2019年7月15日 (月)

Wetton Mania 4 at Rock Bar STARLESS (Jul 14, 2019 @ OSAKA)

痛い、口内炎が痛い・・・。数日前から気になり始めてたんだけど、昨晩帰宅してから寝てる間も痛いのが気になってよく眠れなくて、今朝起きて鏡で舌のヨコの方を見てみたらしっかり口内炎出来てやがんの・・・。お蔭で本日の公休もなんもやる気が出なくて困るんだって。でもアレだ、忘れないうちに昨日7/14に開催したWetton Mania 4のレポだけは書いておかなくては。

というワケで2019年7月14日(日)、本年も無事に4年連続、第4回目のWetton Maniaを開催することが出来た。私自らがレポするので私目線にはなるけど備忘程度に記載しておこう。

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この日は私は前日からの泊まり勤務明けで朝に仕事から帰宅。2時間ほどだけ寝て、午後には起きて京都亀岡から大阪へ出発。夕方16時頃に心斎橋に着いたころにお腹が空いていたのでまずは腹ごしらえ。丸亀製麺でぶっかけうどん大盛り。美味しかったけど私の好きなタイプのうどんとは違うな。ヘタにコシがどうのこうのとか、そういうのに興味が無くて。昔からの大阪風というか関西風というか、柔らかいうどんが好きなのでコシの強さは求めていない。あとぶっかけの出汁の味がちょっと濃い気が。でも美味しかったけどね。それからマニア4の幹事メンバーさんとの事前打ち合わせの為に星乃珈琲の北心斎橋店へ。星乃珈琲って言ったことなかったんだけどエライ高級感あふれる内装なんだね。しかもVIPルーム的な個室に通されて快適に打ち合わせ&遥々香川県からお越しいただいたご~**さんと雑談で盛り上がる。第一回目以来のご参加で私も嬉しい。ここでの雑談で盛り上がってしまってハッと気が付いたら開始時間が迫っていた。急いでスターレスへ移動。参加者の皆様と合流して入店。いよいよ開宴。以下、当日のアジェンダ通りにレポいきます。

まずは私自身の開会の挨拶をしつつ、スターレスのマスターからのサービスでウエルカムドリンクのスパークリングワインで乾杯の用意をして頂く。

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では乾杯いきますか・・・というところでアクシデント。マスターせっかく注いだスパークリングワインのグラスを誤って自ら襲撃。撒き散るスパークリングワインそしてワイングラス割れる・・・という、出鼻を挫くWetton Mania史上最高のオープニングを飾ることが出来たwww。大人の集まりなのでまぁまぁまぁと気を取り直して乾杯。

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微妙な空気を吹き飛ばして本イベントこだわりの、参加者お一人お一人が主役になれる全員DJのスタートだ!(笑)。なんだかんだで少し到着が遅れた参加者の方も揃って、お店の定員いっぱい満席でのスタート。今回は四国香川から瀬戸内海渡って参加されてるご~**さんが少し早めに帰路につかれるので全員DJを半分づつに分けてDJタイム第一部から。

DJ & Talk Time : Pt 1

ご~**さん
The Smile Has Left Your Eyes (from ASIA "ANDROMEDA")
Every Inch Of The Way (from JOHN WETTON "CAUGHT IN THE CROSSFIRE" bonus track)

3年ぶり参加のご~**さん、エイジアいつわりの微笑みで一番好きなバージョンだという90年のアンドロメダライヴから。そして2曲目は早くもマニアック展開、ジョンウェットン大先生ソロ1stの近年の再発ボーナストラック収録だった曲。実際には多分90~91年頃の制作なんじゃないかなと思うんだけど、これ実際私もソロ1st再発時に繰り返しよく聴いた。貴重な未発表曲だもんね、多分先生のメモリアルボックスにも収録されるだろう。イイ曲だ。

ひと**さん
Time Again (from ASIA "THE OMEGA TOUR LIVE OSAKA" official bootleg)

たまたま最近、先生のライヴで大阪で行われたやつはどんなのあったっけ?みたいな話題になって、そこから連想されたのかも知れない。2010年エイジアオメガツアー大阪公演のオフィシャルブートからタイムアゲイン。ハウ爺のハラハラさせてくれるユルい演奏が印象的な再編以降のオリジナルエイジアだけど、ここで聴けるタイムアゲインは出来がイイ、迫力がある、珍しく・・・、という、ハウ爺をdisってるのか褒めてるのか色んな意味で場の笑いを誘ってくださった。

ico**さん
Fanfare For The Common Man (from ASIA "FANTASIA LIVE IN TOKYO")

いつものように開始時間を間違ってツユほども反省の色の無い素敵な満面の笑みで遅刻登場されたico**さんは、オリジナルエイジア再編初来日の東京ライヴ盤からなぜかEL&Pのファンファーレのカヴァー演奏。ハウ爺が解釈に苦しんだこの曲だけど、演奏終了してico**さん、まだCD止めないで、もうちょっとそのままで、と強調するので何かと思ったら。このあと「キミタチサイコダヨ」が入っていたというオチ。

橋**さん
Heat Of The Moment (from STEVE HACKETT "THE TOKYO TAPES" 映像)

前回に続いて2度目の登場の橋**さん。ハケット&フレンズの東京ライヴ盤から。ハケットのホライズンズが好きなんだと強調されて。もしかしてDJ選曲はホライズンズか???と思わせていやいや、先生のヒートオブザモーメントのアコースティックバージョンでしたwww。ここで企画側が一瞬たじろぐ。理由は後ほど。

ここでDJタイムを一旦区切る。早めに帰路につかれるご~**さんに時間を合わせるためにここで今回の新企画を実施する。

Heat of the "Contest"

何かというと、先生がエイジアやソロその他の公演で数限りなくライヴ演奏されてきた最大のヒット曲、ヒートオブザモーメントについて、オフィシャルだけでもライヴ録音されてるのが山ほどあるだろうという話で、どれがどのヒートオブザモーメントなのか、クイズとかやってみたら面白いんじゃないの?っていう雑談をしたことがあって、そこから派生して今回強引にコーナー化したのである。企画運営進行はem**さんと綱**さんにお任せした。出題は以下の感じで。

Hotcontest

この問題の中にハケット&フレンズのアコースティックのヒートオブザモーメントを入れていたから、先ほどの橋**さんのDJ選曲でドキッとしてしまったのだwww。
回答用紙は敢えて上から目線の嫌な感じの、大学入試とか資格試験的なアレで。

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問題を聴き、音源を聴き、悩む皆さん・・・。

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コンテスト優勝はめでたく香川からお越しのご~**さん。景品として、徳島のK社長提供の先生アークエンジェルTシャツをゲットされました!

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私も欲しかったので、主催者権限でなにか上手く私の手に落ちるように裏工作してやろうかとも思っていたけれど、遠くから来て下さった方に当たったのでこれは本当に良かった。これでOKよOK。

ここからDJタイム再開。

DJ & Talk Time Pt 2

ナゴヤ**さん
The Night Watch (from KING CRIMSON "STARLESS AND BIBLE BLACK")

大好きだというこの曲。家でCDがすぐに見つからなくて持参できず、でもipodに入ってるからそれを店のオーディオ機器に繋げば店頭演奏出来るからと、所有のipodを操作するも、なんとipodの中にも入っていないという緊急事態。たまたまお店のCD棚にクリムゾンの暗黒の世界があったからそれで対応できたけど、それより問題は、大好きなはずなのにもしかして未所有なのオレ?とご自身に対して疑心暗鬼になってしまったナゴヤ**さんwww。豪華高額のスターレスBOX買いましょう!!

em**さん
One Way Or Another (from JOHN WETTON & KEN HENSLEY "ONE WAY OR ANOTHER")

ヒープの大ファンでもあるem**さん、執念の選曲である。そこら辺の繋がりからの選曲は厚木の焼きそば王のウイルスに感染してるのかも知れないwww。先生のボーカルがファルセットになるところがツボ。そう言えば私も厚木の焼きそば王からこの映像DVDを強引にプレゼントされたなぁ・・・www。

綱**さん
To Catch A Thief (from ANNEKE VAN GIERSBERGEN with AGUADE ANNIQUE "PURE AIR")

曲自体は私も大好きな曲なんだけど、持参されたCDを見て何コレ?っと真顔で言ってしまった。アネクさんのCDから。

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もともと先生の大ファンではあるけどコンプリーターではない私なので、持ってないのも結構あるのだ。こちらの曲はICONの2nd同様に先生とアネクさんのデュエットだけどアレンジがアコースティックヴァージョン。知らなかったよ・・・このCDの存在。

ご~**さん
Allentown (from JOHN WETTON "FAN CONVENTION" 映像)

遠方からお越しのご~**さんが先に帰られるので、帰る前にもう1曲。せっかく遠方から来て下さったのだから一番楽しんで頂きたかったので。2002年だったっけな、先生が激太りとアル中の一番ひどかった時期にアメリカで行われたファンコンベンションDVDから、ビリージョエルのアレンタウンのカヴァー。

