2018年8月10日 (金)

3(KEITH EMERSON, CARL PALMER, ROBERT BERRY) "LIVE ROCKIN' THE RITZ"

すっかり暑さにやられて2週間ブログ放置してやったぜ。いや、3.2のレビューを読んで欲しくてワザとしばらく更新しないようにしたってのもあるんだけど。業務が盆休み進行でとにかく今が年間で一番の繁忙期。毎回の泊まり勤務のたびに明けの朝は疲れ切った放心状態で帰宅して、昼間寝ても疲れ取れず公休日も何もせずに過ごす感じ。連日最高気温が38度の京都ではさすがに何もする気が起きないし音楽を聴く気もしない。ましてや、時々SNSでも言ってるけど、面倒臭いプログレ、ジタバタしたジャズロック、暑苦しいHR/HMなんてもってのほか。この2週間で辛うじて聴いた音楽って言ったらすっかりお気に入りの3.2と、あと夏でも気持ちよく聴けるプログレであることがハッキリ分かったIT BITESの2nd、あとはAOR系のマクサスくらい。なので、そういう繋がりだからしょうがないんだけどSNSのフレンドの皆様のプログレだのHR/HMだのって暑苦しい書き込みは全てスルー。もう目障りでしかない(フレンドの皆さんスンマセン、笑)。

昨日今日は珍しく京都の最高気温は35度を下回って、32~33度くらいだと涼しく感じるのよマジで。慣れって怖いよね。家で今もエアコンなしで平然とブログ書いてるし。この後いよいよ世間様では盆休みという事で、という事は拙の業務は年間最大の忙しさとなる。盆明けるまで多分ブログどころじゃなくなるのでここらでブログを更新しておこうかと。

何とかロバートベリーの3.2を盛り上げて来日に繋げたくて、ロバートベリーネタで行きたいんだけれども、中古で収集を試みたロバートベリー関連のCDが思ったように集まらず、あ、そう言えば本年2018年の初めごろに3(スリー)のライヴ盤が出てたよなってことを思い出して、山積みになったCDタワーから掘り出した。そうそう、買って1回チラッと聴いたきり放ったらかしだったんだ。それが掲題のライヴ盤。

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2015年にも3(スリー)のラジオショー音源LIVE IN BOSTONが公式化して出ていた。その時はちょうど京都に帰郷して仕事探し中だったから時間があって、めっちゃウダウダとブログ記事を書いたんだった。プロレス界のゴタゴタと引っ掛けて書いたのは、プロレスに興味無い人にはウザかったかもしれないけど、けっこうアレで的を点いているというか、ロバートベリーと3(スリー)結成の流れをうまく説明できたんではないかと我ながら自画自賛しているww。

前作は88年4月15日ボストンでのライヴ、そして今回のライヴ盤はその前日、88年4月14日ニューヨークでのライヴである。ボストン同様にFMラジオショー音源。今回も一応公式盤である証拠に、カールパーマーとロバートベリーがブックレットにコメントを寄せている。

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音質的には正直厳しくて、アメリカ車のカーラジオ向けのような、音がダンゴになっている感じ。演奏の方は特に破綻なく勢いに乗った演奏がタップリ聴ける。例によって走りまくるカールパーマーのドラム、全然負けてないぜとばかりに弾きまくるキースエマーソン、そして走りまくる両者に余裕で対応する若きロバートベリーが大変頼もしい。

小さめのクラヴやライヴハウスを選んでの88年の北米ツアー終了後、2ndアルバム制作にやる気満々のロバートベリーに対して、すっかりやる気をなくしたキースエマーソンによってあっさりとバンドは終わってしまった。3(スリー)のアルバムも、そしてこのライヴ盤で聴ける演奏も大変充実したものであることははっきり認識出来るんだけども、80年代後半という時代の需要に合わなかったのだろう。EL&Pを見せたいのか、エイジア風産業ロックを見せたいのか、ゲフィンレコード、マネージャーのブライアンレーン、そして当の本人たちも売り上げ状況を眺めつつ、その立ち位置が探り探りだったのかも知れない。実際、88年に行われたアトランティックレコード40周年コンサートでの3(スリー)の出演は、当時国内でも深夜にTV放映されて私もVHSビデオで録画して何度も観たけど、3(スリー)ではなくEMERSON & PALMER名義にされてたしww。

そのような周囲の状況を常に鑑みる必要があった当時とは今は違う。小さな需要があるだけでもフロンティアーズのような独立系レーベルが食い付いてくれるし、もしかしたら来日公演だってあるかも知れない。少なくともロバートベリー本人はワールドツアー、そして日本公演を実現したがっているのだから、あとはしっかり3.2が売れてくれればきっと来日公演も実現すると思う。拙ブログごときでもその一助になればと思うのである。

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2018年7月27日 (金)

【全曲レビュー加筆】 3.2 「ザ・ルールズ・ハヴ・チェンジド」(3.2 "THE RULES HAVE CHANGED")

まずは最近恒例の、あそこが痛いここが痛いの初老トークから。先週あたりマジで疲労がピークに達していたのか胸の動悸と右脇腹の痛みに加えて、職場でほんの2時間ほど仮眠したその2時間で首を寝違えてしまい、その後3日間は首が回らないほど痛くて難儀した。更には口内炎が出来て、普通口内炎って1箇所出来ただけでも痛くて辛いのに、なんと同時多発的に5箇所も出来てしまって超不機嫌モード全開。痛くて痛くて、梅干しなんて食べようものなら口内炎に染みて激痛でヒーーーッ!って叫びたくなるくらい。同時に5箇所も口内炎が出来るなんて初めて。よほど疲れていたんだろう。チョコラBBプラスを飲みまくってようやく治まった。地域の所用も責任感のみでほうほうのていでやり切って、とりあえず上半期の取り組みは終了。しばらくは仕事以外の時間は徹底的に静養することに決めたからな。絶対にな。

さて、久しぶりにワクワクする楽しみな新譜がリリースされた。ロバートベリーが生前のキースエマーソンと制作しかけていたマテリアルを完成させた、その名も「3.2」名義の新譜と、期待のプログレプロジェクト、ザ・シー・ウィズインの新譜のそれぞれ国内盤が、珍しく発売日前日の今日無事にウチみたいな田舎に到着した。今回は早速3.2の新譜レビューいってみる。

