃんがミクシィ日記で本作を購入した感想を記されたことによる。某Mちゃん曰く、

「めちゃ感動的・・・・、原曲よりもさらに荘厳・・・・。」

云々と。この日記を拝見しただけでAwakenフェチの私はもうメロメロ。更にYoutubeにUPされている該当のAwakenのライヴ演奏を視聴して完全に昇天。何よそれ、ナニナニ?とすぐにタワーレコードオンラインやディスクユニオンオンライン、アマゾンなんかを調べるがどこにも載っていない。さすがにアイスランド盤ってのは扱ってないらしい。急いで某Mちゃんに食い付いて、販売しているお店を教えてもらう。店名を聞いてなるほどと納得。西新宿のガーデンシェッドである。メジャーどころのプログレは置いておいて、とにかくマイナーな各国プログレに強いこのお店、しばらく行ってなかったなぁ。もう京都に帰って来たので気易く行ける機会もなくなったが。それで早速ガーデンシェッドのWebページから注文。幸い在庫有りとの事でその日のうちに代金を振り込んだらすぐに発送してくれて翌日にはウチに到着。素晴らしい対応の速さ。

このTODMOBILEのCDアルバムには1曲でジョンアンダーソン、2曲でスティーヴハケットがゲスト参加している。一応本編のCDも聴いてみたが、メロディアスハードというにはそこまでハードではないし、メロディアスシンフォというにはそこまでプログレ的でもないし、まぁメロディアスロックという感じでいいのかな。そんな印象。ジョンアンダーソンの参加曲はいかにもジョンの作品だなって感じの穏やかな曲。スティーヴハケットの参加曲はこれまたハケットのメロディアスなギターソロが聴こえた瞬間にハケットらしい曲だと感じる。ちなみにハケット参加2曲のうちの1曲、Midnight Sunはハケットの最新作ウルフライトのタワーレコード限定盤にボーナストラックとして収録されているのと同じである。

それよりもライヴDVDである。このDVDには2013年アイスランドにてTODMOBILEがジョンアンダーソンをスペシャルゲストとして行われたライヴが収録されている。ジョンアンダーソンとの共演曲は以下の5曲。

Awaken
Roundabout
State Of Independence
Heart Of The Sunrise
Owner Of A Lonely Heart

DVDのアタマからいきなりAwakenである。あとの4曲は置いておくとして、とにかくAwaken、TODMOBILEのバンドメンバーに加えてオーケストラ、女声合唱団との共演で、その演奏はAwakenの極致!! 痒いところに手が届きまくる分厚く塗り込まれた豊潤なサウンドはあまりに感動的で、後半のパートでは感極まって泣きそうになる。曲のアレンジは勿論イエスの原曲に従ったアレンジで進行するのだが、リックウェイクマン風のキーボードの音色に加えてそれを補完するオーケストラ、そして原曲にある女性コーラスのパートはキーボードではなく生の女声合唱団で再現するのだからその荘厳さはハンパない。

イエスのAwakenのライヴ演奏については今まで公式ライヴ盤やブートのライヴ盤でいろんな年代のヴァージョンを聴き尽くしてきた。77~79年ツアー、91年UNIONツアー、96年のKEYS TO ASCENSION、99年LADDERツアー、02~03年ツアー、13年THREE ALBUMツアー等々。どれも素晴らしい演奏ではあったが、それがライヴ盤として発売されると、どれも少しずつ何かの不足を感じてしまって実は細かいストレスを感じていた。例えば77~79年であればそもそも鍵盤のパイプオルガンの音色が再現できないし、91年以降は肝心なところでパイプオルガンの音色がミックスが引っ込み気味だったり、鍵盤によるコーラスパートの再現が不足気味に感じたり、極めつけは近年のハウ爺のハラハラするギターワーク(苦笑)。しかし今作のTODMOBILEとジョンアンダーソンのヴァージョンはその全ての音色やバランスが完璧。ギターも完璧(笑)、ハラハラする心配もない。完璧どころかオーケストラや女声合唱団が加わることで期待値を上回った盛り盛りの演奏で、上記のあらゆる細かいストレスが吹っ飛ぶ。今のジョンアンダーソンが歌うから少しキーは下げられているが、そんなことが全く気にならないくらいの見事としか言いようがない演奏である。

なお、本作DVDはPAL形式なので国内の普通のDVDプレーヤーでは再生できない。ユニバーサルプレーヤーかパソコンでの再生が必要。私はパソコンで再生している。パソコンで再生する場合は言うまでもないがパソコンのショボいスピーカーではこの荘厳で豊潤なサウンドのAwakenは楽しめない。パソコンにイヤホン挿して存分に楽しむべきである。また、この映像はジョンアンダーソン公式やYoutubeにもUPされているのでそちらでも十分楽しめるが、くれぐれも音はパソコンにイヤホン挿して聴いて下さい。こんな素晴らしいAwakenは是非とも所有していたいと思う人は、この珍しいアイスランド盤の本作品を購入してみても良いのでは(笑)。

(2015/11/15追記:ガーデンシェッドさんの在庫分は売切れたそうです。)

嫌なことも辛いことも全部忘れてしまえそうなこの素晴らしいAwaken、私は所有出来て幸せである(大ゲサか!)。

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2015年10月31日 (土)

【Short Review 6】 フィル・コリンズ 「ユール・ビー・イン・マイ・ハート」 (PHIL COLLINS "You'll Be in My Heart")