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カヴァーと言っても結構適当な歌と演奏だけどwww。でもこの曲自体がイイんだよねぇ。ビリージョエル、実は私も好きなのだ。

ここでご~**さんが帰路につくためお別れ。

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Danger Money (from U.K. "NIGHT AFTER NIGHT EXTENDED")

私の選曲は、今回のマニア4をUK初来日40周年とこじつけた手前、ナイトアフターナイトから行くしかない。当初は王道外しでベースソロを選曲しようと思ってたんだけど、皆さんからドン引きされるのを恐れてしまって今日のところはデンジャーマネーで。それでもオリジナルのナイトアフターナイトには収録されてなかったし、拡大盤での初収録という事でDJ選曲する価値はあるだろうと。私のツボは以前にブログでも言っていた通り、演奏開始時の「キャーーッ」っていう黄色い歓声だ。当時のUKがどんだけアイドル的人気があったのかというのがこの黄色い歓声でよく分かる。当時の大阪公演のほうに参戦された橋**さんによると、とにかくサウンドの音がデカかったと。

木**さん
Here Comes The Feeling (ATOLL "ROCK PUZZLE" bonus track)

最後は今回初登場の木**さんから。84年に飛行機に乗っていたら偶然アトールのメンバーと同席した、という話からアトールwww。そして木**さんの武勇伝は続く。89年頃?LAで尊師ロバートフリップのリーグオブクラフティギタリストの公演を観に行って、写真を撮ったらステージの尊師から指さして怒られたという貴重極まりない武勇伝に皆さんウケる。豪傑だwww。

以上、イベントスケジュールはこれにて終了。後は参加者の皆さん時間のある限り曲を聴いて酒を呑んで盛り上がる。

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今回は呑み専&オーディエンス参加の上**女史Mi**女史。上**さん途中から軽く毒舌が入り、それを聴いてテーブル叩いてウケる私もたいがい悪いヤツだwww。例によって酒が進みまくるMi**さん、最初の乾杯でスパークリングワインを飲み干した後、マスターから伝染したかのようにグラスを倒して周囲を焦らせ、ビールを注文するも今度はビールグラスを倒し、面倒だからとグラスを使わずビールを瓶ごとラッパ飲み、その後もデッカイ丸い氷で酒をロックで呑みまくり、クイズ大会ヒートオブザコンテストでは、まさかまた寝てないだろうなと、進行の綱**さんからツッコミを受けるわ、違う意味で期待通りの大暴れだったwww。次回もよろしくって感じwww。

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最後に綱**画伯から今回のマニア4の為に制作して頂いた記念フライヤーを日本語版と英語版、それぞれ裏面に画伯の押印&通しナンバー入りで、参加者の皆様にプレゼント。

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私も頂きました。昨年は主催者権限で?通しナンバー1番のやつを頂きましたが、今回は1番は香川県から参加のご~**さんにプレゼントさせて頂きました。

最後に、今回も幹事メンバーには大変お世話になりました。このブログを通じても改めて御礼申し上げます。特に、クイズ大会ヒートオブザコンテストの問題作り、音源準備に自分の時間を使って苦労して下さったem**さん、綱**さん、本当にありがとうございました。更に綱**さんには史上最高のフライヤーも制作して頂きました。また当日のDJタイムのCD操作は全てナゴヤ**さんに担当して頂きました。本番での、ある種の雑用係は大変だったと思いますが快く引き受けて下さり、心より感謝致します。

毎回言えることですが、盛り上げて下さる皆様あってのこのイベントです。参加して下さった皆様には、どの程度お楽しみ頂けたか少し自信が無い部分もありますが、また次回お会いできれば幸いです。言うだけ言ってアレですが、主催の私もそれなりに気苦労はあってイイ感じに疲れていますのでwww、しばらくは何も考えずに仕事と寝不足解消に集中します。今後のWetton Maniaの構想は、大阪にこだわったOsaka Specialとか、将来的にはスタジオライヴ風セッションイベントなんかできればいいな的なボンヤリした思いはありますが、それはまた100%イケる、と慎重に慎重に判断出来たら考えます。

それにしても口内炎が痛い。上**さんの毒舌トークにバカウケしたバチが当たったかwww。

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2019年6月16日 (日)

ASIA THE ROYAL AFFAIR TOUR ライブ音源(Jun 12, 2019 @ Bethlehem, PA USA)

珍しく土曜が泊まり勤務明けオフで日曜が公休という嬉しい週末、昨日の土曜は天気が悪くなければちょっと遊びにというか飲みにというかWetton Mania 4の下準備とか打ち合わせに出掛けようかと思っていた。だけど事前から天気予報は悪いし実際に天気は雨風カミナリで酷かった。おまけに明けで帰宅してからどうもやはり寝不足ゆえか頭痛がするしちょっと横になっても治らずですべて断念。今日も雨こそ降ってないけど天気イマイチで何とも楽しくないせっかくの日曜日である。そこで今更ながら改めて気付いたことがあって、それは何かというと、酒を飲まずに寝ると、とてもぐっすり眠れるという当たり前のことに改めて気付いたwww。単に泊まり勤務で寝不足だからっていうのもあるんだろうけど、これが酒を飲んで寝ると寝付きはいいけど何度も目が覚める。飲まずに寝ると朝までしっかり寝れる。これは酒を控えた方がイイなやっぱり。

さて、ジョンウェットン大先生70回目のお誕生日にボックスセットの概要が発表になって世界が湧いたその日www、ロン・”バンブルフット”・サールをフロントマンに据えたエイジアのツアーが始まった。今回も他バンドとのジョイントツアーで、メインはイエス、前座でエイジア、ジョンロッジ(ムーディーブルース)、カールパーマーバンド(ELPレガシー)という4バンドで「THE ROYAL AFFAIR TOUR」と名付けられた豪華なお祭りツアーである。ブリティッシュロック祭りとでも言えようか。いつもの海外のテーパーさんがこの記念すべき先生の誕生日かつツアー初日のイエスとエイジアの一部の映像をYoutubeにUPして、追ってフル収録の音源も某DLサイトにUPしてくれた。多分またこの音源使って西新宿某店がブートを出すだろうけど、へへへ、音源入手してしっかり聴いたので先だってレビューしてやろうじゃないのwww。

マネすんなよ!www

イエスの方はリレイヤーの錯乱の扉が約18年振りにセット入りして、アンコールではアランホワイトが事前より予告していた通りジョンレノンのイマジンをカヴァー演奏していた。ジョンレノンのプラスティックオノバンドの一員であったことはアランホワイトの生涯の誇りだろうし、ブリティッシュロック祭り的なコンセプトの今回のツアーではアリだと思う。そのイエスの音源はまたあとで聴くとしてまずはエイジアだ。

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(上掲写真はツイッターで拾いましたwww。)

バンブルフットのフロントマンとしての加入は個人的には大いにアリでとても楽しみであることは以前にも拙ブログで記事にした。ギタリストとしてはもう何の問題も無い実力者だし、実はヴォーカルも、広大な声域と声量を持っているらしいことは私自身はサンズオブアポロのライヴで実体験として認識出来たし。見た目とかHR/HM畑でキャリアを積んできたイメージや意外過ぎる人選から、なんで?って聴く前から拒否反応やスルーを決め込んでいる人も少しいるかも知れないけど、もうそれは人それぞれなのでどうでもよい。ただ言えることは、レッドツェッペリンやラッシュのようにオリジナルメンバー編成にこだわってるバンドは別として、他のメジャーなバンドもメンバーチェンジやフロントマンや中心メンバーの交代なんか当ったり前にやってることなので、その観点は前向きに捉えた方が楽しめるとは思うね。受け入れてみて聴いてみてこりゃダメだ、って思うのは仕方ない。正直ビリーシャーウッドがリードヴォーカルのエイジアは私も個人的にはキツかった。でも変化を受け入れてみて聴いてみて、オッ、イケるやん、って思える場合もある。だってさ、そんなこと言い出したらジョンアンダーソンのいない現行イエスはどうなの?リッチーもジョンロードもいないディープパープルはどうなの?更に私の周辺のウェットンファン仲間にもファンの多いユーライアヒープ、ケンヘンズレーもデヴィッドバイロンもいないユーライアヒープはどうなの?ってなるよ?分かるよね?イイものはイイ、最高なものは最高って言うじゃない?まぁそういう事だ。