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3.2は言うまでもなく、キースエマーソン、カールパーマー、ロバートベリーのトリオバンド「3」の続編であることを意識したグループ名である。2016年に自ら命を絶ったキースエマーソンが生前にロバートベリーと制作を進めかけていたプロジェクトとの事。その詳細は本作のライナーに詳しいのでココでは触れない。実際にはエマーソンの逝去によって制作がストップしたものを、改めてロバートベリーが独力で完成にこぎつけた作品となる。当初本作のリリースが公になった当初は、エマーソン、ベリー、そしてカールパーマーも参加していたらイイのにな、なんて妄想したけど上記の通り、エマーソンとコラボ制作した楽曲、またベリー単独作を、まるで3の続編のごとくロバートベリーが作り上げたもので、鍵盤、ギター、ベース、ドラムの全てをロバートベリーが演奏している。ベリーとしては勿論カールパーマーの参加も希望したけれども、ELPレガシーで忙しいパーマーの参加は叶わなかったとの事。なんだそうなのかぁ~って残念に思ってはならない。むしろこの演奏の、エマーソンになり切りっぷり、カールパーマーになり切りっぷりはそれはそれは見事なもの。パッと聴いたらエマーソンやパーマーが演奏してる場面が目に浮かびそうな音の鳴り響き方である。ロバートベリーのまさにマルチプレーヤーとしての本領発揮、同じマルチプレーヤーと言われるビリーシャーウッドよりもロバートベリーの方が個人的には好きかな。音の響かせ方がなんか好み。もしエイジアがどうしてもライヴ活動を継続するならジョンウェットン大先生のベース&ヴォーカルの代打はビリーシャーウッドじゃなくてロバートベリーでもいいんじゃないの?ってマジメに思ってるくらいだから。

内容についてだけど、レビュー記事を書こうかどうしようか正直迷った。まず第一に本作ではロバートベリー本人のペンによるライナーノーツがあって、しかも全曲解説www。更にはその内容はエマーソンが命を絶つ直前の、ベリーとエマーソンの電話でのやり取りなんかも語られていて、実に切々としたエモーショナルなもので、思わずお気楽にレビュー記事なんて書く気が失せてしまったのだ。2016年に日本のビルボードライブで1日2公演×4日間というスケジュールのセッティングに、どれほどエマーソンが悩んでいたかが、このベリーのライナーからもあからさまに伝わってきて、読んでて辛くてしょうがないのだ。

それで全曲解説まであるので拙ごときの全曲レビューは控えて、とりあえず音だけの感想を記しておこう・・・と思ったのだけれど、何度も聴き返したくなるほど気に入ってしまったのでやはりここは潔く?自分の感覚なりの全曲一言レビューいきます。

① One By One
いきなり堂々たる7分超えのプログレハード曲。オープニングとエンディングはノルウェーの作曲家グリーグのピアノ小品から影響を受けたらしいピアノフレーズ。壮大な歌メロあり、また渋くジャジーなピアノソロあり、エマーソン風のオルガンソロありと、まさに昔の日本の洋楽評論家風に言えばクラシック、ジャズ、ロックを融合したまさに定型的な古典的プログレ作。しかし音像は80年代後半のようなシンセのキラキラ感や拡がりも包含していて古さを感じさせない。その素晴らしさに早くも私は昇天した。

② Powerful Man
88年の3(スリー)で言えばTalkin' Boutのような、豪快で爽快で前向きなメロディの気持ちのイイ曲。最初、先行して公開されたPVを視聴した時はあまり面白味を感じなかったのだけど、こうして作品全体を聴いた後で俯瞰してみると、このポップさはなかなか良いアクセントになっている。ワタシ個人的には最初のネガティヴな印象から一変して、繰り返し聴きたくなる曲の位置付けになってしまった。

③ The Rules Have Changed
タイトル曲は寄せては引く波のようなシンセサウンドの拡がりから叙情的な歌メロが始まる。こちらの曲も7分近くの長さだけど曲後半からカッコいいユニゾン的なキメフレーズ、更には少しヘヴィなギターリフの上をシンセソロの展開があり、長さを感じさせない飽きさせない展開が見事。

④ Our Bond
キースエマーソンという偉大なミュージシャンを失った喪失感を表現したとあいう悲しみに満ち溢れたメロディの曲。エマーソンへのトリビュートの意味もあるのか曲後半のシンセソロで一瞬だけエマーソンのライヴのアンコールでお馴染みのAmerica的なフレーズが出てくる。

⑤ What You're Dreaming Now
1987年の時点でエマーソンからベリーに与えられていた楽曲を今回ベリーが完成させたとの事。豪快なカッコいいリフの上をベリーが開放的に歌い上げる。当時のエマーソンが後の再結成ELPのブラックムーンでも表現したヘヴィなリフがとても印象的。

⑥ Somebody's Watching
本作リリースが告知された時点で発表されたリーダートラック。最初聴いた時はエマーソンが弾いてるとしか思えなかった勇壮なエマーソン節、実は全部ベリーの演奏であると今回知って、ベリーの多才ぶりに感心した次第。誰が聴いても3(スリー)の続編として受け入れることが出来る、メロディも爽快なプログレハード曲。見事過ぎる。

⑦ This Letter
アコギとヴォーカルのシンプルでご機嫌な曲。途中から実に豊かなアレンジが施されこれまた飽きさせない。こういう音、なに風っていうんだっけ? ちょっと私の音楽的語彙が足りなくてうまく言えないんだけど。

⑧ Your Mark On The World
本編ラストは、静かに始まったかと思えば性急なリズムの上をテクニカルな鍵盤ソロが駆け巡る。これもまたエマーソンが作りそうな、演奏しそうな雰囲気全開。実にドラマティック。

--- Japanese Bonus Track ---

⑨ Sailors Horn Pipe
日本盤のボーナストラックはこれまたいかにもエマーソン風な展開やメロディ、演奏をパズルのごとく繋ぎ合わせたような、エマーソン風プログレ曲。コレはコレで思い入れ込みで充分楽しめる。

以上、繰り返しになるけど演奏は全てロバートベリーによるもの。上でも述べたけどその演奏ぶりは鍵盤に関してはフレーズも音色使いもエマーソンそのもの、ドラムも黙って聴いていてカールパーマーが叩いているよと言われれば、そうだねって言ってしまいそうなそれらしい演奏。従って実際のサウンド全体はコレはもうまさに「3」そのもの。まさに「3」の続編である。プログレ、ハード、メロディアス、ドラマティック、それらの要素が高い次元で融合した見事な逸品である。「3」的な音であること、のみをディールの条件としたフロンティアーズレコーズの希望通りのサウンドであり、ロバートベリーの希望通りのサウンドであり、我々ファンの希望通りのサウンドである。それでもあえて88年の「3(スリー)」との違いを見出すとすれば、当時はエイジアの後釜としてゲフィンレコードからのプッシュ、というかヒットさせなければならないプレッシャーのあった「3(スリー)」とは違って、今回はよりプログレ感が強めな感じがする。プログレハードかつメロディアスで、更にキレも良くて爽快なサウンドでもある、という久々にすっきりと楽しめる新譜である。

あとは何しろロバートベリー本人の全曲解説が封入されてるので、是非それを読んで下さいって感じ。また、エマーソンへの思い、暗礁に乗り上げた制作を独力で再開させた思い、それら込みで聴けば二重三重に本作を深く聴くことが出来る。ここは是非ベリーのセルフライナーの日本語訳がついた国内盤を買うべきだろう。