引退したり復帰したりを繰り返していたフィルコリンズが、再びアルバム制作やツアーをする旨を表明したそうである。FAITH VALUEやBOTH SIDESのデラックスエディション発売で勢いをつけてってところであろう。ジェネシスは大好きな私であるがスティーヴハケットは結構聴くけどフィルコリンズのソロはさほど興味はない。

ところが今回の復帰のニュースを見て、そう言えばフィルコリンズのソロコンサートに行ったことあったなぁ・・・、と突然思い出した。急に思い出したくらいだから今まで綺麗サッパリ忘れていたのである。確か就職する直前、大学を卒業する前の90年2月頃だったか、大阪城ホールへフィルコリンズのソロ来日公演に行っていたのである。ジェネシスでもソロでも売れまくって、わが世の春状態だったであろうフィルの来日、東京は3Daysくらいあったのかなぁ、大阪はあの巨大な大阪城ホールだったんだからその頃の大物ぶりは何をかいわんや、である。それほど興味が無いのに行ったのは、バイトしてたCDショップにレコード会社さんから招待券が回って来てて、他に行く店員さんがいないから仕方なく私が行ったんだと思う。少なくとも自分でチケットを買ったのではない。だからチケットも手元に残っていないしパンフも買っていない。そしてさすが招待券だけあってイイ席だった記憶がある。前から20列以内のセンターブロックほぼど真ん中だった。あまり詳しくないからセットリストも憶えていないし数曲のシングルヒット曲以外は全くなんの曲かも分からないっていう、そんな状態。印象に残っているのはフィルのサービス精神旺盛なエンターテイナーぶり。流暢とまでは言わないがMCの半分以上は片言の日本語でペラペラしゃべっていた。今思い出してもそればかり思い出す。近年すっかり元気を無くしていたフィルとの落差が大き過ぎる。

そんな私が唯一、持っているフィルコリンズのCDが掲題のシングルCDである。

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以前にベスト盤も持っていたが部屋中探しても見当たらないのでいつかのタイミングで中古屋に売ってしまったんだろう。このCDはディズニー映画「TARZAN(ターザン)」の主題歌で、とてもメロディが素晴らしくて、これだけは未だに時々聴いているしカラオケに行ったら歌いたいくらい。昨年に東京の音楽仲間でカラオケオフに行ったときに歌ったかな? どうだったかな? 忘れた。マイミク某Mちゃんに教えてもらったんだがディズニーの曲はディズニーのサウンドトラックとかでしかアルバム収録は許可されないらしく、フィルのソロアルバムやベストアルバムには収録されていない。なのでコレを聴きたいと思った時にやむなくシングルCDを買ったんだった。

ジェネシスの幻影は今現在のスティーヴハケットの活動を追えば十二分に楽しめるし、むしろハケットにしかジェネシスの世界観は再現できないだろうとさえ思う。フィルの活動再開は軽~く追ってみようと思う。今まであまり詳しく聴いてこなかった分、逆に大いに楽しめる余地はある気がするし、もし次作の内容がメロディアスで気に入ったりすれば来日公演を望むかもしれませんな。

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2015年10月11日 (日)

【Short Review 2】 BEGGS BOOTH D'VIRGILIO HACKETT LONGDON REED "SPECTRAL MORNINGS 2015"

スティーヴハケットの名曲スペクトラルモーニングスが、パーキンソン病治療支援チャリティシングルとして再録の上で発売された。

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チャリティ目的であることはちょっと置いておくとして、普段こういう再録モノはあまり興味はないんだが今回はハケット超名曲であることに加えて、元々ハケットのギター中心のインスト曲が歌詞の付いたヴォーカル入りで録音されたとあって、それはちょっと面白そうってことで購入してみた。以下写真のように4ヴァージョン収録。

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ライフサインズで存在感を示し、ハケットのバンドやスティーヴンウイルソンのバンド等、大物から引っ張りだこのニックベッグス、加えて元スポックスビアードのドラマー兼2代目ヴォーカリストだったNick D'Virgilio(何て読むの?笑)、張本人のハケット自身も参加している。

そう言えばニックベッグスは自身が中心となったプロジェクト、THE MUTE GODSをマルコミンネマン、ロジャーキングとのトリオで始動させていて、2016年1月には新作発売予定との事でそちらも楽しみ。

Nick D'Virgilio(何て読むの?)が所属したスポックスビアードも来月11月にはニールモーズが書いた20分近くの未発表新曲入りベストが発売されるとの事。この未発表曲には歴代3ヴォーカリストが共演しているとの事でコレも楽しみである。そもそもニールモーズの作る曲は金太郎飴の如く(良い意味で)メロディアスでハズレが無いし。

・・・みたいな感じで豪華メンバー参加の今回のチャリティシングル、歌詞の付いたヴォーカルヴァージョンを早速聴いてみたが、う~ん、やはりハケットのロマンティック&メロディアスなクリアーなギターの音色で聴き馴れていたせいかやっぱりちょっと違和感が。。。でも決して悪くはない。歌自体も上手いしコレはコレで聴ける。でもなんかやっぱりコレを聴くと改めてオリジナルを聴きたくなるところがこういう再録モノの限界だな。オリジナルを超えることは容易ではない。でも元々名曲だけあって曲の良さは失われていないからそれで良し(どっちやねん!!)。

現在のハケットの最新ツアーの2部構成の1stセットがこのスペクトラルモーニングスで始まっていて、もう今から来年2016年の来日公演が楽しみでしょうがない。いきなりスペクトラルモーニングスやで。オープニングから感動すること確定。

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