さてそれでは、疑似ライヴ体験みたいにしてセットリストに沿って全曲レビューだ。

Go
オープニングはアストラから。ゲスト参加のハウ爺は後半登場だから敢えて前半はこのあたりの選曲になるのだろう。このあとの曲にも言えるんだけど、さすがに広大な声域を誇るバンブルフットをフロントマンに迎えただけあってオリジナルキーだぜ。ちょっと音源の録音場所なのか会場でのミキシングの具合なのかバンブルフットのギターの音が小さい気がするけど、ギター弾きながらのリードヴォーカルはしっかりハマってる。私は積極的に期待していたので、その意味では期待通りのカッコ良さ。これでイイ。バンブルフットらしく歌ってくれればイイ。そりゃジョンウェットン大先生とは声質が違うんだから同じものは最初から求めていない。それよりもこのハードな曲にはバンブルフットのギターはピッタリだ。曲後半でのバンブルフットのギターソロもカッコいいんだけど(聴感上のギター音が小さいのが残念・・)、その後を引き継ぐジェフダウンズの鍵盤ソロがまたカッコイイ。あたかも同曲の12インチリミックス版で披露されてる鍵盤ソロのようなスリリングなソロプレイは聴きどころである。バンブルフットのギターにジェフもイイ意味でプレーヤーとして刺激されたかな。

Don't Cry
続いてアルファからトップ10ヒットシングル。イントロの超高音ギターはバンブルフットがフレットレスギターで見事に再現している(会場のミキシング~~、ギター音が小さい~)。この点だけでも素晴らしい。このイントロ部分ってパットスロールもサムコールソンも1オクターブ下だったしね。ましてオリジナルエイジア再編以降のハウ爺がペダルスティールでやるとポワ~~ンって、ズッコケるようなかったるい演奏になってしまってたし。曲全体のアレンジもアルファ収録の原曲に寄せており、新フロントマンを迎えてオリジナル演奏に近付けて練習したのかも知れない。最後の方、今回はベースとコーラスに専念のビリーシャーウッドのベースがブリブリ前面に出て聴こえて、これも会場の単なるミキシングの問題かもしれないけどカッコイイ。ここまでの2曲、最高だ。

Video Killed the Radio Star (BUGGLES Cover)
バンブルフットが個人練習でコレやってるのをSNSで公開していたので、やっぱりやったなぁ~www。ブリティッシュロック祭りだ、せっかくNo.1ヒット曲を持つバグルスのジェフダウンズが居るんだからそりゃやるわな。会場にいるファンには知ってる曲が多いのは楽しいと思う。これもバンブルフットが広大な声域を生かして自分流に見事に歌い上げている。多分「ア~ワ、ア~ワ」も自分の声でやってるようだ。

The Smile Has Left Your Eyes
ピアノとバンブルフットのヴォーカルによるしっとりアレンジなんだけど、演奏前にジェフダウンズが例のモゴモゴ発音でMCやっている。今日はミスタージョンウェットン70歳のお祝いだ、この曲を捧げよう、的な事を言ってるのかな。そんな流れで入るいつわりの微笑み、ジーンとくるね。ここでもしっかり歌い上げてるよバンブルフット。お見事。

Lucky Man (EL&P Cover)
カールパーマーがMCに登場してEL&P曲をここで紹介。自分のバンドの出番でやったらいいのにとも思うけど、あっちはギタートリオのインストバンドかwww。ゲストのアーサーブラウンが面白いメイク顔で歌うよりは、ラッキーマンはバンブルフットがギター&ヴォーカルで歌うほうが似合ってるという判断かなwww。鍵盤ソロは勿論今やリックウェイクマンやパトリックモラーツの代わりもそれらしくこなすジェフダウンズがしっかり決めてる。キースエマーソン風に。大変だねジェフダウンズ。

Bolero (Geoff Downes Keyboard Solo)
いつものアレねwww。

Wildest Dreams
ここからハウ爺登場。後半4曲はバンブルフットはギターは置いてリードヴォーカリストに専念。ハウ爺がエイジアのレパートリーにまともに取り組むのは2012年以来だから7年ぶりか。ユルい演奏にならないか心配。。。バンブルフットのヴォーカルはここでも問題ない。ハウ爺のギターも何とか破綻なく。可もなく不可もなくというかwww。そういやこの曲、今度スタジオでベース弾かなきゃいけないんだなぁ。練習しとかなきゃ。どこまで8分のルート弾きで押し切れるか試してやる(コラッww)。

Sole Survivor
この曲は積極的にハウ爺で聴きたい曲だ。脳髄舐め回すようなワウギターが好きなので。ところが曲途中からリズムやタイム感が怪しい怪しい・・・。キメの部分が「いつものように」ハウ爺とパーマーで会わない感じ。ハウ爺参加のオリジナルエイジアのライヴでのハラハラ感を思い出さずにはいられないぜww。

Only Time Will Tell
久しぶりに聴くオリジナルキーのイントロが爽やかだ。それ言い出したら私達お仲間のスタジオ練習もオリジナルキーでやってるけどね。それからビリーシャーウッドのコーラスが綺麗に決まってる。この人はやっぱりコーラスの人だ。この霞がかった声はイエスでもエイジアでもコーラスとして非常に有用。で、聴きながらこの文章書いていて思わず手元が狂って誤字打ちまくった。演奏の途中でカールパーマーが曲構成を間違えたか見失ったか、演奏が崩壊www。何とか立て直して元に戻った。カールパーマー、今回は自分のバンドの出番で頭一杯なのか?でもそれ以外はバンド演奏もバンブルフットのヴォーカルもビリーのコーラスも本当に素晴らしくて、ちゃんとしたライヴ演奏になったらマジでエイジアの近年最高レベルの演奏になるかも。

Heat of the Moment
最後はもちろんコレで。演奏開始直前にハウ爺?が「ジョン、プリーズ」って言ってる気がするんだけど、先生誕生日を祝って天国の先生に呼びかけてるのかな。そうだとしたら胸にグッとくる。っていうかそうだと思いたい。

以上、イエスの前座で約50分のライヴ、お祭りとしては楽しそう。バンブルフットのヴォーカルも既にイイ感じ。これまだ初日。これから全米ツアーで回数重ねて行けばどこまでよくなるか分からないくらい初日にして安定している。バンブルフット以外のメンバーの方がリハ不足なのか怪しい場面がいくつかあったけど、それも今後解消するだろう。いやしないか?むしろいつものことかwww。

エイジアとしては、あるいはマネージメントとしてはジョンウェットン大先生抜きでもエイジアのライヴを続けていくことを決めているんだろうから、それであればバンブルフット入りのエイジアでの熟成を望みたい。イエスがメインのジョイントツアーでお祭りだから今ツアーはエイジア楽曲の半分はハウ爺がギター弾いているけど、全曲バンブルフットのギターで聴いてみたい。多分だけど引き締まった、かつ、そのヴォーカル含めて新たな領域へバンドを導くことが出来るかも知れない。このお祭りジョイントツアーで来日は無いだろうけど、あったら嬉しいなぁ。いやよく考えたらイエスとエイジアとカールパーマーのELPレガシー、メンバーが被りまくってるから案外コスパよく来日招聘出来なくも無いんじゃないかとwww。イエスの半分はエイジアだし、エイジアの5分の3がイエスで1人はELPレガシーだし。ジョンロッジだけ置いておけば(ムーディーズファンの人ごめんなさいww)。あとアレだ、アーサーブラウンも置いておいて(アーサーブラウンのファンの人ごめんなさいww)。それにしてもコスパの話で言うとアーサーブラウン、カールパーマーELPレガシーで1曲だけゲストヴォーカルして、それで全米ツアーに同行するのはコスパ的にどうなんだろう、別にイイんだけどwww。1曲だけの為に毎日あの面白いメイクするのかってww。

最後に繰り返しの宣伝、Wetton Mania 4は7月14日(日)です。今度の週末の土曜くらいに詳細出します。

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2018年8月10日 (金)

3(KEITH EMERSON, CARL PALMER, ROBERT BERRY) "LIVE ROCKIN' THE RITZ"

すっかり暑さにやられて2週間ブログ放置してやったぜ。いや、3.2のレビューを読んで欲しくてワザとしばらく更新しないようにしたってのもあるんだけど。業務が盆休み進行でとにかく今が年間で一番の繁忙期。毎回の泊まり勤務のたびに明けの朝は疲れ切った放心状態で帰宅して、昼間寝ても疲れ取れず公休日も何もせずに過ごす感じ。連日最高気温が38度の京都ではさすがに何もする気が起きないし音楽を聴く気もしない。ましてや、時々SNSでも言ってるけど、面倒臭いプログレ、ジタバタしたジャズロック、暑苦しいHR/HMなんてもってのほか。この2週間で辛うじて聴いた音楽って言ったらすっかりお気に入りの3.2と、あと夏でも気持ちよく聴けるプログレであることがハッキリ分かったIT BITESの2nd、あとはAOR系のマクサスくらい。なので、そういう繋がりだからしょうがないんだけどSNSのフレンドの皆様のプログレだのHR/HMだのって暑苦しい書き込みは全てスルー。もう目障りでしかない(フレンドの皆さんスンマセン、笑)。

昨日今日は珍しく京都の最高気温は35度を下回って、32~33度くらいだと涼しく感じるのよマジで。慣れって怖いよね。家で今もエアコンなしで平然とブログ書いてるし。この後いよいよ世間様では盆休みという事で、という事は拙の業務は年間最大の忙しさとなる。盆明けるまで多分ブログどころじゃなくなるのでここらでブログを更新しておこうかと。