見事過ぎる「3(スリー)」の続編であるが故に、ロバートベリーの才能が遺憾なく発揮されたと言ってしまってイイのかは何とも言えないけれども、プログレハードなロバートベリーが好きな人にとっては最高の作品となった。同様の傾向のベリーを楽しみたい場合は、幻の第2期GTR用の楽曲や、「3(スリー)」の2nd用に用意していた楽曲を収めたソロ作「Pilgrimage To A Point」をお勧めする。何度でも聴ける逸品だから。以前に「3(スリー)」のライヴ盤を取り上げた記事でちょっとだけ触れてます。また、昨年にはロバートベリーも参加した「ALL 4 1」の作品も取り上げている。

最後に、本作リリース情報が出た頃にメッセンジャーでロバートベリーと拙がやり取りした内容を載せてておこう。

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どうでしょう、来年2019年の早い時期に日本で会おう、って言ってるよねコレ。単なるリップサービスじゃないことを祈りながら、是非エマーソンの無念を晴らすような来日公演が実現することを切望したい。

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2018年4月 4日 (水)

BS-TBS 「SONG TO SOUL エイジア/ヒート・オブ・ザ・モーメント」(2018年 3月18日 23:00放映分)

こんな事ダメなことなんだけど、先日の泊まり勤務で早朝の時間帯に眠くて眠くて仕方なくて、軽く寝落ちしながらの業務となってしまった。しんどくてもそう簡単に寝ない私が、その日は泊まり勤務の連勤で、しかも僅かながらの仮眠の時間にしっかり寝られず、さすがに疲れが溜まったのだろう。危うくお客様の前で白目を剥くところだったぜ全く。

泊まり連勤が終わって本日公休。花粉症の重症患者の私である故に、花見なんてもってのほか。この時期は出来るだけ雨が降って欲しいと心から願うものである・・・。それでも今朝は疲れてたからかぐっすり眠れてスカッと目が覚めた。外には出たくないけどウォーキングはしたいし・・・、と思っているところで例によってオカンから鬼指令。徒歩20分のスーパーでサランラップが安売りしてるから買って来いと。お一人様2本までだから、レジを2回通って4本買ってこいだと。ハラを決めて、頭にタオル巻いて、メガネかけて、マスクして、と花粉症対策の重装備でウォーキング兼ねて外出。外に出たからには桜を愛でながら歩こうじゃないかとアイホンのカメラ構えながらだったけど、何の事は無い、京都は連日の夏日だからなのか、もう桜は半分散っとるし全然写真映えしないのでガッカリ。スーパーのレジを2回通ってサランラップ4本買ってきたわな。

午後は地域の所用の事務作業を済ませてブログでも、と思っていたところでクリエイティブマンからキングクリムゾン来日決定のメールが。ひとしきりSNSで盛り上がり、SS席2万円に驚愕しつつ所用を済ませる。2万の席にするか1万6000円の席にするかは2~3日考えてからクリエイティブマン3A会員の最速先行予約に臨むことにして結論は後回し。大阪2DAYSあるけど、ま、大阪1日だけでイイかな。前回2015年は1万5000円だったのに何で5000円も上がってるんだとか色々思うけども行くという結論は動かないし、その頃にはやっと現会社に入社して初のボーナス支給もある事だしよく考えよう。

さて、ようやくというか一応は拙ブログでも取り上げないワケにはいかないだろう、先日のBS-TBS「SONG TO SOUL」のエイジア/ヒート・オブ・ザ・モーメント特集。録画しといたやつを2周ほど観た。これと言ってビックリするような内容では無かったけど、所々気になる話もあったので取り上げておく。

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スティーヴハウ、カールパーマー、ジェフダウンズ、ジョンカロドナー等々、日本の番組としては可能な限りのインタビューを試みていて、その意味では好感の持てる番組だったと思う。アメリカウケするビッグセールスを目指すスタジアムロックバンドにしたいA&Rジョンカロドナーと、メンバー、特にハウ爺やカールパーマーとの駆け引きがあったことは、ビジネスとミュージシャンの誇りの間でのアリがちな姿が垣間見えて興味深かった。

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バグルスのラジオスターの悲劇の特集の時にもあったけど、ジェフダウンズによる作曲の過程の解説も、おぉー、なるほど~、とちょっと感心する部分で、さすがに曲そのものを掘り下げる番組だけあって面白い。ポップな曲やなぁ~、と聴き流す曲が実際には凝りに凝ったコードを使った曲のストラクチャーを考えていたことには、改めてこの曲を聴き直すイイきっかけにもなる。

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しかしリアルタイムでツイッター等でウケて盛り上がっていたカールパーマーのコメント、へぇ~そんなんだぁ、と素直に受け取っていいのか、いやいやホンマかいな、と笑っていいのか、私のような音楽的素人にはよく分からない。

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プロのドラマーが言うのだから素直に受け取った方がイイのかなとは思うけど。確かにヒートオブザモーメントは途中えらいテンポアップするよなとは昔から思っていたけど、ワザとやっていたとはこれまた新しい発見。それでも自分のテンポを崩さないジョンウェットン大先生に対してEL&Pのグレッグレイクは一緒にテンポアップしてしまうと軽くDisってるのはやはり笑える。

バンドの結成に関するストーリーは普通に知られているエピソードが改めて語られる感じであった。

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なんかもっと、一番最初のスーパーグループ計画だった、リックウェイクマン、ジョンウェットン、カールパーマー、トレヴァーラビンの4人編成計画からどう変わっていったのかとか、そんな話があればオオッって前のめりになったんだけど、さすがにそこまでは無かったな。そもそもヒートオブザモーメントはウェットン/ダウンズ作だし、そんな編成だったらヒートオブザモーメントは生まれなかったわけだから。あと、なんでヒートオブザモーメントと、バグルスのラジオスターの悲劇は最初の歌メロが似ているのかとか、せっかく双方の曲の作者であるジェフダウンズが楽曲のストラクチャーを説明してくれてるんだから、突っ込んでみても良かったのでは?とか、そんなことを気にするのは私のようなバカなマニアだけか(笑)。

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2017年5月 9日 (火)

EDDIE JOBSON & MARC BONILLA (tribute to John Wetton and Keith Emerson) FALLEN ANGELS TOUR 2017 ライヴ音源(Apr 26, 2017 @ Boerderij, Zoetermeer NETHERLANDS)

GWの激務をタイトな勤務シフトで乗り切って、しばらく緩めの勤務シフトになる。コレでこのあと夏のお盆までは穏やかな仕事の日々となるので少し爽やかな気分。GWが終わって超ブルーな気分で仕事に戻った方々には重たい今週だろうけどもね。しかしながら私はこれから地域のいろいろ所用が忙しくなって、コレは何とか充実の日々へと転換できるように頑張らねばと心新たにしているところである。

ブログは気が向いた時に書けるだけ書いておこうという事で、特にネタの選別ポリシーも無く、たまたま気が向いた時に有ったネタを書くので、今はそれじゃないだろ、って思う方もいるかも知れないが、私の備忘のようなものなのでそこはご勘弁を。

そこで今回は、GW激務が終わって昨日朝に泊まり明けで帰宅して、いつも利用しているライヴ音源サイトをチェックしたらようやくUPされていたのが、掲題のエディジョブソン&マークボニーラによるジョンウェットン大先生&キースエマーソンのトリビュートツアー音源である。英国2Daysのあとを受けてツアー3公演目にあたる4/26のオランダ公演。早速DL入手して軽く聴いてみた。アコースティックライヴなので正直それほど期待してなかったんだけども、聴いてみるとこれがすっかり聴き入ってしまった。

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言うまでもないけど編成は以下。

Eddie Jobson: keyboards, violin
Marc Bonilla: acoustic guitar, vocals

セットリストは以下(音源UPした方のインフォに従って記載)。

(Eddie Jobson talks)
Trilogy
Starless
Rendezvous 6:02
In The Dead Of Night
By The Light Of Day
Nostalgia
Violin Solo
Piano Medley (incl. The Barbarian / Take A Pebble / Metamorphosis / Jeremy Bender)
Bitches Crystal
Fallen Angel
(Marc Bonilla talks)
A Place To Hide
From The Beginning
Carrying No Cross
Lucky Man

そりゃ、フルバンドでの演奏の方がイイに決まってるんだけども、こうしてアコースティックデュオの編成でやると、むしろ曲そのものの良さがかえって際立ってくるのが分かる。名曲とはそういうもんなんだと思う。思わず聴き入ってしまうのはそうやって、曲そのものの良さを感じるからだろう。また、オーディエンス録音とは言え、アコースティックデュオで音数が少ない分、非常に綺麗に録音されているのも聴きやすさを助長していてポイントが高い。マークボニーラはソロアーティストとしても実力者だけど、キースエマーソンの相棒としてEL&Pの曲を演奏して歌ったりもしていたし、今回もEL&Pのみならず、クリムゾンのスターレスやフォーリンエンジェル、UKのインザデッドオブナイトやランデヴーといった曲をジョンウェットン先生に代わって歌っていて、そこにあまり違和感を感じない。まるで昔から自分の曲であったかのような堂々たる歌いっぷりで、ヴォーカリストとしての実力も垣間見えてくる。ビリーシャーウッドがエイジアの曲の先生の代わりに歌う違和感に比べれば、とってもフィットしている。もちろんエディジョブソンもUK曲以外の、クリムゾンやEL&Pをまるで自分の曲であるかのように澱みなく演奏していて、借り物感が無いのはさすがである。特にクリムゾン曲は、自らの音楽史に一瞬クリムゾンに関わっていたことをこれ見よがしに記載するだけのことはある(笑)。そしてしっかりノスタルジアのような自分のソロ曲も演奏して、ピアノメドレーでは、先生もエマーソンも何の関係も無いはずの(笑)、カーヴドエアのメタモルフォシスまで入れ込んでいるあたり、誰よりもこのツアーをやりたかったのはご自分自身だったのではないかと勘繰ってしまうくらい(笑)。っていうか、それにしても改めてカーヴドエアのメタモルフォシスのピアノフレーズは気品があって本当に素晴らしい。

エディジョブソンには、もうこれで演奏活動は終わりとか、そう堅いこと言わず、どんどんステージ活動も続けて欲しいもんだ。今回のトリビュートツアーも、いずれ日本公演を企画する呼び屋が現れて欲しいし、収支さえ計算が立てば日本にも来てくれるものと勝手に確信している。

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2016年12月 9日 (金)

グレッグ・レイク追悼:グレッグ・レイク 「イッツ・ユー、ユーヴ・ガッタ・ビリーヴ」 (R.I.P. GREG LAKE : GREG LAKE 'It’s You, You've Gotta Believe')

有名ミュージシャンが亡くなるたびに、めっちゃファンでも無いにもかかわらず、先を競うかのように、「RIP (誰々)」、「RIP (誰々)」・・・と、ネットで呟きまくる人のことを、「お悔やみオジサン」といってネットで嘲笑の対象になってるそうだ。我もある意味気を付けなければいけない(苦笑)。でも、そのミュージシャンの本当のファンなら追悼の意味で心から「RIP・・・」と呟くのは自然でもある。

歴史的ビッグイベント(になるはずだった)エイジアインエイジアからちょうど33年、予想も覚悟もしてなかった、グレッグレイクの逝去の報、コレはさすがに驚いた。以前より癌で闘病中だったとの事。今年3月のキースエマーソンの自殺に続いて、まさか年内にEL&PのEとLが世を去るとは思わなかった。

拙ブログでも何度も何度も触れてきたけど、私が洋楽に入ったきっかけは、高校2年生だった83年の夏頃、KBS京都というAMラジオで平日夜10時から放送されていたハイヤングKYOTOという番組で、金曜担当のDJ若宮てい子さんの担当日が洋楽中心の番組でエイジアのドントクライを聴いたのがキッカケだった。その心にグッとくるメロディとドラマティックなサウンドにドハマリしてエイジアのファンになり、エイジアを入り口として洋楽を聴くようになった。それまで中学生の頃からオフコースとかチューリップとか日本のニューミュージックと呼ばれていた音楽を聴いていた私の大転換だった。

そして、エイジアに続いて2番目に聴いたのがグレッグレイクだった。EL&Pではない、ソロアーティストとしてのグレッグレイクである。なぜエイジアに続いて2番目にグレッグレイクに興味を持ったのか、それは83年という時を意識して頂ければ簡単である。エイジアにハマった83年夏から2ヶ月ほど経った83年10月頃だったか、同じく先述のKBS京都ラジオのハイヤングKYOTO金曜日でDJ若宮てい子さんから、来日が決まったエイジアの緊急ニュースとして、ジョンウェットン脱退、後任にグレッグレイク加入、という話題に触れていた。時代を熱く盛り上げていたエイジアの中心メンバーの脱退という話に、エイジアファン初心者だった高2の私は驚きつつ、番組では早速、後任のグレッグレイクを紹介する意味だったのか、掲題のグレッグレイクの「イッツ・ユー、ユーヴ・ガッタ・ビリーヴ」をオンエアしたんだった。鍵盤シンセ中心のサウンドに雄大な歌メロと雄大なグレッグレイクのヴォイス、これはこれでエイジアのドラマティックなサウンドに合うんじゃないかとに興味を持った。

(該当の曲がYoutubeにあったので貼ってみました。)

この時点でエイジア初心者、洋楽初心者である私は、このグレッグレイクという人が70年代には有名なプログレバンド、EL&Pのメンバーだったという事も詳しくは知らなかった。そう言えばエイジアのアルファ国内盤LPのライナーに、そんな名前が載ってたかな?って程度の知識。なのでグレッグレイクの「イッツ・ユー、ユーヴ・ガッタ・ビリーヴ」という曲を、何の先入観も無く聴けたのだった。