何とかロバートベリーの3.2を盛り上げて来日に繋げたくて、ロバートベリーネタで行きたいんだけれども、中古で収集を試みたロバートベリー関連のCDが思ったように集まらず、あ、そう言えば本年2018年の初めごろに3(スリー)のライヴ盤が出てたよなってことを思い出して、山積みになったCDタワーから掘り出した。そうそう、買って1回チラッと聴いたきり放ったらかしだったんだ。それが掲題のライヴ盤。

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2015年にも3(スリー)のラジオショー音源LIVE IN BOSTONが公式化して出ていた。その時はちょうど京都に帰郷して仕事探し中だったから時間があって、めっちゃウダウダとブログ記事を書いたんだった。プロレス界のゴタゴタと引っ掛けて書いたのは、プロレスに興味無い人にはウザかったかもしれないけど、けっこうアレで的を点いているというか、ロバートベリーと3(スリー)結成の流れをうまく説明できたんではないかと我ながら自画自賛しているww。

前作は88年4月15日ボストンでのライヴ、そして今回のライヴ盤はその前日、88年4月14日ニューヨークでのライヴである。ボストン同様にFMラジオショー音源。今回も一応公式盤である証拠に、カールパーマーとロバートベリーがブックレットにコメントを寄せている。

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音質的には正直厳しくて、アメリカ車のカーラジオ向けのような、音がダンゴになっている感じ。演奏の方は特に破綻なく勢いに乗った演奏がタップリ聴ける。例によって走りまくるカールパーマーのドラム、全然負けてないぜとばかりに弾きまくるキースエマーソン、そして走りまくる両者に余裕で対応する若きロバートベリーが大変頼もしい。

小さめのクラヴやライヴハウスを選んでの88年の北米ツアー終了後、2ndアルバム制作にやる気満々のロバートベリーに対して、すっかりやる気をなくしたキースエマーソンによってあっさりとバンドは終わってしまった。3(スリー)のアルバムも、そしてこのライヴ盤で聴ける演奏も大変充実したものであることははっきり認識出来るんだけども、80年代後半という時代の需要に合わなかったのだろう。EL&Pを見せたいのか、エイジア風産業ロックを見せたいのか、ゲフィンレコード、マネージャーのブライアンレーン、そして当の本人たちも売り上げ状況を眺めつつ、その立ち位置が探り探りだったのかも知れない。実際、88年に行われたアトランティックレコード40周年コンサートでの3(スリー)の出演は、当時国内でも深夜にTV放映されて私もVHSビデオで録画して何度も観たけど、3(スリー)ではなくEMERSON & PALMER名義にされてたしww。

そのような周囲の状況を常に鑑みる必要があった当時とは今は違う。小さな需要があるだけでもフロンティアーズのような独立系レーベルが食い付いてくれるし、もしかしたら来日公演だってあるかも知れない。少なくともロバートベリー本人はワールドツアー、そして日本公演を実現したがっているのだから、あとはしっかり3.2が売れてくれればきっと来日公演も実現すると思う。拙ブログごときでもその一助になればと思うのである。

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2018年7月27日 (金)

【全曲レビュー加筆】 3.2 「ザ・ルールズ・ハヴ・チェンジド」(3.2 "THE RULES HAVE CHANGED")

まずは最近恒例の、あそこが痛いここが痛いの初老トークから。先週あたりマジで疲労がピークに達していたのか胸の動悸と右脇腹の痛みに加えて、職場でほんの2時間ほど仮眠したその2時間で首を寝違えてしまい、その後3日間は首が回らないほど痛くて難儀した。更には口内炎が出来て、普通口内炎って1箇所出来ただけでも痛くて辛いのに、なんと同時多発的に5箇所も出来てしまって超不機嫌モード全開。痛くて痛くて、梅干しなんて食べようものなら口内炎に染みて激痛でヒーーーッ!って叫びたくなるくらい。同時に5箇所も口内炎が出来るなんて初めて。よほど疲れていたんだろう。チョコラBBプラスを飲みまくってようやく治まった。地域の所用も責任感のみでほうほうのていでやり切って、とりあえず上半期の取り組みは終了。しばらくは仕事以外の時間は徹底的に静養することに決めたからな。絶対にな。

さて、久しぶりにワクワクする楽しみな新譜がリリースされた。ロバートベリーが生前のキースエマーソンと制作しかけていたマテリアルを完成させた、その名も「3.2」名義の新譜と、期待のプログレプロジェクト、ザ・シー・ウィズインの新譜のそれぞれ国内盤が、珍しく発売日前日の今日無事にウチみたいな田舎に到着した。今回は早速3.2の新譜レビューいってみる。

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3.2は言うまでもなく、キースエマーソン、カールパーマー、ロバートベリーのトリオバンド「3」の続編であることを意識したグループ名である。2016年に自ら命を絶ったキースエマーソンが生前にロバートベリーと制作を進めかけていたプロジェクトとの事。その詳細は本作のライナーに詳しいのでココでは触れない。実際にはエマーソンの逝去によって制作がストップしたものを、改めてロバートベリーが独力で完成にこぎつけた作品となる。当初本作のリリースが公になった当初は、エマーソン、ベリー、そしてカールパーマーも参加していたらイイのにな、なんて妄想したけど上記の通り、エマーソンとコラボ制作した楽曲、またベリー単独作を、まるで3の続編のごとくロバートベリーが作り上げたもので、鍵盤、ギター、ベース、ドラムの全てをロバートベリーが演奏している。ベリーとしては勿論カールパーマーの参加も希望したけれども、ELPレガシーで忙しいパーマーの参加は叶わなかったとの事。なんだそうなのかぁ~って残念に思ってはならない。むしろこの演奏の、エマーソンになり切りっぷり、カールパーマーになり切りっぷりはそれはそれは見事なもの。パッと聴いたらエマーソンやパーマーが演奏してる場面が目に浮かびそうな音の鳴り響き方である。ロバートベリーのまさにマルチプレーヤーとしての本領発揮、同じマルチプレーヤーと言われるビリーシャーウッドよりもロバートベリーの方が個人的には好きかな。音の響かせ方がなんか好み。もしエイジアがどうしてもライヴ活動を継続するならジョンウェットン大先生のベース&ヴォーカルの代打はビリーシャーウッドじゃなくてロバートベリーでもいいんじゃないの?ってマジメに思ってるくらいだから。

内容についてだけど、レビュー記事を書こうかどうしようか正直迷った。まず第一に本作ではロバートベリー本人のペンによるライナーノーツがあって、しかも全曲解説www。更にはその内容はエマーソンが命を絶つ直前の、ベリーとエマーソンの電話でのやり取りなんかも語られていて、実に切々としたエモーショナルなもので、思わずお気楽にレビュー記事なんて書く気が失せてしまったのだ。2016年に日本のビルボードライブで1日2公演×4日間というスケジュールのセッティングに、どれほどエマーソンが悩んでいたかが、このベリーのライナーからもあからさまに伝わってきて、読んでて辛くてしょうがないのだ。

それで全曲解説まであるので拙ごときの全曲レビューは控えて、とりあえず音だけの感想を記しておこう・・・と思ったのだけれど、何度も聴き返したくなるほど気に入ってしまったのでやはりここは潔く?自分の感覚なりの全曲一言レビューいきます。

① One By One
いきなり堂々たる7分超えのプログレハード曲。オープニングとエンディングはノルウェーの作曲家グリーグのピアノ小品から影響を受けたらしいピアノフレーズ。壮大な歌メロあり、また渋くジャジーなピアノソロあり、エマーソン風のオルガンソロありと、まさに昔の日本の洋楽評論家風に言えばクラシック、ジャズ、ロックを融合したまさに定型的な古典的プログレ作。しかし音像は80年代後半のようなシンセのキラキラ感や拡がりも包含していて古さを感じさせない。その素晴らしさに早くも私は昇天した。

② Powerful Man
88年の3(スリー)で言えばTalkin' Boutのような、豪快で爽快で前向きなメロディの気持ちのイイ曲。最初、先行して公開されたPVを視聴した時はあまり面白味を感じなかったのだけど、こうして作品全体を聴いた後で俯瞰してみると、このポップさはなかなか良いアクセントになっている。ワタシ個人的には最初のネガティヴな印象から一変して、繰り返し聴きたくなる曲の位置付けになってしまった。

③ The Rules Have Changed
タイトル曲は寄せては引く波のようなシンセサウンドの拡がりから叙情的な歌メロが始まる。こちらの曲も7分近くの長さだけど曲後半からカッコいいユニゾン的なキメフレーズ、更には少しヘヴィなギターリフの上をシンセソロの展開があり、長さを感じさせない飽きさせない展開が見事。

④ Our Bond
キースエマーソンという偉大なミュージシャンを失った喪失感を表現したとあいう悲しみに満ち溢れたメロディの曲。エマーソンへのトリビュートの意味もあるのか曲後半のシンセソロで一瞬だけエマーソンのライヴのアンコールでお馴染みのAmerica的なフレーズが出てくる。

⑤ What You're Dreaming Now
1987年の時点でエマーソンからベリーに与えられていた楽曲を今回ベリーが完成させたとの事。豪快なカッコいいリフの上をベリーが開放的に歌い上げる。当時のエマーソンが後の再結成ELPのブラックムーンでも表現したヘヴィなリフがとても印象的。

⑥ Somebody's Watching
本作リリースが告知された時点で発表されたリーダートラック。最初聴いた時はエマーソンが弾いてるとしか思えなかった勇壮なエマーソン節、実は全部ベリーの演奏であると今回知って、ベリーの多才ぶりに感心した次第。誰が聴いても3(スリー)の続編として受け入れることが出来る、メロディも爽快なプログレハード曲。見事過ぎる。

⑦ This Letter
アコギとヴォーカルのシンプルでご機嫌な曲。途中から実に豊かなアレンジが施されこれまた飽きさせない。こういう音、なに風っていうんだっけ? ちょっと私の音楽的語彙が足りなくてうまく言えないんだけど。

⑧ Your Mark On The World
本編ラストは、静かに始まったかと思えば性急なリズムの上をテクニカルな鍵盤ソロが駆け巡る。これもまたエマーソンが作りそうな、演奏しそうな雰囲気全開。実にドラマティック。

--- Japanese Bonus Track ---

⑨ Sailors Horn Pipe
日本盤のボーナストラックはこれまたいかにもエマーソン風な展開やメロディ、演奏をパズルのごとく繋ぎ合わせたような、エマーソン風プログレ曲。コレはコレで思い入れ込みで充分楽しめる。

以上、繰り返しになるけど演奏は全てロバートベリーによるもの。上でも述べたけどその演奏ぶりは鍵盤に関してはフレーズも音色使いもエマーソンそのもの、ドラムも黙って聴いていてカールパーマーが叩いているよと言われれば、そうだねって言ってしまいそうなそれらしい演奏。従って実際のサウンド全体はコレはもうまさに「3」そのもの。まさに「3」の続編である。プログレ、ハード、メロディアス、ドラマティック、それらの要素が高い次元で融合した見事な逸品である。「3」的な音であること、のみをディールの条件としたフロンティアーズレコーズの希望通りのサウンドであり、ロバートベリーの希望通りのサウンドであり、我々ファンの希望通りのサウンドである。それでもあえて88年の「3(スリー)」との違いを見出すとすれば、当時はエイジアの後釜としてゲフィンレコードからのプッシュ、というかヒットさせなければならないプレッシャーのあった「3(スリー)」とは違って、今回はよりプログレ感が強めな感じがする。プログレハードかつメロディアスで、更にキレも良くて爽快なサウンドでもある、という久々にすっきりと楽しめる新譜である。

あとは何しろロバートベリー本人の全曲解説が封入されてるので、是非それを読んで下さいって感じ。また、エマーソンへの思い、暗礁に乗り上げた制作を独力で再開させた思い、それら込みで聴けば二重三重に本作を深く聴くことが出来る。ここは是非ベリーのセルフライナーの日本語訳がついた国内盤を買うべきだろう。

見事過ぎる「3(スリー)」の続編であるが故に、ロバートベリーの才能が遺憾なく発揮されたと言ってしまってイイのかは何とも言えないけれども、プログレハードなロバートベリーが好きな人にとっては最高の作品となった。同様の傾向のベリーを楽しみたい場合は、幻の第2期GTR用の楽曲や、「3(スリー)」の2nd用に用意していた楽曲を収めたソロ作「Pilgrimage To A Point」をお勧めする。何度でも聴ける逸品だから。以前に「3(スリー)」のライヴ盤を取り上げた記事でちょっとだけ触れてます。また、昨年にはロバートベリーも参加した「ALL 4 1」の作品も取り上げている。

最後に、本作リリース情報が出た頃にメッセンジャーでロバートベリーと拙がやり取りした内容を載せてておこう。

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どうでしょう、来年2019年の早い時期に日本で会おう、って言ってるよねコレ。単なるリップサービスじゃないことを祈りながら、是非エマーソンの無念を晴らすような来日公演が実現することを切望したい。

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2018年4月 4日 (水)

BS-TBS 「SONG TO SOUL エイジア/ヒート・オブ・ザ・モーメント」(2018年 3月18日 23:00放映分)

こんな事ダメなことなんだけど、先日の泊まり勤務で早朝の時間帯に眠くて眠くて仕方なくて、軽く寝落ちしながらの業務となってしまった。しんどくてもそう簡単に寝ない私が、その日は泊まり勤務の連勤で、しかも僅かながらの仮眠の時間にしっかり寝られず、さすがに疲れが溜まったのだろう。危うくお客様の前で白目を剥くところだったぜ全く。

泊まり連勤が終わって本日公休。花粉症の重症患者の私である故に、花見なんてもってのほか。この時期は出来るだけ雨が降って欲しいと心から願うものである・・・。それでも今朝は疲れてたからかぐっすり眠れてスカッと目が覚めた。外には出たくないけどウォーキングはしたいし・・・、と思っているところで例によってオカンから鬼指令。徒歩20分のスーパーでサランラップが安売りしてるから買って来いと。お一人様2本までだから、レジを2回通って4本買ってこいだと。ハラを決めて、頭にタオル巻いて、メガネかけて、マスクして、と花粉症対策の重装備でウォーキング兼ねて外出。外に出たからには桜を愛でながら歩こうじゃないかとアイホンのカメラ構えながらだったけど、何の事は無い、京都は連日の夏日だからなのか、もう桜は半分散っとるし全然写真映えしないのでガッカリ。スーパーのレジを2回通ってサランラップ4本買ってきたわな。

午後は地域の所用の事務作業を済ませてブログでも、と思っていたところでクリエイティブマンからキングクリムゾン来日決定のメールが。ひとしきりSNSで盛り上がり、SS席2万円に驚愕しつつ所用を済ませる。2万の席にするか1万6000円の席にするかは2~3日考えてからクリエイティブマン3A会員の最速先行予約に臨むことにして結論は後回し。大阪2DAYSあるけど、ま、大阪1日だけでイイかな。前回2015年は1万5000円だったのに何で5000円も上がってるんだとか色々思うけども行くという結論は動かないし、その頃にはやっと現会社に入社して初のボーナス支給もある事だしよく考えよう。

さて、ようやくというか一応は拙ブログでも取り上げないワケにはいかないだろう、先日のBS-TBS「SONG TO SOUL」のエイジア/ヒート・オブ・ザ・モーメント特集。録画しといたやつを2周ほど観た。これと言ってビックリするような内容では無かったけど、所々気になる話もあったので取り上げておく。

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スティーヴハウ、カールパーマー、ジェフダウンズ、ジョンカロドナー等々、日本の番組としては可能な限りのインタビューを試みていて、その意味では好感の持てる番組だったと思う。アメリカウケするビッグセールスを目指すスタジアムロックバンドにしたいA&Rジョンカロドナーと、メンバー、特にハウ爺やカールパーマーとの駆け引きがあったことは、ビジネスとミュージシャンの誇りの間でのアリがちな姿が垣間見えて興味深かった。

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バグルスのラジオスターの悲劇の特集の時にもあったけど、ジェフダウンズによる作曲の過程の解説も、おぉー、なるほど~、とちょっと感心する部分で、さすがに曲そのものを掘り下げる番組だけあって面白い。ポップな曲やなぁ~、と聴き流す曲が実際には凝りに凝ったコードを使った曲のストラクチャーを考えていたことには、改めてこの曲を聴き直すイイきっかけにもなる。

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しかしリアルタイムでツイッター等でウケて盛り上がっていたカールパーマーのコメント、へぇ~そんなんだぁ、と素直に受け取っていいのか、いやいやホンマかいな、と笑っていいのか、私のような音楽的素人にはよく分からない。

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プロのドラマーが言うのだから素直に受け取った方がイイのかなとは思うけど。確かにヒートオブザモーメントは途中えらいテンポアップするよなとは昔から思っていたけど、ワザとやっていたとはこれまた新しい発見。それでも自分のテンポを崩さないジョンウェットン大先生に対してEL&Pのグレッグレイクは一緒にテンポアップしてしまうと軽くDisってるのはやはり笑える。

バンドの結成に関するストーリーは普通に知られているエピソードが改めて語られる感じであった。

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なんかもっと、一番最初のスーパーグループ計画だった、リックウェイクマン、ジョンウェットン、カールパーマー、トレヴァーラビンの4人編成計画からどう変わっていったのかとか、そんな話があればオオッって前のめりになったんだけど、さすがにそこまでは無かったな。そもそもヒートオブザモーメントはウェットン/ダウンズ作だし、そんな編成だったらヒートオブザモーメントは生まれなかったわけだから。あと、なんでヒートオブザモーメントと、バグルスのラジオスターの悲劇は最初の歌メロが似ているのかとか、せっかく双方の曲の作者であるジェフダウンズが楽曲のストラクチャーを説明してくれてるんだから、突っ込んでみても良かったのでは?とか、そんなことを気にするのは私のようなバカなマニアだけか(笑)。