この後、早速京都のレコード屋さんでこの曲が収録されたグレッグレイクの2ndソロ「マヌーヴァーズ」(MANOEUVRES)の輸入盤レコードを購入。これが私が買った洋楽LPとしては、エイジアのアルファ国内盤に続いて2枚目の洋楽アルバムだったのだ。半分がゲイリームーアとの共演によるハードロック的な楽曲群、残り半分がグレッグレイクの歌中心のメロディアスな楽曲群だったと記憶しているが、正直、何度も繰り返し聴いたのは「イッツ・ユー・・・」だけだった。それほど上記の番組でエイジアの新メンバー、グレッグレイクの最新アルバムからの曲、として紹介されオンエアされたこの曲のインパクトが私の頭に残ったのであろう。

後から冷静になって、グレッグレイクとゲイリームーアの組み合わせによるハードロックな曲をグレッグレイクが歌うってのには、なにかフィットしない違和感を感じた。更にジョンウェットンの後任として加入して来日したエイジアインエイジアは、VHSビデオソフトを購入して何度も見たけど、ソロ曲「イッツ・ユー・・・」の歌手グレッグレイクの素晴らしさは、ジョンウェットンが作ってジョンウェットンが歌った楽曲を、歌うグレッグレイクからは感じられず、これまた微妙な違和感が残り続けていたのであった。

キースエマーソン追悼記事の時にも触れたけど、せめて92年の再結成EL&Pの来日公演を観れたことは幸運であったと思う。また、2013年のグレッグレイクのソロ来日公演も、ギリギリまで行こうかどうしようか迷った末に、やっぱり行ったことはこれまた幸運であった。しかし、歌手グレッグレイクの本当の実力を思い知ることが出来るのはこの80年代のソロ作であったような気がする

いま改めて聴いてみてもこの「イッツ・ユー・・・」におけるグレッグレイクのヴォーカルは、歌手グレッグレイクの実力と素晴らしさを端的に示す名唱だと思う。もっと有名なキングクリムゾンやEL&P、またはEL&Powellでの彼のヴォーカルにも全く引けを取らない名唱と言ってしまってもイイでしょうって、個人的に言い切れる自信がある。70年代プログレミュージシャンが、時代との折り合いの付け方に苦労した80年代前半、ご多分に漏れずグレッグレイクが発表した2枚のソロアルバムも埋もれがちではある。しかし時代を経て改めて聴いてみると、素晴らしい名曲だったことがわかるのである。

私が、私に対して残念なのは、そのことに気付くのに、グレッグレイクの逝去という報に触れてようやく認識できたというタイミングの遅さである。高2の時に買った本作収録のグレッグレイクの2ndソロ「マヌーヴァーズ」(MANOEUVRES)は、随分前に中古屋さんに売ってしまった。慌ててグレッグレイク監修による1stソロと2ndソロ「マヌーヴァーズ」(MANOEUVRES)の2 in 1のリマスターCDを注文する私なのであった・・・。

今日は「お悔やみオジサン」と嘲笑されても構わない。R.I.P GREG LAKE.

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2016年3月12日 (土)

キース・エマーソン追悼:エマーソン・レイク&パーマー 「将校と紳士の回顧録」 (R.I.P. KEITH EMERSON : EMERSON LAKE & PALMER 'Memoirs of an Officer and a Gentleman')

今日の早朝から訃報を目にしてそのまま眠れず既に寝不足。第一報はQEDGマネージメントからでキースエマーソンが逝去したとの事。その後の死因についての各種報道はファンとしては受け入れがたい辛い内容であるしせめてそこだけはウソであってほしいと思うのだが・・・。

いずれにしてもキースエマーソン71歳、逝去されたこと自体は事実で受け入れるしかない。既に多くのミュージシャンから追悼メッセージが発信されているが、ここでは拙ブログらしくエイジアのメンバーのツイッター上での追悼メッセージを記載します。

中でもEL&P時代のバンドメイトでもある、カールパーマーの心痛はいかばかりか、心中察して余りある。

私がEL&Pを知ったのは高校3年生のころだったか。拙ブログで何度も言ってきたように洋楽に入ったキッカケは高校2年生の83年にエイジアのドントクライを聴いてから。エイジアのファンになり、その構成メンバーが70年代プログレの有名ミュージシャンだという事を知ったのと、加えて当時生徒会の副会長をさせてもらっていたんだが、その時の生徒会長の友達がYMOの大ファンでシンセサイザーミュージックの大ファン、その流れでEL&Pも聴いていて、その影響もあって70年代プログレ大物バンドの内では最初に聴き始めたのがEL&Pであった。そしてこれまた拙ブログで何度か言ってきたが私には業務その他の超多忙による音楽ファン歴的ロスト10イヤーズがあって、2005年とか2008年のキースエマーソンの来日公演は行っていない。来月の来日が幻になったことでそのことが若干悔やまれるが、それでも救いは92年の再結成EL&Pのブラックムーンツアー来日公演は参戦してまだまだ現役度全開の演奏を十二分に堪能できたことである。

思い出を長く話せばキリが無いが、そんな中で実は意外に好きなのがラヴビーチである。

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普通は頭脳改革とかタルカスとか展覧会の絵とか言うんだろうが、もちろんそれら全盛期の作品群は好きだけど、なぜか聴いた回数が多いのがラヴビーチ(笑)。いやラヴビーチという作品全体では無くて、ラヴビーチのラストに収録されている20分の大作「将校と紳士の回顧録(Memoirs of an Officer and a Gentleman)」、これが実は大好きなのである。この何とも言えない静かな海辺の夕景を思わせるような優しく郷愁を誘うピアノとシンセとヴォーカルのメロディが個人的には大好物。この曲だけを取り出して何回聴いたか分からない。それ以外の曲がとても残念な曲ばかりなのでラヴビーチのアルバムとしての評価が最低になってしまっているのが勿体ない。

キースエマーソンバンドとしての来日公演を1ヶ月後に控えてのこの事態は、チケット買ってたのにぃ・・・とか言うのもあるがそれ以前に昨年のイエスのクリススクワイアと同様に喪失感が大きい。確か腕だったか手だったかの病気も抱えていたし、一度はライヴや音楽活動からのリタイアを宣言していた気がするし、もし今回の来日ライヴへの練習とか準備が何らかのストレスだったんだとすれば尚更日本のファンとしては辛いところだが・・・。このあたりの年齢のミュージシャンはジョンウェットン大先生にも言えるが、NHK真田丸のセリフじゃないが「生きてこそ」であり、無理なんかしないで生きていてくれて時々ネットとかSNSで様子を伝えてくれるだけでもイイのである。

大好きだったEL&Pの「将校と紳士の回顧録(Memoirs of an Officer and a Gentleman)」の流麗なメロディが今日ばかりは優しくも哀しく響くのである。

R.I.P KEITH EMERSON.