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2017年5月 9日 (火)

EDDIE JOBSON & MARC BONILLA (tribute to John Wetton and Keith Emerson) FALLEN ANGELS TOUR 2017 ライヴ音源(Apr 26, 2017 @ Boerderij, Zoetermeer NETHERLANDS)

GWの激務をタイトな勤務シフトで乗り切って、しばらく緩めの勤務シフトになる。コレでこのあと夏のお盆までは穏やかな仕事の日々となるので少し爽やかな気分。GWが終わって超ブルーな気分で仕事に戻った方々には重たい今週だろうけどもね。しかしながら私はこれから地域のいろいろ所用が忙しくなって、コレは何とか充実の日々へと転換できるように頑張らねばと心新たにしているところである。

ブログは気が向いた時に書けるだけ書いておこうという事で、特にネタの選別ポリシーも無く、たまたま気が向いた時に有ったネタを書くので、今はそれじゃないだろ、って思う方もいるかも知れないが、私の備忘のようなものなのでそこはご勘弁を。

そこで今回は、GW激務が終わって昨日朝に泊まり明けで帰宅して、いつも利用しているライヴ音源サイトをチェックしたらようやくUPされていたのが、掲題のエディジョブソン&マークボニーラによるジョンウェットン大先生&キースエマーソンのトリビュートツアー音源である。英国2Daysのあとを受けてツアー3公演目にあたる4/26のオランダ公演。早速DL入手して軽く聴いてみた。アコースティックライヴなので正直それほど期待してなかったんだけども、聴いてみるとこれがすっかり聴き入ってしまった。

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言うまでもないけど編成は以下。

Eddie Jobson: keyboards, violin
Marc Bonilla: acoustic guitar, vocals

セットリストは以下(音源UPした方のインフォに従って記載)。

(Eddie Jobson talks)
Trilogy
Starless
Rendezvous 6:02
In The Dead Of Night
By The Light Of Day
Nostalgia
Violin Solo
Piano Medley (incl. The Barbarian / Take A Pebble / Metamorphosis / Jeremy Bender)
Bitches Crystal
Fallen Angel
(Marc Bonilla talks)
A Place To Hide
From The Beginning
Carrying No Cross
Lucky Man

そりゃ、フルバンドでの演奏の方がイイに決まってるんだけども、こうしてアコースティックデュオの編成でやると、むしろ曲そのものの良さがかえって際立ってくるのが分かる。名曲とはそういうもんなんだと思う。思わず聴き入ってしまうのはそうやって、曲そのものの良さを感じるからだろう。また、オーディエンス録音とは言え、アコースティックデュオで音数が少ない分、非常に綺麗に録音されているのも聴きやすさを助長していてポイントが高い。マークボニーラはソロアーティストとしても実力者だけど、キースエマーソンの相棒としてEL&Pの曲を演奏して歌ったりもしていたし、今回もEL&Pのみならず、クリムゾンのスターレスやフォーリンエンジェル、UKのインザデッドオブナイトやランデヴーといった曲をジョンウェットン先生に代わって歌っていて、そこにあまり違和感を感じない。まるで昔から自分の曲であったかのような堂々たる歌いっぷりで、ヴォーカリストとしての実力も垣間見えてくる。ビリーシャーウッドがエイジアの曲の先生の代わりに歌う違和感に比べれば、とってもフィットしている。もちろんエディジョブソンもUK曲以外の、クリムゾンやEL&Pをまるで自分の曲であるかのように澱みなく演奏していて、借り物感が無いのはさすがである。特にクリムゾン曲は、自らの音楽史に一瞬クリムゾンに関わっていたことをこれ見よがしに記載するだけのことはある(笑)。そしてしっかりノスタルジアのような自分のソロ曲も演奏して、ピアノメドレーでは、先生もエマーソンも何の関係も無いはずの(笑)、カーヴドエアのメタモルフォシスまで入れ込んでいるあたり、誰よりもこのツアーをやりたかったのはご自分自身だったのではないかと勘繰ってしまうくらい(笑)。っていうか、それにしても改めてカーヴドエアのメタモルフォシスのピアノフレーズは気品があって本当に素晴らしい。

エディジョブソンには、もうこれで演奏活動は終わりとか、そう堅いこと言わず、どんどんステージ活動も続けて欲しいもんだ。今回のトリビュートツアーも、いずれ日本公演を企画する呼び屋が現れて欲しいし、収支さえ計算が立てば日本にも来てくれるものと勝手に確信している。

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2016年12月 9日 (金)

グレッグ・レイク追悼:グレッグ・レイク 「イッツ・ユー、ユーヴ・ガッタ・ビリーヴ」 (R.I.P. GREG LAKE : GREG LAKE 'It’s You, You've Gotta Believe')

有名ミュージシャンが亡くなるたびに、めっちゃファンでも無いにもかかわらず、先を競うかのように、「RIP (誰々)」、「RIP (誰々)」・・・と、ネットで呟きまくる人のことを、「お悔やみオジサン」といってネットで嘲笑の対象になってるそうだ。我もある意味気を付けなければいけない(苦笑)。でも、そのミュージシャンの本当のファンなら追悼の意味で心から「RIP・・・」と呟くのは自然でもある。

歴史的ビッグイベント(になるはずだった)エイジアインエイジアからちょうど33年、予想も覚悟もしてなかった、グレッグレイクの逝去の報、コレはさすがに驚いた。以前より癌で闘病中だったとの事。今年3月のキースエマーソンの自殺に続いて、まさか年内にEL&PのEとLが世を去るとは思わなかった。

拙ブログでも何度も何度も触れてきたけど、私が洋楽に入ったきっかけは、高校2年生だった83年の夏頃、KBS京都というAMラジオで平日夜10時から放送されていたハイヤングKYOTOという番組で、金曜担当のDJ若宮てい子さんの担当日が洋楽中心の番組でエイジアのドントクライを聴いたのがキッカケだった。その心にグッとくるメロディとドラマティックなサウンドにドハマリしてエイジアのファンになり、エイジアを入り口として洋楽を聴くようになった。それまで中学生の頃からオフコースとかチューリップとか日本のニューミュージックと呼ばれていた音楽を聴いていた私の大転換だった。

そして、エイジアに続いて2番目に聴いたのがグレッグレイクだった。EL&Pではない、ソロアーティストとしてのグレッグレイクである。なぜエイジアに続いて2番目にグレッグレイクに興味を持ったのか、それは83年という時を意識して頂ければ簡単である。エイジアにハマった83年夏から2ヶ月ほど経った83年10月頃だったか、同じく先述のKBS京都ラジオのハイヤングKYOTO金曜日でDJ若宮てい子さんから、来日が決まったエイジアの緊急ニュースとして、ジョンウェットン脱退、後任にグレッグレイク加入、という話題に触れていた。時代を熱く盛り上げていたエイジアの中心メンバーの脱退という話に、エイジアファン初心者だった高2の私は驚きつつ、番組では早速、後任のグレッグレイクを紹介する意味だったのか、掲題のグレッグレイクの「イッツ・ユー、ユーヴ・ガッタ・ビリーヴ」をオンエアしたんだった。鍵盤シンセ中心のサウンドに雄大な歌メロと雄大なグレッグレイクのヴォイス、これはこれでエイジアのドラマティックなサウンドに合うんじゃないかとに興味を持った。

(該当の曲がYoutubeにあったので貼ってみました。)

この時点でエイジア初心者、洋楽初心者である私は、このグレッグレイクという人が70年代には有名なプログレバンド、EL&Pのメンバーだったという事も詳しくは知らなかった。そう言えばエイジアのアルファ国内盤LPのライナーに、そんな名前が載ってたかな?って程度の知識。なのでグレッグレイクの「イッツ・ユー、ユーヴ・ガッタ・ビリーヴ」という曲を、何の先入観も無く聴けたのだった。

この後、早速京都のレコード屋さんでこの曲が収録されたグレッグレイクの2ndソロ「マヌーヴァーズ」(MANOEUVRES)の輸入盤レコードを購入。これが私が買った洋楽LPとしては、エイジアのアルファ国内盤に続いて2枚目の洋楽アルバムだったのだ。半分がゲイリームーアとの共演によるハードロック的な楽曲群、残り半分がグレッグレイクの歌中心のメロディアスな楽曲群だったと記憶しているが、正直、何度も繰り返し聴いたのは「イッツ・ユー・・・」だけだった。それほど上記の番組でエイジアの新メンバー、グレッグレイクの最新アルバムからの曲、として紹介されオンエアされたこの曲のインパクトが私の頭に残ったのであろう。

後から冷静になって、グレッグレイクとゲイリームーアの組み合わせによるハードロックな曲をグレッグレイクが歌うってのには、なにかフィットしない違和感を感じた。更にジョンウェットンの後任として加入して来日したエイジアインエイジアは、VHSビデオソフトを購入して何度も見たけど、ソロ曲「イッツ・ユー・・・」の歌手グレッグレイクの素晴らしさは、ジョンウェットンが作ってジョンウェットンが歌った楽曲を、歌うグレッグレイクからは感じられず、これまた微妙な違和感が残り続けていたのであった。

キースエマーソン追悼記事の時にも触れたけど、せめて92年の再結成EL&Pの来日公演を観れたことは幸運であったと思う。また、2013年のグレッグレイクのソロ来日公演も、ギリギリまで行こうかどうしようか迷った末に、やっぱり行ったことはこれまた幸運であった。しかし、歌手グレッグレイクの本当の実力を思い知ることが出来るのはこの80年代のソロ作であったような気がする

いま改めて聴いてみてもこの「イッツ・ユー・・・」におけるグレッグレイクのヴォーカルは、歌手グレッグレイクの実力と素晴らしさを端的に示す名唱だと思う。もっと有名なキングクリムゾンやEL&P、またはEL&Powellでの彼のヴォーカルにも全く引けを取らない名唱と言ってしまってもイイでしょうって、個人的に言い切れる自信がある。70年代プログレミュージシャンが、時代との折り合いの付け方に苦労した80年代前半、ご多分に漏れずグレッグレイクが発表した2枚のソロアルバムも埋もれがちではある。しかし時代を経て改めて聴いてみると、素晴らしい名曲だったことがわかるのである。

私が、私に対して残念なのは、そのことに気付くのに、グレッグレイクの逝去という報に触れてようやく認識できたというタイミングの遅さである。高2の時に買った本作収録のグレッグレイクの2ndソロ「マヌーヴァーズ」(MANOEUVRES)は、随分前に中古屋さんに売ってしまった。慌ててグレッグレイク監修による1stソロと2ndソロ「マヌーヴァーズ」(MANOEUVRES)の2 in 1のリマスターCDを注文する私なのであった・・・。

今日は「お悔やみオジサン」と嘲笑されても構わない。R.I.P GREG LAKE.

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2016年3月12日 (土)

キース・エマーソン追悼:エマーソン・レイク&パーマー 「将校と紳士の回顧録」 (R.I.P. KEITH EMERSON : EMERSON LAKE & PALMER 'Memoirs of an Officer and a Gentleman')

今日の早朝から訃報を目にしてそのまま眠れず既に寝不足。第一報はQEDGマネージメントからでキースエマーソンが逝去したとの事。その後の死因についての各種報道はファンとしては受け入れがたい辛い内容であるしせめてそこだけはウソであってほしいと思うのだが・・・。

いずれにしてもキースエマーソン71歳、逝去されたこと自体は事実で受け入れるしかない。既に多くのミュージシャンから追悼メッセージが発信されているが、ここでは拙ブログらしくエイジアのメンバーのツイッター上での追悼メッセージを記載します。

中でもEL&P時代のバンドメイトでもある、カールパーマーの心痛はいかばかりか、心中察して余りある。

私がEL&Pを知ったのは高校3年生のころだったか。拙ブログで何度も言ってきたように洋楽に入ったキッカケは高校2年生の83年にエイジアのドントクライを聴いてから。エイジアのファンになり、その構成メンバーが70年代プログレの有名ミュージシャンだという事を知ったのと、加えて当時生徒会の副会長をさせてもらっていたんだが、その時の生徒会長の友達がYMOの大ファンでシンセサイザーミュージックの大ファン、その流れでEL&Pも聴いていて、その影響もあって70年代プログレ大物バンドの内では最初に聴き始めたのがEL&Pであった。そしてこれまた拙ブログで何度か言ってきたが私には業務その他の超多忙による音楽ファン歴的ロスト10イヤーズがあって、2005年とか2008年のキースエマーソンの来日公演は行っていない。来月の来日が幻になったことでそのことが若干悔やまれるが、それでも救いは92年の再結成EL&Pのブラックムーンツアー来日公演は参戦してまだまだ現役度全開の演奏を十二分に堪能できたことである。

思い出を長く話せばキリが無いが、そんな中で実は意外に好きなのがラヴビーチである。

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普通は頭脳改革とかタルカスとか展覧会の絵とか言うんだろうが、もちろんそれら全盛期の作品群は好きだけど、なぜか聴いた回数が多いのがラヴビーチ(笑)。いやラヴビーチという作品全体では無くて、ラヴビーチのラストに収録されている20分の大作「将校と紳士の回顧録(Memoirs of an Officer and a Gentleman)」、これが実は大好きなのである。この何とも言えない静かな海辺の夕景を思わせるような優しく郷愁を誘うピアノとシンセとヴォーカルのメロディが個人的には大好物。この曲だけを取り出して何回聴いたか分からない。それ以外の曲がとても残念な曲ばかりなのでラヴビーチのアルバムとしての評価が最低になってしまっているのが勿体ない。

キースエマーソンバンドとしての来日公演を1ヶ月後に控えてのこの事態は、チケット買ってたのにぃ・・・とか言うのもあるがそれ以前に昨年のイエスのクリススクワイアと同様に喪失感が大きい。確か腕だったか手だったかの病気も抱えていたし、一度はライヴや音楽活動からのリタイアを宣言していた気がするし、もし今回の来日ライヴへの練習とか準備が何らかのストレスだったんだとすれば尚更日本のファンとしては辛いところだが・・・。このあたりの年齢のミュージシャンはジョンウェットン大先生にも言えるが、NHK真田丸のセリフじゃないが「生きてこそ」であり、無理なんかしないで生きていてくれて時々ネットとかSNSで様子を伝えてくれるだけでもイイのである。

大好きだったEL&Pの「将校と紳士の回顧録(Memoirs of an Officer and a Gentleman)」の流麗なメロディが今日ばかりは優しくも哀しく響くのである。

R.I.P KEITH EMERSON.

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2015年11月22日 (日)

GREG LAKE & GEOFF DOWNES "RIDE THE TIGER"

DBAの2ndの購入を国内盤の発売まで待つことにしたら、先にライドザタイガーが到着してしまった。こちらは当初11月下旬に発売予定だったのが前倒しになったもの。

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エイジア活動休止中の1989~90年にかけて、グレッグレイクとジェフダウンズが組んだプロジェクトの幻の音源で、確か当時も音楽雑誌でこの二人がライドザタイガーというバンドを組んだ、みたいに書いてあったのを読んだ記憶がある。その頃はエイジアの活動は全く先が見えなかった頃で、レイクはEL&Powellが頓挫してEL&P再結成からもケツをまくって悪い意味で唯我独尊状態。一方のダウンズもプロデューサーとして深く関わったGTRの2ndが頓挫してジョンウェットン大先生とエイジア復活を試みるがこれまた頓挫状態。その状態でこの二人が組むというのも、この時期の狭いプログレ人脈内での組み合わせ変更では最も想像し難い組み合わせだなぁと思ったものだ。顔ぶれの組み合わせとしては83年のエイジアインエイジアで縁はあったものの、音楽的な意味では素人目には相性が合う気がしないから。しかしこの頃はエイジアのライヴ映像ってのはまさにレイク入りのエイジアインエイジアしかなかった頃なので、私もVHSの商品を買って繰り返し観ていたのでそういう意味では有り得る組み合わせでもある。

また、当時は伝わって来なかったが後にエイジアのバイオ本を読んで、このプロジェクトにキングクリムゾンの初代ドラマー、マイケルジャイルズが参加していた的なことが書いてあってホントに?とか思っていたが、今回の本作の内ジャケにこの通りキッチリとクレジットされている。

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レイク、ダウンズ、ジャイルズ、顔ぶれとしてはなかなかの夢のトリオとさえ思えてしまうが音の方は果たして・・・。

今回のこの作品の収録曲の一部はグレッグレイクの複数のオフィシャルブート作品で陽の目を見ていたので大体の想像は付いていた。多分デモテープ品質だろうと(笑)。全7曲の収録曲と、後に発表された既存の作品との関連をイエスの情報サイトで確認しながら聴いてみた。

① Money Talks
私自身は初めて見る曲名だったが、グレッグレイクのオフィシャルブートに収録されているらしい。私が持っていない方のオフィシャルブートだろう。後に再結成EL&PのBLACK MOON収録のPaper Bloodに改作して収録されている。聴き比べてみてなるほど歌詞や曲調が流用されてるなと感じたが、逆にそうと言われないと気付かないかも知れない。

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② Love Under Fire
これはもうタイトルですぐ分かる、ペイジアのAQUAに収録されていたな。私の手元には無い。中古屋に売り飛ばしてしまったから(笑)。これも私の持っていない方のグレッグレイクのオフィシャルブートに収録されているらしい。今となってはジョンペインが歌うバージョンよりも作者のレイクが歌う本バージョンの方がしっくりくる気がする。後付けな言い方だけど・・・。