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2015年11月22日 (日)

GREG LAKE & GEOFF DOWNES "RIDE THE TIGER"

DBAの2ndの購入を国内盤の発売まで待つことにしたら、先にライドザタイガーが到着してしまった。こちらは当初11月下旬に発売予定だったのが前倒しになったもの。

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エイジア活動休止中の1989~90年にかけて、グレッグレイクとジェフダウンズが組んだプロジェクトの幻の音源で、確か当時も音楽雑誌でこの二人がライドザタイガーというバンドを組んだ、みたいに書いてあったのを読んだ記憶がある。その頃はエイジアの活動は全く先が見えなかった頃で、レイクはEL&Powellが頓挫してEL&P再結成からもケツをまくって悪い意味で唯我独尊状態。一方のダウンズもプロデューサーとして深く関わったGTRの2ndが頓挫してジョンウェットン大先生とエイジア復活を試みるがこれまた頓挫状態。その状態でこの二人が組むというのも、この時期の狭いプログレ人脈内での組み合わせ変更では最も想像し難い組み合わせだなぁと思ったものだ。顔ぶれの組み合わせとしては83年のエイジアインエイジアで縁はあったものの、音楽的な意味では素人目には相性が合う気がしないから。しかしこの頃はエイジアのライヴ映像ってのはまさにレイク入りのエイジアインエイジアしかなかった頃なので、私もVHSの商品を買って繰り返し観ていたのでそういう意味では有り得る組み合わせでもある。

また、当時は伝わって来なかったが後にエイジアのバイオ本を読んで、このプロジェクトにキングクリムゾンの初代ドラマー、マイケルジャイルズが参加していた的なことが書いてあってホントに?とか思っていたが、今回の本作の内ジャケにこの通りキッチリとクレジットされている。

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レイク、ダウンズ、ジャイルズ、顔ぶれとしてはなかなかの夢のトリオとさえ思えてしまうが音の方は果たして・・・。

今回のこの作品の収録曲の一部はグレッグレイクの複数のオフィシャルブート作品で陽の目を見ていたので大体の想像は付いていた。多分デモテープ品質だろうと(笑)。全7曲の収録曲と、後に発表された既存の作品との関連をイエスの情報サイトで確認しながら聴いてみた。

① Money Talks
私自身は初めて見る曲名だったが、グレッグレイクのオフィシャルブートに収録されているらしい。私が持っていない方のオフィシャルブートだろう。後に再結成EL&PのBLACK MOON収録のPaper Bloodに改作して収録されている。聴き比べてみてなるほど歌詞や曲調が流用されてるなと感じたが、逆にそうと言われないと気付かないかも知れない。

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② Love Under Fire
これはもうタイトルですぐ分かる、ペイジアのAQUAに収録されていたな。私の手元には無い。中古屋に売り飛ばしてしまったから(笑)。これも私の持っていない方のグレッグレイクのオフィシャルブートに収録されているらしい。今となってはジョンペインが歌うバージョンよりも作者のレイクが歌う本バージョンの方がしっくりくる気がする。後付けな言い方だけど・・・。

③ Affairs Of The Heart
これもタイトルですぐ分かる、再結成EL&PのBLACK MOONにて再録されている。EL&Pバージョンではファンにラッキーマンやセラヴィをイメージさせたかったのかアコギ演奏をバックにレイクが歌うアレンジだが、原曲にあたる本作品ではダウンズのキラキラかつ盛大な鍵盤をバックにレイクの歌にエコーを効かせて壮大なバラード風に歌っている。

④ Street War
私には馴染みの無いタイトルだが、イエスの情報サイトによると再結成EL&Pの2作目、IN THE HOT SEAT収録の同名曲が、この曲の改作にあたるらしい。Youtubeで聴いて確認してみたが類似点があまりよく分からなかった。本作のバージョンは非常に勇ましい曲想で、むしろジョンウェットンが歌ったらエイジアのアストラあたりに収録されていても自然に感じるような雰囲気の曲。っていうか再結成EL&PのIN THE HOT SEAT持ってないのかって? ええ、持ってませんよ(笑)。当時CDショップで試聴だけして、こりゃダメだ、と思って購入を見送っていて、その後も手に入れておこうとすら思わなかったので(笑)。いずれ資料として中古で買っておこうかな(笑)。

⑤ Check It Out
私がかろうじて持っている方のグレッグレイクのオフィシャルブート(下の写真)にそのまま収録されている。メロディ、アレンジ共に抑揚のないロックって感じで個人的にはつまんない曲だ。

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⑥ Blue Light
こちらも前曲と同様のグレッグレイクのオフィシャルブートにそのまま収録されている。これもあまり面白くない暗めのバラード。

⑦ Love Under Fire (alt. mix)
上記②の別バージョンであるが、このバージョンがそのまま上記写真のオフィシャルブートにそのまま収録されている。

以上、あくまでも幻のデモ音源、歴史に埋もれた資料音源としては非常に有用であるが、言うまでもなく作品としては正直面白くないブツである。更に言うならドラムが⑦以外は打ち込みっぽく感じて、ホントにマイケルジャイルズなの?って感じ。そうなのだとしても、それなら期待する「クリムゾンのマイケルジャイルズ」的な、宮殿やポセイドンで聴かれるドラミングでは全く無いおとなしいプレイである。

存在していることが分かっていて聴けなかった音源がこうして陽の目を見たという意味では良い時代になったものである。こんな感じでXYZとかWWBも公式に出て来てほしいな。

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2015年9月17日 (木)

3(KEITH EMERSON, CARL PALMER, ROBERT BERRY) "LIVE IN BOSTON"

かつてアントニオ猪木は2台のバスを走らせようとした。1983年、今の新日本プロレスブームとは比較にならないくらいの大ブームで人気絶頂、まさに全盛期で我が世の春を謳歌していた新日本プロレスに起こった内紛劇の大波を被った猪木は、内部クーデターにより自らが設立した新日本プロレスの社長の座を追われた。僅か3ヶ月後にテレビ朝日の後ろ盾を受けて社長には復帰したものの内紛の余韻が燻り続けていた。そんな中、84年に新日本プロレスから分派した新団体ユニバーサルプロレス(UWF)が姿を現す。当時は不透明であったが後にこの新団体UWFには猪木自身が一枚噛んでいたことが関係者の証言により史実として明らかになる。商魂逞しい猪木の目的の一つは2台のバスを走らせてダブルで儲ける、簡単に言えばそういうことになる。2台のバスの内訳は以下。

①号車 : 新日本プロレス & テレビ朝日
②号車 : UWF & フジテレビ

ところがこの目論見は②号車からフジテレビが降りてしまったことで暗転し頓挫。猪木の目的は未達のまま猪木の手を離れた②号車のUWFは異なる方向へ変質し、肝心の①号車の新日本プロレスも衰退に向かってしまう。この後の史実の裏側についてはこのブログの主題ではないので割愛する。

さて、偶然にもちょうど同じ時代に音楽界のしかも我らがエイジア界隈で似たような事例が起きた。1982年に記録的大ヒットで華々しいデビューを飾ったエイジアが我が世の春を謳歌していたはずの翌83年、2ndのアルファの売上とツアーのチケット売上不振によりアル中を抱えるジョンウェットン大先生が解雇された。ところが僅か数ヶ月後の84年初頭にジョンウェットン復帰、同84年9月には鋭く対立するスターギタリストのスティーヴハウ脱退という内紛劇の末にハウとスティーヴハケットの双頭バンドGTRが姿を現す。この時、2台のバスを走らせようとした人物は誰か。70年代イエス、そしてエイジアの敏腕マネージャー、ブライアンレーンである。商魂逞しいブライアンレーンの目的は、エイジア内紛の状況を逆手に取り2台のバスを走らせてダブルで儲けること、簡単に言えばそういうことになる。2台のバスの内訳は以下。

①号車 : ジョンウェットンのエイジア & ゲフィンレコード
②号車 : スティーヴハウのGTR & アリスタレコード

まず②号車のGTRは86年に見事デビューアルバムで成功を収めた。しかし折角の成功にもかかわらず双頭の片方のスティーヴハケットが②号車から降りてしまう。ブライアンレーンはハケットの代わりに有望な若手のロバートベリーを②号車に乗せて第2期GTRとして継続を図るが途中で頓挫、②号車は停車してしまう。一方の①号車の方はと言えばエイジアの渾身の力作アストラがアルファにも増しての売上不振で途中停車してしまった。何とかしたい商魂逞しいブライアンレーン、①号車にカールパーマーを残し、EL&Powellからコージーパウエルに逃げられてしまったキースエマーソンを同乗させ、更に一旦②号車に乗せていた若手ロバートベリーを②号車から降ろして①号車に乗り換えさせた。これにて①号車を内訳を以下の様に修理した。

①号車 : 3(スリー) & ゲフィンレコード

こうして88年に再発進した①号車であったが残念ながらブライアンレーンの奮闘空しく、3は大きな成功を収めることは出来ず再び停止してしまった。ブライアンレーンが必死で再発進させた①号車の停止目前の貴重な記録が今回のブログの主題の3(スリー)の2枚組ライヴ盤である。前置き長いって?(笑)

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なんか私の中では3(スリー)と言えば苦闘するブライアンレーンっていう、そういうイメージが真っ先に浮かんでしまうのである。ロバートベリーの才能を前面に押し出したそのサウンドは産業ロックそのもの。味付けをキースエマーソンがやりましたって感じでEL&P~EL&Powell~3(スリー)という系譜に並べるには若干無理のある産業ロックサウンドは当時リアルタイムで聴いたときはあぁ厳しいなぁと思ったものだった。今になって時代性を気にせずに聴くと非常に良く出来たプログレ風味の産業ロックとして、何のことはない私の大好物ではないかと思えてしまうのはちょっと調子が良すぎるかね。

内容に関してはFM放送音源でブートでも出ていた音源。これがPre-FMマスターであれば嬉しいんだがそこはちょっとわからない。ラジオ放送用のトランスクリプションディスクからDJコメント部分を取り払っただけのような気もするし。でも一応フェイスブック上ではエマーソンもベリーも今回のCDを喜んで紹介しており、そういう意味では公式盤と言って差し障りは無さそう。演奏曲は3(スリー)のアルバム曲中心に、オープニングと中盤と終盤にEL&Pの有名曲を配するというファンからしたら期待通りのセットリスト。

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ベースを弾くベリーに加えてサポートギタリストとコーラスシンガーを加えて万全の布陣で展開される演奏も全く問題なし。例によって走り気味のカールパーマーのドラムはともかくとして。曲がりなりにもメンバー公認で貴重なライヴ盤が発売されたことは素直に喜びたい。

ロバートベリーの才能がこのまま埋もれていくのが勿体ないと思っているのでこのような発売がロバートベリー再浮上の何かのきっかけになるともっと嬉しいんだけどな。ちなみにロバートベリーが幻の第2期GTRやEL&Pへの提供用に書き溜めていた楽曲群は95年に "PILGRIMAGE TO A POINT" というタイトルでベリーのソロアルバムとして残されている

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自主制作レベルの音質ではあるが楽曲の充実度は素晴らしく未だに私の愛聴盤である。

というワケで3(スリー)の話がしたいのかブライアンレーンの話がしたいのかよく分からない内容になってしまったが、本稿での猪木とブライアンレーンの2台のバスを走らせた話から勉強出来たことがある。

「二兎を追う者は一兎をも得ず」

ハハ、失礼しました~。
と言っておきながらブライアンレーンの名誉のために蛇足ながら付け加えておく。2台のバスのうち折角アリスタレコードに乗ってもらった②号車について、第2期GTR崩壊後に修理を施して以下のようにした。

②号車 : ABWH & アリスタレコード

②号車にスティーヴハウをキープしつつ今度はジョンアンダーソンと復縁して70年代のイエスの仲間を②号車に乗せて、ガッチリ稼ぎ、更には8人イエスにまで展開して大儲けしたところはさすがだなと。昨年のリックウェイクマンのソロピアノ来日公演のパンフにブライアンレーンの名が記載されていたそうで老いてなお抜け目の無さがオイシイ人物である。

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2014年8月23日 (土)

KEITH EMERSON "AT THE MOVIES" 3CD BOX (2014 Re-Mastered Edition)

たった1曲、たった1曲だけ欲しかったというそれだけの為にわざわざ買ってしまったCD3枚組BOX。キースエマーソンの映画音楽作品を集大成した本作は数年前に編纂されて発売済であったが今回はリマスター再発との事で、近頃メジャーどころのプログレミュージシャンのソロアルバム辺りのリマスター再発を事業の中心に置いてるっぽいESOTERIC RECORDINGSからの再発。

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スティーブハケットの東京テープスもココの関連レーベルからの再発だったと思う。小ぶりでシンプルなBOXの体裁が結構気に入っている。収納にも困らないイイ感じのサイズ。最近デラックスボックスとかサイズが大きくて収納場所に困るボックスが多いので本作のサイズはホッとする。だがさすがに海外の制作、ハケットの東京テープスは箱のフタが開けにくくて困ったし、本作は逆にフタがユルくてピタッと閉まらない(苦笑)。あとジョン&ヴァンゲリスのページオブライフも昨年このレーベルからリマスター再発していて、当ブログでは取り上げそびれていたがしっかり購入済。

それで、聴きたかった1曲っていうのは "BEST REVENGE" 収録の 'Playng For Keeps'。素晴らしくメロディアスで躍動感があって昔っから気に入っていた。80年代後半だったか90年代前半だったかにもその "BEST REVENGE" はCD化されて買っていたけどえらく音質が悪かった記憶がある。随分前に中古屋に売り飛ばしてしまった。いつかイイ音で 'Playng For Keeps' を手にしたかったが今回そのほかのキースの映画音楽作品との抱き合わせ3枚組という事で少し躊躇したけど、3枚組BOXの割には安かったので思い切って購入した。本作でははっきりとクレジットされていないようだが 'Playng For Keeps' で素晴らしいヴォーカルを聴かせてくれているのは今は亡きブラッドデルプ。ボストンの名ヴォーカリストである。キースエマーソンがこの曲のヴォーカリストにボストンのブラッドデルプを起用したのは大正解。エイジアのバイオ本によれば83年のジョンウェットン解雇時に後任としてブラッドデルプを考えていたとのジェフダウンズの証言もあった。結構英国プログレ周りからも注目されていたわけである。