③ Affairs Of The Heart
これもタイトルですぐ分かる、再結成EL&PのBLACK MOONにて再録されている。EL&Pバージョンではファンにラッキーマンやセラヴィをイメージさせたかったのかアコギ演奏をバックにレイクが歌うアレンジだが、原曲にあたる本作品ではダウンズのキラキラかつ盛大な鍵盤をバックにレイクの歌にエコーを効かせて壮大なバラード風に歌っている。

④ Street War
私には馴染みの無いタイトルだが、イエスの情報サイトによると再結成EL&Pの2作目、IN THE HOT SEAT収録の同名曲が、この曲の改作にあたるらしい。Youtubeで聴いて確認してみたが類似点があまりよく分からなかった。本作のバージョンは非常に勇ましい曲想で、むしろジョンウェットンが歌ったらエイジアのアストラあたりに収録されていても自然に感じるような雰囲気の曲。っていうか再結成EL&PのIN THE HOT SEAT持ってないのかって? ええ、持ってませんよ(笑)。当時CDショップで試聴だけして、こりゃダメだ、と思って購入を見送っていて、その後も手に入れておこうとすら思わなかったので(笑)。いずれ資料として中古で買っておこうかな(笑)。

⑤ Check It Out
私がかろうじて持っている方のグレッグレイクのオフィシャルブート(下の写真)にそのまま収録されている。メロディ、アレンジ共に抑揚のないロックって感じで個人的にはつまんない曲だ。

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⑥ Blue Light
こちらも前曲と同様のグレッグレイクのオフィシャルブートにそのまま収録されている。これもあまり面白くない暗めのバラード。

⑦ Love Under Fire (alt. mix)
上記②の別バージョンであるが、このバージョンがそのまま上記写真のオフィシャルブートにそのまま収録されている。

以上、あくまでも幻のデモ音源、歴史に埋もれた資料音源としては非常に有用であるが、言うまでもなく作品としては正直面白くないブツである。更に言うならドラムが⑦以外は打ち込みっぽく感じて、ホントにマイケルジャイルズなの?って感じ。そうなのだとしても、それなら期待する「クリムゾンのマイケルジャイルズ」的な、宮殿やポセイドンで聴かれるドラミングでは全く無いおとなしいプレイである。

存在していることが分かっていて聴けなかった音源がこうして陽の目を見たという意味では良い時代になったものである。こんな感じでXYZとかWWBも公式に出て来てほしいな。

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2015年9月17日 (木)

3(KEITH EMERSON, CARL PALMER, ROBERT BERRY) "LIVE IN BOSTON"

かつてアントニオ猪木は2台のバスを走らせようとした。1983年、今の新日本プロレスブームとは比較にならないくらいの大ブームで人気絶頂、まさに全盛期で我が世の春を謳歌していた新日本プロレスに起こった内紛劇の大波を被った猪木は、内部クーデターにより自らが設立した新日本プロレスの社長の座を追われた。僅か3ヶ月後にテレビ朝日の後ろ盾を受けて社長には復帰したものの内紛の余韻が燻り続けていた。そんな中、84年に新日本プロレスから分派した新団体ユニバーサルプロレス(UWF)が姿を現す。当時は不透明であったが後にこの新団体UWFには猪木自身が一枚噛んでいたことが関係者の証言により史実として明らかになる。商魂逞しい猪木の目的の一つは2台のバスを走らせてダブルで儲ける、簡単に言えばそういうことになる。2台のバスの内訳は以下。

①号車 : 新日本プロレス & テレビ朝日
②号車 : UWF & フジテレビ

ところがこの目論見は②号車からフジテレビが降りてしまったことで暗転し頓挫。猪木の目的は未達のまま猪木の手を離れた②号車のUWFは異なる方向へ変質し、肝心の①号車の新日本プロレスも衰退に向かってしまう。この後の史実の裏側についてはこのブログの主題ではないので割愛する。

さて、偶然にもちょうど同じ時代に音楽界のしかも我らがエイジア界隈で似たような事例が起きた。1982年に記録的大ヒットで華々しいデビューを飾ったエイジアが我が世の春を謳歌していたはずの翌83年、2ndのアルファの売上とツアーのチケット売上不振によりアル中を抱えるジョンウェットン大先生が解雇された。ところが僅か数ヶ月後の84年初頭にジョンウェットン復帰、同84年9月には鋭く対立するスターギタリストのスティーヴハウ脱退という内紛劇の末にハウとスティーヴハケットの双頭バンドGTRが姿を現す。この時、2台のバスを走らせようとした人物は誰か。70年代イエス、そしてエイジアの敏腕マネージャー、ブライアンレーンである。商魂逞しいブライアンレーンの目的は、エイジア内紛の状況を逆手に取り2台のバスを走らせてダブルで儲けること、簡単に言えばそういうことになる。2台のバスの内訳は以下。

①号車 : ジョンウェットンのエイジア & ゲフィンレコード
②号車 : スティーヴハウのGTR & アリスタレコード

まず②号車のGTRは86年に見事デビューアルバムで成功を収めた。しかし折角の成功にもかかわらず双頭の片方のスティーヴハケットが②号車から降りてしまう。ブライアンレーンはハケットの代わりに有望な若手のロバートベリーを②号車に乗せて第2期GTRとして継続を図るが途中で頓挫、②号車は停車してしまう。一方の①号車の方はと言えばエイジアの渾身の力作アストラがアルファにも増しての売上不振で途中停車してしまった。何とかしたい商魂逞しいブライアンレーン、①号車にカールパーマーを残し、EL&Powellからコージーパウエルに逃げられてしまったキースエマーソンを同乗させ、更に一旦②号車に乗せていた若手ロバートベリーを②号車から降ろして①号車に乗り換えさせた。これにて①号車を内訳を以下の様に修理した。

①号車 : 3(スリー) & ゲフィンレコード

こうして88年に再発進した①号車であったが残念ながらブライアンレーンの奮闘空しく、3は大きな成功を収めることは出来ず再び停止してしまった。ブライアンレーンが必死で再発進させた①号車の停止目前の貴重な記録が今回のブログの主題の3(スリー)の2枚組ライヴ盤である。前置き長いって?(笑)

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なんか私の中では3(スリー)と言えば苦闘するブライアンレーンっていう、そういうイメージが真っ先に浮かんでしまうのである。ロバートベリーの才能を前面に押し出したそのサウンドは産業ロックそのもの。味付けをキースエマーソンがやりましたって感じでEL&P~EL&Powell~3(スリー)という系譜に並べるには若干無理のある産業ロックサウンドは当時リアルタイムで聴いたときはあぁ厳しいなぁと思ったものだった。今になって時代性を気にせずに聴くと非常に良く出来たプログレ風味の産業ロックとして、何のことはない私の大好物ではないかと思えてしまうのはちょっと調子が良すぎるかね。

内容に関してはFM放送音源でブートでも出ていた音源。これがPre-FMマスターであれば嬉しいんだがそこはちょっとわからない。ラジオ放送用のトランスクリプションディスクからDJコメント部分を取り払っただけのような気もするし。でも一応フェイスブック上ではエマーソンもベリーも今回のCDを喜んで紹介しており、そういう意味では公式盤と言って差し障りは無さそう。演奏曲は3(スリー)のアルバム曲中心に、オープニングと中盤と終盤にEL&Pの有名曲を配するというファンからしたら期待通りのセットリスト。

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ベースを弾くベリーに加えてサポートギタリストとコーラスシンガーを加えて万全の布陣で展開される演奏も全く問題なし。例によって走り気味のカールパーマーのドラムはともかくとして。曲がりなりにもメンバー公認で貴重なライヴ盤が発売されたことは素直に喜びたい。

ロバートベリーの才能がこのまま埋もれていくのが勿体ないと思っているのでこのような発売がロバートベリー再浮上の何かのきっかけになるともっと嬉しいんだけどな。ちなみにロバートベリーが幻の第2期GTRやEL&Pへの提供用に書き溜めていた楽曲群は95年に "PILGRIMAGE TO A POINT" というタイトルでベリーのソロアルバムとして残されている

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自主制作レベルの音質ではあるが楽曲の充実度は素晴らしく未だに私の愛聴盤である。

というワケで3(スリー)の話がしたいのかブライアンレーンの話がしたいのかよく分からない内容になってしまったが、本稿での猪木とブライアンレーンの2台のバスを走らせた話から勉強出来たことがある。

「二兎を追う者は一兎をも得ず」

ハハ、失礼しました~。
と言っておきながらブライアンレーンの名誉のために蛇足ながら付け加えておく。2台のバスのうち折角アリスタレコードに乗ってもらった②号車について、第2期GTR崩壊後に修理を施して以下のようにした。

②号車 : ABWH & アリスタレコード

②号車にスティーヴハウをキープしつつ今度はジョンアンダーソンと復縁して70年代のイエスの仲間を②号車に乗せて、ガッチリ稼ぎ、更には8人イエスにまで展開して大儲けしたところはさすがだなと。昨年のリックウェイクマンのソロピアノ来日公演のパンフにブライアンレーンの名が記載されていたそうで老いてなお抜け目の無さがオイシイ人物である。

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