3枚組の他の楽曲群は全然聴いていないという不良リスナーであるが、ついでに流れてきた 'The Dreamer(Love Theme)' っていうキースエマーソンのピアノソロの曲も結構良かったぞ。もしかしたらEL&Pだったか何かのライブでもソロコーナーでやっていた気がするな。

ブラッドデルプと言えばボストン、武道館公演が1か月半後に迫ってきた。そろそろ気分を盛り上げていかないとな。多分ボストンのライブ、生で聴いたらそうとう感動することは今から想像できる。仕事しっかり都合つけられるように頑張らないと。

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2013年6月18日 (火)

GREG LAKE 来日公演初日 SONGS OF A LIFETIME JAPAN TOUR (下北沢GARDEN Jun 15, 2013))

グレッグレイクの来日公演初日、6/15(土)の下北沢GARDENに参戦しました。そろそろジャパンツアー全日程を終わったかと思うのでセットリスト含め参戦レポをUPします。

呼び屋も会場も東京公演は2月のカールパーマーバンド来日公演と同じ下北沢ガーデン。今回も腰の調子がイマイチの私はオールスタンディングに備えてちょっと早めに下北沢到着。前回も利用したカフェでまずは腰を休めようとお店へ。ところがなんとこのお店が当日貸切とのこと。マジでぇ~、困ったなぁと他の店を探して駅周辺をウロチョロしていると突然後ろから声をかけられ、振り返ると馴染みの某マイミクKさん。下の店にみんないますよ、と誘われ半地下のカフェへ。これまた馴染みの某マイミクMさん達が鎮座されていた。よくぞ私の姿を見つけて下さったものだと、持つべきは良き仲間なり。どうせ整理券番号もそんなに早い番号じゃないので開場時間を過ぎてもマイミクの皆さんと音楽談義で盛り上がる。

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開場30分後(開演30分前)くらいに、じゃそろそろ入場しますか、とガーデンへ。

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さすがに一応はエマーソン・レイク&パーマーで一時代を築いたグレッグレイクとあって入場してみると結構混雑、というか超満員。サイン会もなさそうだし特にTシャツとかいらないので物販もスルーして場内へ。もうおいしい場所は無かったので会場の一番後ろの壁にもたれかかる場所に陣取る。腰がアレな私はもたれかかれることが何よりも大事なのである。

19時、案の定定刻通りには始まらない。まぁ5分10分はありがちなのでイイだろうと思っていたらな結局なんと開演は25分押しでようやく場内暗転。クリムゾンのムーンチャイルドがバックで流れ、そしてジャズベースを抱えたグレッグレイク登場。「21stセンチュリースキッォイドマーーン!」とサビだけ叫んで次へ。それだけかい!みたいな。

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そしてかつての貴公子も今では見る影もなく十二分に膨張した巨体は、事前に最近の姿の写真やユーチューブで見慣れていたからか特に驚かない。ぶっちゃけ全曲レビューするほどの思い入れは無いので先にセットリストを記します。これまでの英国欧州での同ツアーと同じだと思うのでセットリストは多分以下。

21st Century Schizoid Man (King Crimson サビだけ)
Lend Your Love To Me Tonight (EL&P)
From The Beginning (EL&P)
Heartbreak Hotel (Elvis Presley)
Epitaph ~ The Court Of The Crimson King (King Crimson メドレー)
I Talk To The Wind (King Crimson)
You've Got To Hide Your Love Away (The Beatles)

--- (休憩) ---

Touch And Go (EL&Powell)
Trilogy?? ~ Still... You Turn Me On (EL&P)
I Believe In Father Christmas (Greg Lake)
Shakin' All Over (Johnny Kidd & The Pirates)
C'est La Vie (EL&P)
Lucky Man (EL&P)
People Get Ready (Curtis Mayfield)

--- (encore) ---

Karn Evil 9 : 1st Impression Part 2

英国欧州ツアー通りだと思うが、Trilogyはよく分からなかったです。申し訳ない。
2部構成の間の休憩インターバルはなんと30分と、オールスタンディングにはちょっと辛いものがあったかと。

分かっていたことではあるがバンド編成ではなく、バックで事前に作りこんであるバッキングトラックを流しながらグレッグ一人で曲によってギター、ベース、キーボードを弾いて歌うという形。また合間合間にいろいろ延々しゃべりが入る。カラオケをバックに歌い、スピーチも多いという構成は通常のロックコンサートを期待した向きには若干拍子抜けではあっただろう。この点については、今回の企画の趣旨を理解していなければ楽しめない。元々は「ラッキーマン」というタイトルの自伝本を書いていたのだがその執筆中に自伝を自らのしゃべりと歌で客に提供してみよう、というようなアイデアで企画したらしい。だからしゃべりも多いし演奏は自伝の中で曲を紹介できればいいのだから、わざわざ金かけてミュージシャンを雇ってバンド編成でやらずに、作りこんでおいたカラオケで歌えばいい、と。そういう事なんだろう。もっとも、そんな趣旨、理解して参戦したファンはほとんどいないだろうけれど。それにしゃべりは例えば先日のケンヘンズレー来日公演のように曲がりなりにも日本語通訳がいればまだ良いが普通に英語で機嫌良くしゃべられても内容が分かんないって(苦笑)。

歌のほうはキーを思いっきり下げて歌っているので曲によっては野太い声でちょっと萎える場面もあったがまあまあ十分に聴けるヴォイスでそれでもグレッグレイクの声であることは実感できるのでそれなりに満足。太っていてもやっぱり歌はうまいです。

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いきなり蒸し暑くなった東京で夢見るクリスマスもやってくれてこれは一服の清涼剤。クリムゾンの宮殿曲はBGM扱いのムーンチャイルド以外は全部(抜粋もあったが)歌ったので本人自身も思い入れというか、我こそはクリムゾンのオリジナルメンバーであるとのプライドがあるのだろう。我々にとっても宮殿曲をオリジナルシンガーの歌で聴けるのはある意味貴重ではある。

以上、自伝企画はもういいので次はロックバンド編成でお願いしたいね。次があるかは分からないけど。

終演後は、開演前にお茶したマイミクの皆様と下北沢駅前の居酒屋で飲み会。いろいろな音楽談義や、そんな事どこで聞いたの?って言うような業界ウラ話的なことまで含めて非常に楽しく盛り上がりました、下手すりゃライブ本編よりも飲み会のほうが楽しかったかも(笑)。マイミクの皆様、楽しい時間をありがとうございました。

怒涛の3週連続ライブ参戦というのは人生初めてでした。これでしばらく、多分11月のエディジョブソンまではライブ参戦はないでしょう。

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